今日も今日とてセブンに行ったら、美味そうな新作が目にとまった。「まるっとプリンシュー」というやつだ。見た感じ、シュークリームの中にプリンが入っている。

シュークリームは美味い。プリンも美味い。考えてみれば、プリンとカスタードクリームは同素体みたいなものだ。シュークリームの中にプリンを入れたら、それはやはり美味いに違いない。IQが低まるのを感じる。

・近畿と沖縄を除く

価格は税込みで302.40円。私の行った近所のセブンでは、今週の頭から売り始めていたらしい。販売開始日は店舗によってばらつきがあるだろう。


公式HPにて、販売地域は北海道、東北、関東、甲信越、北陸、東海、中国、四国、九州とされている。セブンの地域区分的に、近畿(奈良県、和歌山県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県)と沖縄を除く全国で販売されているようだ。

見るからに崩れやすそうな感じだが、思っていたより丈夫だった。そんなに気を使わなかったが、綺麗なまま持ち帰ることに成功した。


なるほどね。半分に切ったシュー皮の中にプリンを置いて、その上から何やらクリームを盛ったらしい。そしてシュー皮で蓋をした……と。



・エンジニアリング

単にシュークリームの中にプリンをブチこんだのではないらしい。蓋の横に書かれていた詳細によると、実はシュー皮だけでなくスポンジも仕込まれており、クリームもカラメルホイップクリームとプリンクリームなる2種類が入っているという。

トップに見えている黄色いクリームが、カラメルホイップクリームなのだろう。そして見えないスポンジとプリンクリームは、プリンの下にあるようだ。思っていたより複雑な構造をしている

トップのシュー皮を外してみたのがこちら。けっこう薄い。


プリンの下も見てみたかったが、プリンを持ち上げようとしたら、しっかりくっついていて壊れそうになったので断念した。



食べてみると、なるほど、想像を超える複雑な構造をしているわけに、なんとなく納得がいった。

プリンのような水分の多いものを入れておいたら、時間の経過とともにシュー皮が湿気りそうなもの。しかしこいつのシュー皮は程よく乾燥を保っており、それゆえシャワシャワしたシュー皮らしい食感を楽しめる。

それが恐らく、プリン下部に仕込まれているスポンジとプリンクリームのおかげなのだ。この二つの物質がプリンから出る水分によってシュー皮が浸食されることを防いでいるのではなかろうか。また、プリンクリームには、滑りやすいプリンをシュー皮に接着する働きもあると私は見ている

そしてプリンクリームやスポンジ等は、味や食感の面でほとんど存在を感じさせない。カラメルホイップクリームも、ほぼ完全にプリンのカラメルと一体化しており主張は控えめだ。

つまり食べる側は外見から期待した通りの、ただシュークリームの中にプリンをブチこんだものの味を楽しむことができる! 想像通りの風味を陰で支える、想定外に複雑な構造。

一見するとIQ低めなスイーツだが、その実は高度なエンジニアリングの産物……なのかもしれない。まあでもシュークリームにプリンをブチこんだらこうなるであろうという美味さなので、皆さんは細かいことを気にせずIQを低くして食べたらいいと思います。

参考リンク:セブンイレブン
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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