
チャーハンにも様々なアレンジが存在するが、なかでも好きなのが「納豆チャーハン」だ。その昔、狂ったように食べていた。
古参の同僚たちは覚えているかもしれないが、会社から電話で出前して、玉蘭(ぎょくらん)という店の納豆チャーハンを文字通り “食べまくっていた” のである。
この店の納豆チャーハンは本当に美味しい。何もかもが絶妙。野暮ったさも荒っぽさも絶妙で、それがまたこの納豆チャーハンのウマさに拍車をかけていた。
出前するとき、電話に出るのは決まってお店のママ。日本語が危うい(というかギリギリ)の、おそらく中国人のママさんだ。詳細は通じないが、ノー問題。
「ナニ?」「納豆チャーハン」「ドコ?」「〜住所を言う〜」「ハイ〜(ガチャ)」
確認のため注文を繰り返すこともなく、こちらの連絡先なども聞かず、まるで戦国時代における忍者の合言葉のような最小限のリレーだけで注文は終わる。
そして……。
ガチで5分くらいで持ってくる。ガチで。10分くらいだったかもだけど、体感的には5分くらい。凄まじいスピード。作り置きか? と思いきや激アツのホカホカ、どう見ても作りたて。
そして透明のパックに入った納豆チャーハンをプラスチックのレンゲで食べるのだが、これがまた……うまいっ! あまりの美味さに最低でも週1。あるいは週2、週3の時もあったかも?
しかしいつしか弁当派(自炊派)になり、チャーハンもまた「作る派」になった私。納豆チャーハンも、たまに自作したりもする。玉蘭の味を思い出しながら。
──と、ここまでが私の納豆チャーハンメモリーなのだが、なんと先日、とある仕事後、現場から外に出たら中華屋さんがドーンと鎮座しており、看板をよく見てみると……
玉蘭!!!!!!!!!!!
私が10年くらい前、狂ったように出前していた、あの玉蘭ではないか! 同姓同名ならぬ、同地同名……の可能性もあるが、いやいや、なんとなく「あの店」の予感がする……。
入店すると、それは確信に変わった。いや、確信しまくりだった。なぜなら、まずメニューに、しかと「納豆チャーハン」があること。
そしてもうひとつは……
「ナニ〜?」「ドコ?」「ハイハイ〜(ガチャ)」
あの頃、私が会話していた、受話器の向こう側にいたママが今そこに! しかも今まさに電話をとっている! あの声のままだし、なんと日本語もさほど上達していない!
なんというか、「文通していた子と初めて会った時の感覚」みたいな衝撃がそこにはあった。
いつも秒で持ってくる出前師(日本語は完全に通じない)たちの「家」に来てしまった感もあった。
何とも言えない感情。「あなたかぁ〜〜〜〜」「ここかぁ〜〜〜〜」みたいな。10年近くの空白の期間を経て、再び交錯した “納豆チャーハンのつながり”。ネバッこい繋がり……。
さらなる衝撃が私をおそった。出前が通るやいなや、予想以上に広い厨房の中で待機していた大将が、あっという間に何らかの料理を作り上げ、自前の出前師にパスして即スクランブル発進。
それはまるで消防署の隊員さんたちが現場に向かう時のスピーディーさと匹敵するほどの電光石火。私が注文していた納豆チャーハンも、この勢いで運ばれていたのだな……。
そしてやってきたのは、私がオーダーした納豆チャーハン。出前以外の「生・納豆チャーハン(by玉蘭)」は人生初。皿に盛られていると、また雰囲気がだいぶ違う。
というか……
ニオイがスゴい! 納豆のニオイが出前時の2倍は感じる。この玉蘭に同行した仕事仲間3人に「クサくてスミマセン」と申し訳なくなるほどキョーレツな納豆チャーハン。
しかし味は、美味かった。
バッチリです。出前もウマイけど、店で食べる納豆チャーハンもまた最高。スープとか何もないって無骨さも最高。こうなると、また出前版も食べたくなってくるなぁ……。
ちなみに後から入店してきた若者(常連っぽい)も納豆チャーハンを頼んでいたので、おそらく玉蘭のスペシャリテは今も昔も納豆チャーハンなのであろう。
お近くを通る際があったら、ぜひ。チャーハン好きなら、なおさら、ぜひ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 北京料理 玉蘭
住所 東京都新宿区歌舞伎町2-18-1
営業時間 24時間!!!!
定休日 無休!!!!
執筆:チャーハン探求家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
GO羽鳥


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