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【徹底調査】「人生で最後に買ったシングルCD」何ですか? ←このトークテーマで5時間もつ

2024年9月30日

先日、友人宅でディルアングレイのライブ映像(U-NEXT)を観ていた私は、ふと「人生で最後に買ったシングルCDって、ディルアングレイの『朔 -saku- 』だったなァ……」と思い出していた。

これは私がディルアングレイを好きだったからでも(好きだけど)、ましてや嫌いになったワケでもない。ただ、たまたまである。「後から振り返ってみると、あれが最後だった」……平成を生きた多くの日本人にとって、シングルCDとはそういう存在なんじゃないでしょうか。

なんだか急に知識欲を刺激された私は「人生で最後に買ったシングルCD」について聞き込みを開始。あなたが最後に買ったシングル、何でした?

・調査開始

「シングルCD」がよく分からない世代のためにご説明しておくと、シングルCDには「8cm盤(CDシングル)」と「12cm盤(マキシシングル)」があり、現在30代中盤〜の人なら「シングルCD」と聞いて8cm盤を思い浮かべる場合が多いと思う。

1枚2曲入り1000円が基本だった。

対して12cm盤は、パッと見アルバムと見分けがつかないが、よく見るとアルバムより厚みがないのが特徴。マキシシングルは昔より小規模ながら現在も普通に流通しており、本記事ではマキシもシングルCDとして扱わせていただく。

手始めに、その場に居合わせた友人N(30代男性)と友人J(30代女性)に「最後に買ったシングルCD」を尋ねてみた。「初めて買ったCD」は誰もが覚えているものだが……最後の、しかもシングルとなるとどうだろう?


友人N19(ジューク)の『蒲公英 -たんぽぽ- 』(2002年リリース)。19が好きでCDは全部買っていたけど、このラストシングル以降はシングルって買っていないな、そういえば」


友人Jロードオブメジャーの『大切なもの』(2002年リリース)。当時のバラエティ番組で “『大切なもの』がオリコン50位以内に入らなければ解散” という企画があって、ノリで買った。シングルなんて数えるほどしか買ったことがないから、これはよく覚えている」


・エピソードがエグい

こ、これは……! のっけから完璧に近い回答が2つも得られてしまった。どちらの理由も納得がいきすぎて首が取れそうになる。

なお正確にいうと、私はディルアングレイの『朔 -saku- 』(2004年リリース)以降も握手券などの特典目当てで聴きもしないシングルを買ったことはある。シンプルに曲が聴きたくて買ったシングルの最後が『朔 -saku- 』だった、というワケだ。

なぜ自分はシングルCDを買わなくなったのか? 詳細は不明だが、当時の私は1人暮らしを始めたところで、置き場所がなかったことが一因かもしれない。あとMDの普及により、CDを買うハードルが上がったことも大きいと思われる。

続いては、たまたまランチの約束をしていたライターのほりこしさん(30代女性)。


ほりこしさんw-inds.(ウィンズ)の『変わりゆく空』(2005年リリース)ですね。ずっとw-inds.が好きだったんですが、ちょうどこの頃ソーラン節にハマりましてね。w-inds.よりソーラン節に夢中になってしまったことが、これが最後のシングルになった原因です。ちなみに私、ソーラン節にのめり込みすぎて大学に落ちました」


エピソードのインパクトが強すぎてあやうく本題を忘れそうになってしまったが、世の中にはw-inds.からソーラン節に心変わりする女子高生も存在する。まるで『変わりゆく空』のように……。


・知ってる曲も知らん曲も

編集部でも聞き込みをしてみた。まず群馬出身の古沢くん(30代男性)から。

古沢アンダーグラフの『ツバサ』(2004年リリース)です。シングルCDを買う習慣はなかったのですが、ミュージックステーションで初めて聴いて『いい曲だな』と思ったのと、PVに長澤まさみさんが出演していたのが決め手になりました」


そうか、群馬ではMステが放送されていたのか。当時Mステが放送されていなかった島根県出身の佐藤記者(50代男性)は「覚えてねぇな……」とひとしきり考え込んだのち、「そうだ、完全に思い出したぞ!」と叫んだ。

佐藤宇井かおりの『DOOR』(1995年リリース)だ! 当時ショボくれた日々を過ごしてた俺は、あの曲の歌詞に勇気をもらったんだ。今でも聴いてるよ。そうだよ、完全に思い出したよ!」


90年代にタイムスリップしている様子の佐藤記者。全然知らない曲だけど、ここまで言われたら「絶対に聴く」って気持ちになる。

こちらも「覚えてない……」と膝を抱えていた中澤記者(40代男性)だが、佐藤記者と同様に突然「あっ!!!」と叫んだ。最後に買ったシングルCDとは、よ〜く考えると思い出すものらしい。


中澤SURFACE(サーフィス)の『なあなあ』(1999年リリース)だった! 当時の僕は基本洋楽を聴いていたんだけど、SURFACEは邦楽っぽくないところがすごくカッコイイと思っていた。ただ、この『なあなあ』を最後に楽曲がJ-POP寄りになったと感じて、次から買わなくなったんだよなぁ」


・この話題で5時間もつ

さりげなく音楽ツウっぷりを披露してみせた中澤記者。つづく砂子間記者(40代男性)は “シングルCDのコレクション” を趣味としているらしい。そんな面白い趣味をなぜ訊かれるまで言わなかったのか?

砂子間「最後にリアルタイムで買ったのは……ジョビジョバの『ボンゴレオ』(2000年リリース)。ジョビジョバが好きで、音楽を聴きたいというよりジョビジョバを応援したい気持ちで買ったのかな」


営業担当のジュンくん(顔出しNG)はB’zの『さまよえる蒼い弾丸』(1998年リリース)。

ジュンくん「B’z好きの学生だった僕は、友人たちとCDをシェアしてオリジナルMDを作るなどしていました。当時はノリでギターを弾いてみたりもしましたけど……結局挫折して、バスケ少年になりましたね(遠い目)」


今回調査を行った10名の中で、唯一最後まで「思い出せない」と言い張ったのが上司のYoshio(40代男性)。最終的に「間違っててもいい?」と挙げたのは、My Little Loverの『DESTINY』(1998年リリース)である。理由は?


Yoshio「好 き だ か ら!」


今回の調査の結果、シングルCD全盛期を知る世代の多くが2000年前後に「最後のシングルCD」を買っていることが判明した。とはいえ冒頭でもお伝えしたとおり、シングルCDは現在もシャカリキに生産され続けている。

ネットの台頭とかサブスクの普及とか時代の変化は目まぐるしいけれど、今後「最後に買ったシングルCD」が更新される可能性は誰にでもあるワケで。つまり何が言いたいのかというと……「あなたが最後に買ったシングルCDは何ですか?」このトークテーマ、意外と盛り上がるのでオススメだよ!

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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