先日、軽い気持ちで立ち寄ったお店に、思いがけず沼ってしまった。

結論から言うと、ここはラーメン好きなら確実に刺さる場所である。しかも、ラーメンだけで終わらない。今の時期だからこそ全力でおすすめしたい、新そばまで思わず唸るおいしさ。

そこは、老舗製麺所が手がける直売所だった。

・令和4年に誕生した老舗製麺所の直売店

新御徒町駅からすぐの場所にある「なまめん 麦」

令和4年9月に「お客様の食べたい美味しいラーメンをご自宅で」をコンセプトに、生麺を販売する店としてスタートした。

明治17年に創業した老舗の嶺村製麺所の直売店という強みを生かし、店内には実に豊富な種類の中華麺がずらり。

麺は新潟県妙高山麓からの雪解け水を使用した多加水製法の生麺を低温熟成しており、香り豊かでもっちりとした食感が特徴とのこと。

麺のほかにもスープやトッピング、香味油までそろっており、自宅で自分だけのラーメンが楽しめるよう必要に応じて、アドバイスもしてくれるという。


・見れば見るほど迷う

店内には、麺やスープ、油の種類がとにかく多い。

細麺・中太麺・太麺という大枠だけでなく、加水率や食感、小麦の個性によって細かく分かれており、見れば見るほど悩む。

だが心配はいらない。店内にはチャートマップなど、選択をサポートしてくれる掲示が用意されている。

コシ重視か、喉ごし重視か、どんなスープと相性がいいのかなど、視覚的に整理されていて、自分がどんなラーメンを求めているのかイメージしやすい。自分にとっての “究極の一杯” を探せるこの時間が、すでに楽しい。


・意外な組み合わせにも挑戦できる

通常細麺のストレートを使用する博多系ラーメンに太麺を使用する、といった少し意外な組み合わせにも挑戦できるのが、この店の面白さだ。実際に、上記の組み合わせをやってみたいと来店した方もいたそうだ。

私は、店主の方に相談しながら、今回は基本の「昔ながらの中華そばセット(240円)」+「なま中華麺HG#20(160円)」「鬼煮干し豚骨醤油セット(440円)」+「なま中華麺OS#12S(160円)」を購入。さらに、新そば(278円)が出ている時期だったため、迷わずこちらも手に取った。※記事内価格は税抜


・今回の購入品はこちら

改めて、今回購入したのはこちら。

上記で触れた商品に加え、新そば粉(600円)、塩漬けメンマ(430円)、焼きそば麺(各120円)なども購入してみた。


・まずは基本の中華そばから

スープセットの中には、かえしと油が同封されている。

説明書通りに作っていくと、具材はネギだけだが、あっという間に完成。


おぉぉぉぉおいしい!


忖度なしに、スープも麺もものすごくおいしい。

特に印象的だったのは、やはり麺で、小麦の風味がしっかり感じられる。クセはなく万人受けする味わいなのに、クオリティは明らかに高い。

自宅でササッと作ったというより、お店で一杯食べている感覚に近い。


・鬼煮干し、煮干しの暴力

続いて鬼煮干し。

こちらは、これでもかぁっというほど煮干しが入っている。

麺は縮れ麺で、常温に戻して手もみしてから調理。

こちらも説明書通りに作り、実食すると……


すんごい煮干し!!


しかし嫌なクセはなく、しっかりおいしい。

こんなのが自宅で出てきたら、テンションが上がらないわけがない。

あまりのおいしさに、残ったスープにうどんを入れ、気づけば2玉分平らげていた。


・新そばもぶっとんだ

ここまで想像以上だと、新そばも気になりすぎる。

ということで、翌日に実食。少し麺が短い(?)印象だが、まずは何もつけず、そばだけでいただく。

あ、これが本当のそばの味だ。語彙力が追いつかないが、とにかくおいしい。

コシがあり、ほんのり甘みも感じる。大げさでなく、自宅で食べたそばの中で人生で一番おいしいと感じた。


・あなたも沼るかもしれない

ここまで言うと少し嘘っぽく聞こえるかもしれないが、すべて正直な感想である。単身赴任中の夫や実家にも送ろうと思っているし、まだ試していない商品も次々と気になっている。

新御徒町方面に行く予定がある人は、ぜひ時間に余裕を持って立ち寄ってみてほしい。なお、軽い気持ちで入ると沼る。

その点だけは、覚悟の上でどうぞ。

・今回訪れた店舗の詳細

店名 なまめん 麦
住所 東京都台東区台東4-26-7 エス・スペース1F
時間 10:00~19:00

参考リンク:なまめん 麦
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.

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