もしかしたら来年あたりは全国的に “やわやわうどん” が流行るかもしれない。やわやわうどんは福岡県のスタンダードなうどんのことで、ガチガチの武蔵野うどんとは対極に位置している。

福岡県で有名な「3大やわやわうどんチェーン」が「資さんうどん」「ウエスト」そして今回ご紹介する『牧のうどん』らしい。先日、福岡県に出かけてきたので最後の砦『牧のうどん』へと足を運ぶことにした。

・ブームの兆し

「資さんうどん」「ウエスト」『牧のうどん』の中で、もっとも知名度が高いのが「資さんうどん」であろう。ネット受けが非常によく、たびたびバズっている やわやわうどんの雄である。

その「資さんうどん」がすかいらーくグループ入りしたのは今年のこと。今後、資さんうどんが全国展開される可能性も低くなく、それに伴い日本に “やわやわうどんブーム” が訪れる……かもしれない。

・やわやわうどん、おいしい

さて、私はこれまで「資さんうどん」「ウエスト」を経験しており、どちらもしっかりウマかった。店ごとの違いまではわからなかったものの「伸びているワケではないソフトな口当たりのうどん」という印象だ。

この記事でご紹介するのは「福岡3大やわやわうどんチェーン」のラストバッター『牧のうどん』である。ホームページによれば『牧のうどん』は現在、福岡県を中心に18店舗を展開しているようだ。

偶然ながらタクシーの運転手さんが「肉うどんなら牧のうどんが好きですね」と仰っていたこともあり、期待は高まるばかり。というわけで、今回は博多駅からすぐ近くの「バスターミナル店」に足を運んできた。



・初めての牧の

で、到着するとお昼どきだったためか、店の前には20人弱の行列が。ただ回転はかなり早く、15分弱で着席できた。注文したのは「肉・ごぼう・かしわセット」で、価格は930円である。

やってきたうどんは肉のせいか(?)スープの色が濃く、これまでのやわやわうどんとは一線を画していた。福岡うどんはどちらかというと琥珀色の薄めのお出汁というイメージだったが、牧のうどんは違うらしい。

んで、まず味はかなり濃いめ。これはスープの味ではなく、甘めに味付けされた肉の味で「わかりやすく美味しい味」とでも言おうか? タクシーのおじさんが「肉うどんなら牧の」と言っていたのも頷けるパンチのある味わいだ。

それよりも驚いたのがうどんの食感である。言葉にすると「やわやわ」なのだが、資さんやウエストよりもさらに「もっちり」のような? やわやわ・もっちり・ぺったり。擬音にするならそんな食感だ。

経験不足で申し訳ないが、資さんやウエストが「なめらかなシルキーやわやわ」だとすると、牧のは「もっちり吸い付きやわやわ」といった感じ。一口に “やわやわ” と言っても、その種類は様々。福岡うどんの奥深さを思い知らされた気がする。



・うどんよりも

また、牧のうどんの特徴 “追いスープ” が非常に良き! 濃いめだった肉うどんの出汁が、スープ割りでしみじみとした味わいに変化する。単なるオプションにとどまらない、圧倒的な存在感を放っていた。

さらに「かしわめし」が激ウマ!! なんならうどんよりも印象に残っているほどで、ゴボウの風味が最高! どこへ行くか迷ったら “かしわめしアドバンテージ” で牧のを選んでしまうかもしれない。ただ資さんのぼた餅も捨てがたいよな~。

とにもかくにも、うどんはもちろんのこと、うどん以外の「追いスープ」と「かしわめし」が最高だった牧のうどん。バスターミナル店はアクセス最高なので、やわやわうどん初心者にも自信を持ってオススメだ。

参考リンク:牧のうどん
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼店頭では物販も。

▼うどんは1玉50円。安い!

▼季節メニューもあった。