【まさか】最後に飛び出したのはアレだった。地下芸人ゆきおとこさんにインタビューしたら昭和にタイムスリップした

・取材中におじさまDに異変が……

なかなかカオスなゆきおとこさんの自宅。話を聞いていたところ、突如おじさまDに異変が発生

体がかゆくなってきたというのだ。

心配なので、取材場所を再び南流山福祉会館へと移すことにして、自宅をあとにする。

道中、「靴下汚れたでしょ? 西松屋で買ってあげるよ」とまさかの靴下オファーをかますおじさまD。元気そうでよかった。

このおじさまD、ゆきおとこさんと漫才コンビを組んでほしいくらい、ちょくちょくいい味出してくる。

途中で近くのファミリーマートに「ゆきおとこさんコーナー」があるとのことで案内してもらった。


あった!!


広報に掲載された誌面や出演しているラジオの告知チラシなどが貼ってある。

その横で「自然にしてください」とお願いしたのに、ついつい手がネタ中の動きになってしまうゆきおとこさん。どうしても芸人魂があふれ出てしまうらしい。

おじさまDが飲み物を買っているタイミングにも、「ポイントお願いします!」としっかりポイ活。芸人としても生活者としても抜かりがない。

そして、再び大広間でのインタビュースタート。

「ここでお話伺いますね」と始まった瞬間、なぜか取り調べ感が漂うと感じたのは私だけだろうか。

・インタビュー再開:34年目のリアル「やめられないし、やめたくない」

──改めて自己紹介お願いします。

どうも、「ゆきおとこ」です! 芸歴は34年目くらいかなぁ。平成4年に渋谷の道頓堀劇場で芸人デビューして、いくつかコンビも経験したあと、今はピン芸人として漫談とかブリッジネタを中心に15年以上やってます。

──どうして芸人になろうと思ったんですか?

子どもの頃、ちょうど漫才ブームの真っ最中で、毎日のようにテレビでお笑い番組が流れてたんだよね。そんなのを見てるうちに、「自分もこんなふうに面白いことやって、人を笑わせたいな〜」って思うようになったのが始まりかな。

──「ひっぱり回してやりました!」や「Want you~」の決め台詞が誕生したきっかけはなんですか?

漫談ベースの芸風が長かったんだけど、賞レースやテレビのネタ見せ用に短いブリッジ型にしたのが7〜8年前くらい。テレビで見せられるのは限られた時間だから、そこに合わせて自然と変わっていったんだよね。

「ひっぱり回してやりました!」ってていうフレーズは、昔一緒に飲んでた頃の「ひっぱり回すぞ~」口癖を聞いた友人が、それおもしろいからネタにいいじゃんって言ってくれて。「Want you~」には、笑ってくれとか 仕事をくれって思いを込めてるんだよね。

──あんまり世には広まっていないけど、自分では面白いと思うネタはありますか?

「ウェルカムウェルカムチューンガム」とかかなぁ?


──それめっちゃおもしろいじゃないですか?

ほんと? ははは!

──(無言)……。芸人しながら、深夜の郵便局のバイトの両立ってかなりハードでは?

うん、そうだね~。でももう慣れたかなぁ。郵便局のバイトも芸歴と同じ34年やってる。芸人だけじゃ食べていけないのが現実だし。でも『水曜日のダウンタウン』に出て、知名度がちょっと上がって、また新しい風も入ってきた。続けていれば、何かが変わるって信じてる。

──「もうやめよう」と思ったことは?

ないね。やめたら、今までの努力が全部もったいないでしょ? 地下芸人としてのメリットもあるし、ずっと何かを続けていたい。何もない時期もあったけど、そういうときこそ積極的に動いてきた。

今は「いい仕事をしたい」「目の前のことをひとつずつ」って気持ち。地上波にも、もっとたくさん出たいよね。

──印象的なファンの方はいますか?

九州から、わざわざ南流山お笑いライブに来てくれた方がいたときには驚いたね。交通費もかかるから、もういいよって言ったけど、嬉しかったなぁ。

あとね「滑ってても、偉そうにしてるのがいい!」って言ってくれるファンもいる(笑)。

最近は男性ファンが増えてきたかな。あ、あと営業で山梨行ったときに「YouTubeで見て好きになった」って言われたり。地上で目立たなくても、見えないところでちゃんと届いてるんだなって思うよ。

──それは嬉しいですね。しかも最近、TBS『ラヴィット!』に出演したり、日産のCMラジオに抜擢されたり、すごいですね。

日産のラジオCMやったときも、帰りの新幹線で「まだ夢を見てるのかな」って、じんとしたなぁ。「ああ、生きててよかったなぁ」って。

いい話を聞いている最中だったが、ここで私の体にも異変が……。くしゃみが止まらなくなってきた。なので最後にこの質問をして終わることにした。

──最後にロケットニュースの読者の方にメッセージはありますか?

ロケット読者の方に僕のこと知っている人どれくらいいるかなぁ? まぁいいや。地上と地下の間でいろんな活動をしています。などでも発信しているので是非応援していただけると嬉しいです。Want you~!

・最後にくれた、なぞのプレゼント

全ての取材が終わり、こちらが挨拶をしていると「そうだ、(私夏野ふとんの)お子さんにプレゼントがあるんです」と、急にリュックをごそごそ。

出てきたのは……


な・め・ね・こ!!


なつかしい! うれしい! でもなんで今これ!?(笑)

予想の上をいく部屋と、芯の強さと、なぞのお土産センス。すべてを残して、ゆきおとこさんは今日も涼しい顔で、次の笑いの現場へと消えていった。

ゆきおとこさん、ご協力ありがとうございました!

次は画面越しで「ウェルカムウェルカムチューンガム」、聞きたいです!

参考リンク:ゆきおとこ公式X @yukiotoko0617
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.

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