毎日のように闇バイトのニュースが報じられている。『仮装身分捜査(潜入捜査)』あたりの動きは警視庁グッドジョブであるが、治安が最悪な今のニッポン、我々は我々自身でも身を守っていかなければならない。
そう言う私は、古くから自宅に監視カメラを数台設置しているほどの高セキュリティ野郎。100万円の古民家に数台のカメラが設置してあるのもその名残りであるが、うかつにも無防備だったのが親たちの住んでいる実家であった。
ということで、これまで数々の防犯カメラの記事(例1)(例2)(例3)(例4)(例5)を書いてきた防犯カメラのプロである私が、実家に防犯用のネットワーク監視カメラを設置しまくってみることにした。
・紹介するのは3台
用意したのは、TP-Link(ティーピーリンク)というメーカーのセキュリティWi-Fiカメラ。とりあえずこの記事で紹介するのは3台だが、実は他にも監視カメラは設置されている。
また、なぜTP-Linkにしたのかと言えば圧倒的に安いし、設定などもチョー簡単、また動作的にも良好だから。“とりあえずの防犯カメラ” なら、これで良いと私は思う。
余談だが、TP-Linkに関しては、ネットで調べたら様々な「大丈夫?」的な情報が出てくる(特にルーター)。しかし、そんなこと言ってらんない状況であるのも事実なので、私は気にせずTP-Linkをチョイスする。
・1台目:ソーラー給電(太陽光充電)式『Tapo C410』
さて、話を戻して、今回ご紹介する3つのセキュリティWi-Fiカメラを1つずつ超カンタンに紹介していきたい。まず1つ目は、ソーラー給電(太陽光充電)式のセキュリティカメラ『Tapo C410』である。
箱の中には本体、土台、ソーラーパネル、ケーブル類にネジやアンカー……などが入っているが、MicroSDカードは別売りなので用意しておくのが望ましい。(※クラウドサービスも一応ある)
設定は本当に簡単。専用アプリからデバイスを追加して、家庭内ネットワーク(Wi-Fi)にセキュリティWi-Fiカメラを接続。あとはスマホの案内に従って設定していけば……
もう映っている。あとは事前にUSBケーブルで本体内のバッテリーをフルに充電しておいて、
外壁に穴を開け、アンカーを使うなり、そのままネジで固定するなどして本体を設置。
そしてソーラーパネルを装着し、角度を調整すれば……
設置完了となる。
・先に結論
先に結論から述べてしまうと、今回設置した3つのTP-LinkセキュリティWi-Fiカメラのうち、最も良品だなと思ったのがこちらのソーラー給電式『Tapo C410』であった。
ネットワーク送受信のスピードには少しだけ不安が残るが、通信が確立されたら映りもキレイ。様々な設定も可能で、たとえば「動き検知の敏感さ」や「動き検知の範囲」なども自由自在。
何か動きが検知されたら速攻でアプリ → Apple Watchに通知が来るので、瞬時に誰がカメラ下を通過したのかも把握できるし、自動的に録画もされる。
さらに遠隔地からでも、セキュリティWi-Fiカメラを使って会話することも可能。「君たちは録画されている」なんて直接警告することだって可能だ。
極め付けは、もしも緊急事態になった時、アラート(サイレン)を鳴らすことだってできる。カメラにイタズラ(スプレーで目隠し)などされた時も自動的にアラートが鳴るシステムも完備。
そして非常に優秀だと思ったのが、ソーラーパネルの出来の良さ。まだ設定が甘かった時、動く物体を検知しまくりで電池の消耗が激しかったのだが、天気が良ければその日のうちに100%まで自力で復活していた。
夜はナイトモードになり、真っ暗闇でも動く物体は感知されるし、スマホごしに人物も目視できるし、当たり前だけどIP65防水防塵……と至れり尽くせり。これで10800円なら安いだろう。
もしも私が日当たりの良い一軒家などに住んでいたら、このソーラー給電式『Tapo C410』で守備を固めていくことだと思う。電源不要なのが、なにより強い。
・安定した通信がウリの『Tapo C310』
続いて設置したのは、さきほどのソーラー給電式『Tapo C410』よりもだいぶ安い『Tapo C310』。参考価格は6900円だが、今現在(12月10日時点)、Amazonでは6324円で売られている。
中身はシンプルで、大雑把に言えば本体とアダプタで終わりという感じ。
こちらの商品の特徴は、まるで羽のような立派なアンテナが付いていること。このアンテナの効果の程は、のちほどお伝えしたいと思う。
こちらも他のセキュリティWi-Fiカメラと同じように、専用アプリ操作で家庭内ルーターの電波に接続 → 設定で終了。本当にあっという間に準備完了だ。
んで、いちおうIP66防水だが、雨に直接当たらないような場所に設置してみたところ……
はいOK。一番大きな窓がある面を、すべてこのカメラでカバーしている状態になった。
で、この機種の特筆すべきは、あのデカいアンテナ効果だと思われるが、ネットワークへの接続(速度)が爆速なこと。
遠隔地からこのカメラに接続(確認)した時、普通なら若干のタイムラグ(待ち時間)があるし、それが当然なのであるが、この機種『Tapo C310』に関してはそれが無い。
接続した瞬間にパッとリアルタイムの映像が映るのだ。これはおそらく、あの2本の巨大アンテナ効果であろう。「安定した接続」や「すぐリアルライムを確認したい人」ならこれを選ぶと良いだろう。
・3台目:最も設置が簡単な『Tapo C120』
最後のセキュリティWi-Fiカメラは、最も簡単な構造の『Tapo C120』。Amazon価格は5800円。
どうもこちら、海外仕様の商品のようだが……
中には日本語の説明書が入っていた!
内容も実にシンプル。本体、ケーブル、アダプタ、あとは設置用の金具など。そう、こちらの商品の売りは……
マグネットになっていて、たとえばベランダの物置の側面など、金属の板にペタリと貼り付くこと! ということで、設置的には最も楽だ。IP66防水防塵でもある。
しかしながら、なかなか目的の場所に金属板がなかったので、仕方なく壁に設置された突起物の下に、ビニールテープで括り付けるという非常にダサい設置方法に。
まあ、とりあえず良いでしょう。これにて、我が実家の玄関付近から大きな窓、すべての侵入経路をカバーした布陣に。ヤクザ事務所も顔負けのアルティメット・セキュリティだ。
で、設置してから数日経過しているが、今のところすべて順調。家族や配達の人たちがカメラに検知されるたび、私のiPhone&Apple Watchに即通知が来るようになった時もあったけど、反応の感度を低めにしたり、関係ないエリアの検知をOFFにしたりすれば、特に通知がうっとおしく感じることもない。
また、変な話、離れて暮らす家族の生存確認にもなるので、防犯用のセキュリティWi-Fiカメラを付けて良かったと私は思っている。
・防犯対策の補助金(助成金)について
ちなみに今、防犯カメラなりの “防犯対策” をしたりした場合、「設置事業補助金(助成金)」が出る自治体が増えている。最近だと、東京なら足立区や三鷹市。
少し調べただけでも、千葉県市川市、静岡県藤枝市、名古屋市中村区、埼玉県日高市、滋賀県大津市……などなどワンサカ出てくる。私の予想だと、今後ますます増えていくことと思われる。
闇バイトや、特殊詐欺、はたまた迷惑メールなどのネット犯罪に遭わないために大切なのは「知ること」であるが、政府や自治体の補助金(助成金)なども、知らない限りは永遠にその恩恵を受け取れないので、皆さんも自分の住んでいる自治体で、そのような制度があるのかどうか調べて知っておくと良いかと思う。
自分がいない時の家の状況も、セキュリティWi-Fiカメラなら瞬時に知ることができる。すべてにおいて大切なのは「知ること(知っておくこと)」である。なにごとも、知っておいて、損はない。
執筆:迷惑メール評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
こちらもどうぞ → 『GO羽鳥の【実録】迷惑メールシリーズ』
▼感度なども自由自在に設定可能
▼エリアも設定可能。こうしておけば、「屋根に鳥が飛んできただけで通知」や「道路に車が通っただけで通知」とかがなくなる。