前回、メリーチョコレートカムパニーの船橋工場に潜入させていただいた私。

そこでは、ミルフィーユチョコレートの製造ラインを間近で見ることができる、まさに甘~い体験をしてきた。

そして今回は、同じくメリーチョコレートの松戸工場にご招待いただいた。代表商品のひとつ「ファンシーチョコレート」が、10月1日にリニューアルされたタイミングでメディア向けに限定公開されたのだ。

もちろん、工場見学マニアとしては行かないわけにはいかない。

しかも今回は、偶然にもチョコレート専門家の「チョコレートくん」とご一緒。

そう! 工場見学マニア × チョコレートマニアの夢のような(?)コラボが実現したのである。

・もはやこれは「甘い世界への修学旅行」である

最寄り駅で担当者の方と合流し、松戸工場へと向かう。

車内で横に座った男性に何気なく「どちらの媒体ですか?」と聞いたところ、返ってきた答えは……


チョコレートくんです


……ちょっと待って、それは気になりすぎるでしょ。

「毎日チョコを食べて健康診断の数値とか大丈夫なんですか?」「甘いもの全般が好きなんですか?」と、つい立て続けに質問。

どれも笑顔で答えてくれるあたり、さすがマニアだ。

工場見学のワクワクと、マニアへの興味。その両方を胸に、いよいよファンシーチョコレートの世界へ足を踏み入れていく。


・「ファンシーチョコレート」ってどんなチョコ?

まず最初は、ファンシーチョコレートについて、開発担当者やショコラティエの方より説明していただいた。

1979年に発売された「ファンシーチョコレート」は、メリーチョコレートの代名詞的存在。

“ファンシー” とは「気まぐれ」「かわいらしい」という意味で、ひと粒ひと粒の個性を大切にしたチョコレート。今回のリニューアルでは、より洗練されたデザインと味わいにアップデートされたという。

「ファンシーチョコレートってどんなイメージですか?」と質問された場面で、隣のチョコレートくんが模範解答のようなコメントを披露。

私も緊張しながら「宝箱みたいでかわいい」とそれっぽく答えたら、「いい表現ですね」と褒めてくれる担当者。その優しさ、さすがスイートである。


新キャッチコピーは「15種すべてが主役級。可愛い顔した本格派」。まるで “全員センター級のアイドルグループ” みたいだなと、頭の中で思う。

ひと粒ひと粒が個性を放ちつつ、全体としての完成度も高い。そんな「可愛くて強いチョコレートたち」が、この箱に詰まっているのだ。


・新作4種を食べ比べ!

新たに仲間入りしたのは以下の4種類。

・アーモンドカップ
・練乳ホワイト
・ミルクフィアンティーヌ
・カカオクリーム

どれも見た目からして華やかで、香りも豊か。この4つの中では、個人的にアーモンドカップがお気に入り。

ひと口でナッツの香ばしさとチョコの濃厚さが同時に味わえるのが最高だ。


リニューアルのもう一つのポイントが、パッケージ。

光の当たり方で表情が変わる特殊加工を施し、開ける前から心をつかむ仕掛けになっている。

「もらった瞬間のワクワク」「開けた瞬間のワクワク」、この2段階のワクワク体験を狙って設計されたそうだ。

そんな説明の途中、なぜか動画がなかなか再生されず、スクリーンにはかわいい小動物の写真が映りつづけるというハプニングが発生。

即座に「これ、なんて動物ですか?」と食いつくチョコレートくん。「チンチラです」と笑顔で答える担当者の方。

すると今度はショコラティエの方が、「こんな狭いところが普段の家なの?」と素朴な質問を返す。

思わぬ癒しトークに、会場がふわっと和やかな笑いに包まれた。

無事に流れた映像では、製造工程の一部も映し出され、「まもなく実際にこれが見られるんだ」と思うと、ワクワクと気持ちが高まる私!


……と、ここで、コンチング(チョコレートの風味となめらかな口当たりを作り出すための練り上げ工程)直後のミルクチョコとスイートチョコを試食させていただくことに。

まだ温かいチョコが舌の上でとろけてゆく~!

香りがすごい。空気中まで甘くなるような、濃厚な香気。まさに “工場ならではの味わい” という感じだ。

チョコレートくん曰く、「日本人向けの食べやすい味」とのこと。なるほど!


・チョコレートの旅はここから──いざ工場へ!

さて、いよいよここからは工場見学マニアである私のターン(?)だ!

最初に案内されたのは、原料を混ぜ合わせる巨大な攪拌(かくはん)タンク。

カカオマスや砂糖、粉乳などが絶妙なバランスでブレンドされ、チョコレートの “もと” となる生地が生まれていく。

静かに回転するタンクの中で、原料が少しずつ混ざり合っていく様子は、まるでチョコレートの海。

そして、その隣では、チョコづくりの心臓部ともいえるコンチング工程が行われいる。

高温でじっくりと練り上げることで、余分な水分が飛び、カカオの香りがぐっと引き立つという。

中ではチョコがゆっくりと波打ちながら、なめらかに磨かれていく。表面には光沢のあるチョコレート模様が浮かび上がり、その美しさに思わず見とれてしまう。


・製造工程は感動が詰まってる

つづいて、ヘーゼルナッツとミルクチョコレートの「ジャンドゥヤ」の製造工程を見学。

よくチョコレートの表面にイラストや模様がデザインされているのを見かけるが、その仕組みも見せていただいた。残念ながら撮影NGだったものの、ステンシルアートのように、穴の空いた板の上から専用のチョコをかけて模様を作っているらしい。


そして、おもしろいなぁと感じたのが、充填工程。

内側と外側で違う味のチョコレートを思い浮かべてほしい。あれって、大きく分けて2つの製造方法があるのだが、今回見学させていただいたのは、「ワンショット成型」と呼ばれる充填方法。

充填口が二重丸のような構造になっていて、一度の充填で中のフィリング(クリームなど)と外側のチョコレートを同時に流し込むことができる。

チョコが一瞬で二層構造に仕上がる仕組みを生で見ることができたのは、マニア的にものすごく萌えポイントだった!


夢中になって見ていると、またもや取り残されていく私。

この後も充填されたチョコレートが冷却されて、型から取り出されて、箱詰めされていく光景が目の前に広がる。


可愛すぎるだろ!

 



「ストロベリー」の製造工程では、ミルフィーユ工場でも感動したエンローバーという機械と再会。

コンベア上を流れるフィリングがチョコのカーテンをくぐり抜け、きらりと光るチョコのドレスをまとう。

やっぱり、このシーンは見応えあるな~!


・甘い世界の裏側もフィナーレへ

そして、それぞれのチョコレートが箱詰めされていく工程へ。

機械がテンポよく動き、チョコを次々と箱に詰めていく。

リズミカルに動くアームと、完成に近づいていく様子を眺めていると、そのリズムが妙に心地よくて、気づけば無意識にうなずいていた。


最後に、いつものあの包装紙に包まれて……


完成!

 


・できたてファンシーとの対面!

工場見学を終え、再び会議室に戻ると、テーブルの上に赤い布がかけられたお皿が。

そっと布をめくると……



キラキラ輝くファンシーチョコレート!

 


ただ、空腹で甘いものを食べると眠くなりやすい私は少しためらっていた。そんな私の横で、パクパクと食べ進めるチョコレートくん。

「さすがプロ……!」と思いながら、私は帰宅後にゆっくり味わうことにした。


・長く愛される濃厚さを体感

改めて、ファンシーチョコレートは、見た目の華やかさだけでなく、その裏側にある丁寧な手間と技術の積み重ねがあるからこそ、長く愛され続けているのだと実感。

思ったよりも、工数も人員も多く、正直この価格(12個入り702円~)での提供は、相当な企業努力があるんじゃないかと感じた。

チョコの甘さ現場の熱量も、そしてチョコレートくんのキャラも、全部が濃厚。

まさに、ファンシーチョコレートのようなひとつひとつが思い出深く、幸せな一日だった。

参考リンク:株式会社 メリーチョコレートカムパニー
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.