
サイゼリヤの発祥の地は千葉県市川市の本八幡だ。創業当時はミラノ風ドリアはメニューになくて、スパゲティー、カレー、ハンバーグというラインナップは、街の洋食屋さんを感じさせる。ポークカレーが150円であることにも時代を感じずにはいられない。なぜ私(中澤)がそんなことを知っているのかというと……
サイゼリヤ一号店に行ってきたから。閉店したサイゼリヤ一号店は記念館として保存され、たまに一般公開もされている。しかし、このサイゼリヤ記念館、ニュースによると2027年までに取り壊しの予定であるらしい。
・入場無料
JR本八幡駅の裏手にあたる商店街を歩くと、古ぼけたビルに掲げられたお馴染みの緑の看板。緑が色褪せて白い文字がぼやけているところにまず歴史を感じた。2026年は6回の一般公開が予定されているサイゼリヤ記念館。先日5月16日もそのうちの1日であった。
千葉県の中小企業の経営者団体「一般社団法人 千葉県中小企業家同友会」が管理しているこの記念館。普段は、研修や勉強会に利用しているらしいけど、一般公開日は入口で名前を記帳することで内部を見学することができる。入場は無料。
・有志で管理
混んでる時は10分区切りになるらしいけど、私が行ったタイミングは空いてたらしく「20分いてもいいよ」と受付のおっちゃん。地元みのあるゆるめの入場が気楽だった。
気楽ってのはサイゼリヤのキーワードでもあるよなあ。ちなみに、記念館の受付とか広報を担当しているのは、サイゼリヤ創業者の正垣泰彦会長に直で経営を学んだ弟子的な人たちなのだとか。
・2000年で店舗としての営業は終了
フロアは約10卓のテーブルのみでサイゼリヤにしてはかなり狭めであることにも歴史を感じる。一方で、店内デザイン自体はそこまでレトロさみたいなものは感じなかった。
営業終了は2000年らしいからそのせいかもしれない。ロケットニュース24編集部の市川出身者であるP.K.サンジュン記者も高校生の時に営業してる一号店に行ってたらしいし。ここが一号店というのも知らなかったとのことだった。
・ミラノ風ドリアの出自
そんな店内の机には歴代のメニューが置かれていて、創業時のメニューにはミラノ風ドリアはない。ミラノ風ドリアがイタリアにはなくてサイゼリヤのオリジナルであることは有名な話だが、記念館広報の大山さんいわく、元はまかないだったそうだ。ベシャメルソースかけとけばイタリアっぽいみたいなノリで誕生したものなのだとか。
そんなミラノ風ドリアの価格で、机に置かれたメニューの年代が大体わかるとのこと。例えば、480円で「ミラノ風ドリヤ」と書かれているこのメニューは1980年代くらいなんだそうな。ミラノ風ドリアが290円台になったのは1999年からで、それまでは結構高かったらしい。知らんかった。
・2026年で取り壊されるのか?
それにしても、有志の管理だからか、「記念館」という響きのイメージほど堅苦しくないのがサイゼリヤっぽい。庶民的な雰囲気にあふれていて、管理する人達自体がサイゼリヤファンの集いみたいになっていた。
冒頭で触れた取り壊しは市の再開発によるもので、2027年までに取り壊しの予定であることが報じられている。2027年までの取り壊しってことは今2026年発表されている予定で一般公開は終了ってことだろうか? 広報の大山さんにそこらへんの話を聞いてみた。
大山さん「そうですね。再開発で取り壊しになるのは事実です」
──2027年までと報じられてますよね。ということは、一般公開は、2026年7月18日(土)12:00~17:00と9月19日(土)12:00~17:00と11月21日(土)12:00~17:00の3回で終了ということですか?
大山さん「一応予定ではそのようで記念館側としても了承しているんですが、見通し通りには進んでないという話も聞いてますね。なにせ再開発はこの地域一帯なので、立ち退きが難航している部分もあるのかもしれません」
──もし、2027年も取り壊されなかった場合、来年一般公開の予定が更新されることもあるんでしょうか?
大山さん「来年についてはまだ何も決まってないです。それはこれから話していこうというところですね」
──ありがとうございました!
そんなわけで現状では一般公開日はあと3日を残すのみとなっているようだ。普通の店舗では見られないキッチンも見学できたりするこのスポット。サイゼリヤファンの聖地とも呼べるような場所なので、取り壊される前に足を運んでおくのも一興だろうと思う。
・今回紹介した店舗の情報
店名 サイゼリヤ記念館
住所 千葉県市川市八幡2丁目6−5
2026年一般公開日 7月18日12:00~17:00、9月19日12:00~17:00、11月21日12:00~17:00
参考リンク:一般社団法人千葉県中小企業家同友会、デイリースポーツ、市川にゅ~す
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼キッチンにも入れる
▼すれ違えないくらい狭い
▼往年のメニュー表もある
▼ミラノ風ドリア480円
▼サイゼリヤに歴史ありだ
▼ちなみに、本八幡には本八幡北口パティオ店があるんだけど
▼こちらも軽く歴史を感じさせてくる仕様になっている
▼一号店が写真でしか見られなくなる日も遠くないのかも