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格安イヤホン評論家がオススメする「Amazon」で購入すべき高コスパ有線イヤホン3選(すべて1000円台)

2024年11月27日

これまで、30本以上の格安イヤホンを聞き比べて来た私(佐藤)は、そろそろ自らをこう呼ばせて頂きたい、「格安イヤホン評論家」と。厳密には有線イヤホンのみを聞き比べているので、「格安有線イヤホン評論家」ということになるが、ややこしいので「格安イヤホン評論家」とさせて頂こう。たった2文の間に、何度も「格安イヤホン」と綴ってしまい申し訳ございません……。

それはさておき、年末年始は何かと買い物をする機会が多い。Amazonなどの通販サイトではセールも始まっているので、今こそおすすめしたいイヤホンをお伝えしよう。連載シリーズのランキング上位から2製品、それからリケーブル(ケーブル交換)できる製品を1つである。

・ハイユニット「HSE-A1000」

まず紹介したいのは、ハイユニットの「HSE-A1000」である。私はこの製品をヨドバシカメラで購入した。購入当時(2024年7月)、パッケージが一新された都合で旧パッケージが処分価格で販売していたので、712円という驚異的な安さでゲットすることができてしまった。


この製品は「完ぺき」と表現しても、決して言いすぎではない。製品全体のデザインはスタイリッシュで、イヤーピースの装着感は素晴らしい。耳穴にしっかりフィットして、なおかつ心地よい低音を聞かせてくれるのに一役買っている。

何より、音のバランスが良い上に、私好みのドンシャリ(低音と高音がきいた音)感が堪らない。30本の有線イヤホンのなかでも、頭ひとつ抜けたサウンドを実現している


正直なところ、イヤホンの聞き比べをしていると、1000~1500円くらいの価格帯の製品はどれも似たり寄ったりである。中華系の怪しい製品でもない限り、そこそこ聞くに堪えるだけのレベルのものが横一線といった感じ。

良し悪しは好みの問題ではないか? そう思っているなかで出会ったこの製品は、好みを超えた良い音なのである。それが正規価格でも1000円台とは恐れ入った。そこまで音質へのこだわりがなく、そこそこいい音で音楽を聞きたいという人にオススメ。とくにロックは心地よいぞ


・JVCケンウッド「HA-FX6-T カナル型イヤホン」

これこそ格安イヤホンの代名詞。JVCケンウッドの「HA-FX6-T カナル型イヤホン」は「名品」と呼ばせて頂きたい。正規価格でも1000円以下、にも関わらず音質はその価格を余裕で凌駕(りょうが)している


音質は、ハイユニットよりもやや劣るけど、決して悪いわけではない。音はまろやかで柔らかく、バランスがバツグンに良い。強いて例えるなら、ハイユニットがパンチの利いた洋食だとしたなら、JVCケンウッドは奥ゆかしさを感じさせる和食といったところだろうか。国産メーカーならではの繊細さがある。

イヤホンそのものもさることながら、個人的に気に入っているのはパッケージだ。箱もイヤーピースのホルダーも全部紙でできていて、プラゴミがゼロなのがイイ。こういう細やかさは海外メーカーにはまったく望めないんだよね。


音色は丸いので、ジャズやクラシックなどを低音量で静かに聞くのに向いている。均整のとれた、優しく包み込むようなサウンドは、音楽鑑賞の質を高めてくれるに違いない。1000円以下なので、1本持っておいて損はないだろう



・KZ「ZSTX」

最後に紹介したいのは、中華系イヤホンの「KZ ZSTX」だ。KZは中華イヤホンの火付け役とも言われており、読者からも度々このメーカーの製品をおすすめ頂く。価格の落ち着きが悪く、Amazonを見る度に値段が変わっていて、以前は1800円くらいしていたのだが、私が購入時(2024年10月)は1599円だった。なので、この製品はセール中に買うことのが望ましい


今回おすすめさせて頂いたのには理由があって、先の2製品は購入時から即戦力として使える完成されたイヤホンだ。それに対して、KZはいわば「育てるイヤホン」と考えて頂きたい。

というのも、中華系のイヤホンの多くは購入時の音質が硬い、カチカチサウンドなんですよ。全然馴染んでなくて、耳に音が突き刺さるような感じ。高音も低音もよく出るんだけど、その出が強すぎて、聞く曲によっては「うるせえ!」ってなってしまう

そこで「エイジング」と呼ばれる “音慣らし” をすることによって、次第に聞き心地の良い音色へと変わっていくのだ。だから、育てるイヤホンなのだ。


付属のケーブルは全然ダメなので、別途ケーブルを購入してほしい。ついでに相性の良いケーブルを探っていくのも、このイヤホンの楽しみのひとつだ。つまりリケーブル体験の入門器と考えて頂くと良い。値段の上下はあるけど、それほど高くはないので、リケーブルイヤホンの初期装備として試して頂きたい。


ということで、以上が私が買うべきと考える3品だ。これらから1本を選んでも良いし、3本買ってそれぞれの違いを楽しむのも良い。全部買っても5000円でお釣りが来るので、この機会に買いそろえてみてはいがかだろうか。


執筆:格安イヤホン評論家 佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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