くら寿司はどこも同じだろう。そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。ゆえに、北海道でくら寿司に入ったことがなかったのだけど、今回、旭川で入店してみたところ衝撃を受けた。え! なんか色々違う!!

おそらく、衝撃を受けるのは私(中澤)が都内のくら寿司に行きまくったマニアだからだ。今考えると、普通の人は気づかない程度の違いのようにも感じるのだが、その違いがパラレルワールドチックで楽しかったのでレポートしたい。

・日本最北のくら寿司

私が行ったのはくら寿司旭川4条通店。駅前のメインストリートである買物公園通りから離れていて、観光でブラブラするには微妙な国道沿いにあった。

旭川在住の知人に聞いたところ「そう言えば最近くら寿司できたなあ」というくらいの認識だったのだが、2024年10月現在、日本で最北のくら寿司店舗である。ちなみに、オープンしたのは今年の5月23日らしい。

まあ、日本最北とは言え外観は普通のくら寿司である。よって、過度な期待もしておらず、どちらかと言うと、たまたま宿泊していたホテルが近くだったからフラッと入った感じ。店内の雰囲気や受付システムも同じなので、ノーガードで席についたところ……



・醤油が2種類ある

まず、最初に「お?」と思ったのは醤油。都内のくら寿司は醤油と甘ダレの2つだけど、席には3つの小瓶があって、普通の醤油と「天然だし醤油」がある。

くら寿司の天然だしがウマイことは以前の記事でもお伝えしているが、どうやらそのだしを使った醤油である模様。くら寿司のだし醤油を初めて見た。味としては、しょっぱさが控えめでコクが強い。


・北海道限定メニュー

この醤油を見て「同じに見えて実はちょっと違う」というオーラを感じた。そこで注意深くタッチパネルを見てみると……

北海道限定メニューがいっぱいある!


とりあえず、限定っぽい寿司を全部注文してみた。タッチパネルの表示で北海道限定と書かれていたのが、「特大生サーモン(115円)」「生とろサーモン(230円)」「生サーモン軍艦(165円)」「つぶ貝二種盛り(115円)」「北海道産 生ほっき貝(345円)」。

生サーモン系は店内切りらしくネタが大きめである。軍艦も盛り盛りだ。価格帯が安いのでグルメ回転寿司ほど見た目に豪華絢爛さはないけれど、逆に言うと、115円からちょっとした特別さが感じられる点は高い寿司屋にはないものと言えるだろう。



・地魚

ところで、くら寿司のタッチパネルには「地魚」という項目がある。西新宿店だと太刀魚なんだけど、この地魚も北海道となると期待してしまう要素だ。

はたして、くら寿司旭川4条通店の地魚は何だったのか? その寿司は、限定メニューを全部注文した画像の中に入っている。そう……

北海道産たらこだ。


たらこかあ……。デカイ帆立貝柱とかを想像してしまったけど、やっぱりそこはくら寿司か。多少肩透かしを食らった気もしたけど……

食べてみると、これがウマイ。滑らかな舌触りと口の中で溶けるようなたらこの味は都内のたらマヨとは格が違う。味で改めて北海道を感じた。



・実は

なお、店内を見回すと、えびマヨなどの練り物が店内仕込みであることも掲出されている。一見すると普通なのだが、これも北海道くら寿司ならではな点と言えるだろう。

なぜなら、くら寿司の練り物は基本セントラルキッチンで作られているから。北海道に長らく出店しなかったのは、四大添加物未使用なこともあり、セントラルキッチンからトラックで運ぶだけの日持ちがしないためってTBSの記事に書かれていた。

じゃあ、なぜ今北海道に店があるのかと言うと、店にミニチュアサイズの製造室を作ることでその問題を解決したから。確かに、えびマヨの海老の細かさが都内とは違う。

そう考えると、練り物の味にも北海道っぽさが感じられた。いずれも分かりやすい旅行感ではないかもしれない。ただ、身に馴染んだくら寿司だからこそ新鮮に感じられることもある。旅って良いよね。

・今回紹介した店舗の情報

店名 くら寿司 旭川4条通店
住所 北海道旭川市4条通4-324-2
営業時間 11:00~23:00
定休日 無休

参考リンク:TBS
執筆:回転寿司マニア・中澤星児
Photo:Rocketnews24.