安くて良音質のイヤホンを探しもとめて、私(佐藤)は足繁く家電量販店に通っている。繰り返しお店に行っていると、必ず目にしている製品があり、それを取りあげるかどうか毎回迷ってしまう。が! 今回はあえてその音を確かめることにした

なぜ迷っていたかというと、その製品はインナーイヤー型のイヤホンだからである。正直私はインナーイヤー型に懐疑的で、これまでも取り選ぶ製品はカナル型のものがほとんどだった。しかし食わず嫌いは良くない!

ってことで、今回あえてJVCケンウッドの「HP-F240」(税込990円)を購入してみた。はたして音は良いのか? 聞いて確かめてみたいと思う。

・ずっと気になってた

この製品はヨドバシカメラで購入したものだ。ヨドバシのイヤホンコーナーに行く度に、やたら目に入って仕方がなかった。1000円以下で聞き比べにちょうど良かったんだけど、いかんせんインナーイヤーだしなあ~……

とはいえ、良し悪しは聞くまでわからない! JVCケンウッドの製品だからそれなりの音質を提供してくれるはず! ってことで、今回購入するに至った。さて、まずは製品仕様を確認してみよう。裏面を見たところ……。何やら紙切れが挟まっている。これは……


保証書! こうしてすぐに見えるところに保証書を用意しているところが、JVCケンウッドの良いところなんだよねえ。製品設計がユーザーに優しい~


……けど、パッケージは優しくなかった。まず開け方がわかんない! 開けたら開けたでキレイに閉じられない!


安くて良い音のイヤホンの代表格、同じくJVCケンウッドの「HA-FX6-T」は紙箱を採用しているんだから、アレと一緒で良くないですか? こういうプラ素材はもうやめましょうよ。


それでまあ、製品仕様はこんな感じです。他のカナル型のイヤホンと、それほど大きな違いはない。


カナル型と違ってイヤーピースを必要としないので、中身は本体のみである。


イヤホンのシリコン部分に空気が入っていて、これが耳穴にフィットして、外れにくくなっているそうだ。


内側を見ると、イヤホン自体にもシリコン部にも、右側を示す「R」が刻まれている。こういうの助かるなあ。右か左かわかんないヤツあるからなあ。


着用してみると、確かに外れにくい。けど、カナル型に慣れているから落ち着かないなあ~。何かの弾みでスポっと取れちゃいそうでやや不安です……。


・聞き比べ

今回の聞き比べに使用するのは、ジミ・ヘンドリックスの「FIRE」だ。先攻はハイユニットの「HSE-A1000」から聞いてみよう。


個人的にジミヘンといえばこの曲だと思っている。「Purple Haze」や「Hey Joe」「Little Wing」なども有名ではあるが、この曲の持つ疾走感が私は好みだ。バンドでコピーした経験があるのも、好きな理由のひとつだ。

さて、ハイユニットのイヤホンで聞いてみると、歪みまくったギターの音が心地いい。ドラムのハイハットがカンカンと鳴り響いて、脳天を突き抜けるようだ。サイケデリックなサウンドに頭の中をかき回される。床にペンキをまき散らすような原色の音の洪水、トリップ気味のジミヘンの興奮が炸裂している


続いて、HP-F240でも聞いてみよう。


JVCケンウッドの製品だけあって、音質は悪くない。全体的にバランスがとれていて、荒々しく歪むサウンドを、ドライバーで制御している印象を受ける。

音は良いけど、インナーイヤー型なので耳とイヤホンのわずかな隙間が、音の距離を遠くしている。音はそれほど漏れていないようだが、ダイレクトに頭に響かないのがもどかしい

これはイヤーピースがないタイプであるがゆえに、イヤホンの振動が耳穴から頭に響いて来ないことが理由なのではないだろうか。構造上、仕方ないとはいえ、物足りないんだよなあ~……。よって、順位の変動はなし。


1.アルペックス(Hi Unit)ハイユニット HSE-A1000(PK)」 税込712円
2.JVCケンウッドHA-FX6-T カナル型イヤホン」 税込821円
3.DENONAH-C260」 税込927円


このランクは随時更新していきたいと思う。皆さんの音楽ライフの参考になれば幸いである。

参考リンク:JVCケンウッド
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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