昨年2025年、「今年の漢字」に選ばれるくらい色んなところに現れた熊。そんな熊が、立ち食いそば屋にも現れた。2026年1月13日から、高田馬場駅前の立ち食いそば屋『松石』において、数量限定で熊肉そばの販売が開始されているのである。

熊肉が食べられるところはたまにあれど、それが東京ど真ん中の立ち食いそばというのは珍しい。そもそも、そばに熊肉って合うのだろうか? そんなわけで『松石』に行ってみた。

・立ち食いそばマニア注目の店だけど

熊肉と言えば、何度かしか食べたことがない私(中澤)でも、店によって固く筋張っているケースがあったため、そういうものの場合、そばに合うかというところに疑問が残る。

高田馬場の『松石』は、立ち食いそばのニューウェーブとして立ち食いそばマニアに注目される店で、料理人の石田さんもそば屋になる前から長年料理人であることは以前のインタビュー記事でお伝えした通り。ただ、ジビエってまた別ジャンルな気がしないでもない。

・肉そばの中に熊肉が

情報を見た時、出オチになってしまっていないかが気になった。そのインパクトゆえに、多くの人が気になりつつも注文できないメニューなのではないだろうか。そこで真相を確認するべく、食べてみることにしたわけである。

熊肉そばは券売機の「肉玉そば」「肉そば」の欄にある。『松石』では肉そばの肉の種類が選べるんだけど、その中に熊肉が加わっているのだ。肉玉そば普通盛りを選ぶと、肉量によって980円、1100円、1220円の熊肉そばが表示される。

私が注文したのは1220円の「熊0,6」。仕入れ価格が桁違いのため少量になるとのことだったけど、「熊0,6」は結構しっかり肉が入っている。これだけ厚みのある肉がしっかり入ってるなら肉の味も分かりやすそうだ。

・実食レビュー

食べてみたところ、ガシガシした赤身の歯ごたえがありつつも歯切れが良い。そして、噛んで初めて気づいたのだが、甘辛い味が奥まで浸透していて、噛むと肉の旨みと同時に煮詰められた割下の味が口に広がる。その味付で熊肉の獣みが丸くなっていて腕を感じた。なにより……

そばつゆとの相性が抜群だ。甘みとコクが強いのに、砂糖やみりんは使われていない『松石』のそばつゆ。正体が九州醤油であることは、これまた以前の記事でお伝えしているが、その甘みと熊肉が非常にマッチしていて、「熊肉そば」の響きから想像した野趣味より上品な味にまとまっていた

・ここだけの熊肉料理

それでいて、『松石』のそばについてくるちょっとしたラー油をかけると、現代的なジャンクフードっぽさが加算されるのも良い。熊肉料理でもここだけの味と言えるのではないだろうか。

なお、私が食べた熊肉そばは肩肉なのだが、松石の公式X(@matsuishi_soba)によると、少量しか入手できず数量限定となっているこの熊肉そば。肩肉が完売したらバラ肉の提供を開始するという。部位を明確にしていて入れ変わりというのもジビエ料理において地味に珍しい。バラ肉の味も気になるところだ。

・今回紹介した店舗の情報

店名 立ち喰いそばうどん 松石
住所 東京都新宿区高田馬場1-26-7 名店ビル B1F
営業時間 月~金7:00~21:00 / 土9:00~15:00
定休日 日・祝日

参考リンク:「松石」公式X(@matsuishi_soba
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.


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▼ここだけの味だった

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