
当初、私は一蘭へ行こうとしていた。トンコツラーメンの一蘭だ。だけど私が店の前まで来たとき、溢れ出ている人が目に入った。
歌舞伎町の一蘭は普段から人で溢れているが、今日の混みっぷりは特に酷い。もうやめよう。心が折れた。かといってスマホを開いて別の店を探すのも面倒臭い。
……と思いながら付近を歩いているとき、「空いてますよ〜。どうですか?」と男性から声をかけられた。
よく知らない店だったが、すぐに座れるならいいやと思い入店。それからしばらく、私はエビが気になって仕方なくなる。
・「客引き」と「呼び込み」は違う
最初に言っておくが、「客引き」と「呼び込み」は違う。ヤバいのは「客引き」の方で、「呼び込み」は基本的にヤバくない。
まぁ、中にはヤバくないと見せかけて実はヤバい「呼び込み」もあるようだが、私が入った居酒屋はそっちではない。
スタッフが店の前で「いらっしゃい! どうぞ!」と声をかけていただけで、どこの店でもやっているような健全な呼び込み。
怪しい行為をしていたとかそういう話では全くないから、誤解なきように。
あと念のために言っておくが、「呼び込み」と混同しがちな「客引き」には要注意! 歌舞伎町では絶対に「客引き」に付いて行ったらダメだぞ。違いについては各自ググってくれ。
・歌舞伎町の中心にある居酒屋
割と重要な注意喚起をしたところで、お店について紹介していこう。
私が入ったのは「鶏闘士(とりとうし)」という居酒屋だ。お店の建物自体は、歌舞伎町に来た多くの人が目にしているのではないだろうか?
それだけ、“いいロケーション” に店を構えている。歌舞伎町の中心といってもいい場所。
なお、お店自体は本館・新館……と数店舗あるようで、私が入ったのは新館の鶏闘士。
案内されて席につき、注文用のタッチパネルを見る。それを操作しようとした時点で度肝を抜かれた。というのも……
メニューのジャンル分けが独特すぎる。「ドリンク、テキーラ、日本酒、韓国焼酎、料理、焼鳥・串物、鍋、インド・ネパール料理」って一体どんな分け方なんだ。
テキーラも日本酒もドリンクの範囲だし、焼鳥も鍋も料理の範囲ではないか。っていうか、なぜインドとネパール料理だけ特別枠で独立しているのか?
……なんだか不思議な感覚になったが、同時に「そんな細かいことはどうだっていい」という気持ちになってしまうような、大らかな雰囲気が店内に満ちていた。
・メニューが幅広い
さて、店に入ってまず感じたのは、メニューの幅が広いってこと。
寿司・刺身・焼き鳥・ラーメン・餃子・シュウマイ、ステーキ・ジンギスカン・うなぎ、スイーツ……と、ショッピングモールのフードコート以上の品揃えを1店で実現している。
そして気になるお値段は、標準の範囲か、物によっては平均より安めといったところ。
生ビールが390円で、マグロの刺身が605円、若鶏唐揚げが638円、焼鳥おまかせ(5本)が850円……といった感じ。その中で、ジャンボ餃子200円はかなり安い気が。
立地を考えたら高めのお店かと思ったが、そういうわけではなさそうだ。
ちなみに、実際に頼んだ中でおすすめは「ジャンボ餃子」。普通に美味しいし、サイズ的にも申し分ない。これで200円は破格と言っていいのではないか?
というわけで全般的に満足したのだが、どうしても引っかかったことがある。それがエビ。お寿司のエビだ。
お店のメニューにあって、価格は1貫297円。他のお寿司も紹介すると、たとえば本マグロは2貫で297円。
エビの方は1貫あたりの価格だから、本マグロよりエビの方が2倍高いってことになる。
これがクルマエビとか、ボタンエビみたいなお高いエビならわかる。マグロより高くても不思議ではない。むしろ、2倍じゃ済まないこともあるだろう。
だけど、メニュー写真を見る限り普通のボイルエビにしか見えないのだ。
これ系のエビって、回転寿司だと1番安い皿にのっているのでは? なのにこの価格設定って……どんなエビだ!
と気になって仕方がないから実際に頼んでみたわけだが、出てきたのはいたって普通のボイルエビだった。
決してマズくはない。美味しいかと聞かれたら、美味しい。だけどいくら食べても、回転寿司なら1番安いお皿にのっているエビにしか思えない。
一体なぜ? もしかして、私が知らないだけでエビ界のトップスターなのだろうか? あるいは仕入れの事情でこの値段になっているのだろうか? あるいは価格設定の気まぐれ? バグ?
楽しい時間だったので、しばらくすると「ま、いいか」となって店を出たのだが、あれから数週間がたった今も、私はエビのことが引っかかっている。あのエビは一体……。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 鶏闘士 新館
住所 東京都新宿区歌舞伎町1-21-3
時間 月〜金曜日17:00〜翌6:00 / 土・日・祝日15:00〜翌6:00
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼タコときゅうりの酢の物(450円)。気づいたこととして、どの料理もすぐに出てくる。自分だけかと思ったが、グルメサイトに似たような口コミがいくつか見つかったので、全般的に提供スピードが速めなのだろう
▼焼鳥おまかせ5本(850円)。これも美味い
▼そして、例のお寿司。
▼餃子は特におすすめ! これで200円はすごい。ただし席料として390円かかったので、餃子だけを頼んで200円で済ませることは不可
▼餃子だけではなく、普通に飲んで楽しむのがいいだろう
和才雄一郎


















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