皆さん、こんにちは。フォーカスライン・佐藤です。今日は皆さんに「集中線の使い方」についてお伝えしたいと思います。ネットの情報を見ていると、以前から少々効果の薄い集中線の使い方が散見されます。そこで今回、より効果的な使い方をお伝えさせて頂きます。

今回学んで頂いた内容は、職場やご家庭できっと何かのお役に立つはず。無意味な集中線とは今日でおさらば! みんなで集中線ライフをエンジョイしましょう。では、さっそくお話して行きましょう。

・集中線とは?

集中線とは、漫画やイラストでよく見られる演出効果のひとつで、対象となる図案に視線をフォーカスさせるために用いられる線のことを指します。

英語では「Concentration line」とか「Effect line」。フランス語なら「ligne de concentration」、ドイツ語なら「Konzentrationslinie」と言われるようです。

例として、私の顔に集中線を施してみましょう。

どうでしょう。このような線の演出をよく見るのではないでしょうか。私の顔に向けて放射状の線がひかれることによって、自然と視線が画像の真ん中に向くはずです。これが集中線です。これと似たもので、画像に対して平行または垂直にひかれる線を「移動線」と言いますが、その説明はまたの機会に。



・間とタメ

漫画やイラストだけでなく、当サイトでも頻繁に用いられていることは、賢明な読者の皆さんならご存知でしょう。かくいう私、フォーカスライン佐藤もときどき使います。しかしながら、私が使う場合はいくつかルールを決めて使用しています。というのも、使い方次第では効果が薄くなってしまうからです。

本来は、対象となるものに集中してもらうために用いる演出ですから、無暗に多用すると効果が薄くなってしまいます。ですので、私は1本の記事の中で、だいたい1度しか使わないように心がけています。1番の山場、もっとも訴えかけたいポイントでのみ、使っています(例外もありますが)。

これも例を挙げましょう。2コマ構成の画像を使う場合、2コマとも集中線を入れると効果が薄くなります。たとえば、私の自己紹介の2コマ。


「こんにちは、フォーカスライン……」


「佐藤です!」

どうでしょう。悪くはないけど良くもないと言ったところでしょうか。せっかく1コマ目と2コマ目に “間” をとっているのに、その “タメ” が効いてなくて効果が薄くなっています

要するに、集中線のある画像が文脈のテンションのピークだとしたら、そこに向けてしっかりタメを作らないとインパクトに欠けてしまうわけです。


これは何も集中線やウェブ記事に関することだけではなく、音楽とか映像とかでも同じではないでしょうか。音楽でいえば、サビ前にブレイクを入れて一旦曲のテンションを下げて、サビで楽曲のピークを迎える。それと同じです。

先ほどの2コマ自己紹介に戻ると、集中線をあとのコマだけに入れるとこうなります


「こんにちは、フォーカスライン……」


「佐藤です!」

こちらの方がより効果的と言えるでしょう。



・いざ集中線!

もう1つ、私が自分で決めていることがあります。それは、極力記事の前半で集中線を使わないこと。なぜなら、先ほどから申している通りに、ここ1番というところで効果を生かしたいので、前半で集中線を使うとインパクトが薄くなると考えているからです。

先に飛び道具を使ってしまうと、もう切り札がなくなってしまって、あとから使っても取ってつけたみたいになってしまう。それを避けたい。ということは、やはり先の項目でお伝えしたのと同じように、間を取った上でしっかりタメを効かせて、いざ集中線! となるわけです。

例を挙げましょう。先ほどまでの自己紹介を、複数のコマを使って説明します


「皆さん、こんにちは」


「フォーカスライン」


「佐藤です!」



いかがでしょうか? いきなり集中線のコマにいかず適度なタメを設けることで、集中線のコマのインパクトが高まっていることをご理解頂けるかと思います。集中線のコマを「動」とするならば、その前のタメのコマは「静」。この2つを織り込むことで、単調な構成になることを避けられるはずです。

ちなみに私が愛用している集中線サイトは「マンガパーツSTOCK」というサイトのものを使わせて頂いています。種類が豊富で、集中線好きにはたまらないサイトなので、閲覧だけでもしてみてください。1日中見ていられますよ。

ということで、今回は集中線についてお伝えしました。ぜひ職場やご家庭、仲間や友達、ご家族と集中線を活用してみてください。またいずれ移動線についてもお話させて頂ければと思います。それでは、フォーカスライン佐藤でした。


参考リンク:マンガパーツSTOCK
講義(執筆):フォーカスライン佐藤・エフェクトライン英典
Photo:Rocketnews24