アメリカンドッグなんてどこも同じでしょ。逆に言うと、その安定感が良いのでは? 私(中澤)は完璧にそう思っていたのだが、110kgの人によるとアメリカンドッグが激ウマなPA(パーキングエリア)があるらしい。
いや、全部冷凍だろ! と思いきや、高速道路のPA・SAに寄る度に必ずアメリカンドッグを食べてきたという110kgの人いわく「そのPAのアメリカンドッグは揚げ方がプロ。PA・SAのアメリカンドッグで日本一美味い」とのこと。そう言われると食べたくなってきたので、110kgの人がそこまで言うPAに行ってみた。
・そのPAとは
顔出し名前だし無しならという条件でその情報を教えてくれた人物の名前はMr.アメリカン(仮名)。アメリカンドッグ好きが高じて高速道路で休む度にアメリカンドッグを食べているサラリーマンである。
正直、110kgとアメリカンドッグの組み合わせの説得力が半端じゃない。さらに、「日本一」と余裕で口にするところに自信が垣間見えた。
PA・SAのアメリカンドッグという着眼点もさることながら、こんなにPA・SAに寄る度にアメリカンドッグを食ってそうな人物はいない。そう思わせる何かがMr.アメリカンにはある。そこで証言のPA「幕張パーキングエリア」にやって来た。
・ガチ感
幕張PAて。海老名とか足柄とか広くて有名なところじゃないのがまたガチ感がある。幕張本郷駅から歩いて来たらほぼ住宅街の中にあったのも地味に面白かった。
高速道路を走ってたらスルーしちゃうようなPAだけど、Pasarもあって何気にフードコートはしっかりしている。ただ、そんなフードコートにはアメリカンドッグが販売されているところはなかった。
・下りへ
Mr.アメリカンいわく「アメリカンドッグが売ってるところは1箇所しかない」とのことだが、さすがにファミマではないだろう。Pasarの外を探してみても、それらしきものは見当たらない。ひょっとして、上りじゃなくて下りにしかないとか?
そこで下りの方も見てみたところ……
ミニストップしかない……!
隅々まで探してみたが、キッチンカー的なものや屋台はないし、どうやら無くなってしまったようである。綺麗に整えられた商業施設Pasar幕張に時代の波を感じずにはいられなかった。なんてこった……。
念のため、上りのファミマでアメリカンドッグを買って食べてみたところ……
うん、普通。
・からの
電車1時間+20分歩いて来た結果、撮れ高ゼロはキツすぎる。しかし! こういうこともあろうかと徒歩で来たのだ。住宅街の中にある感じとか新鮮だったし、入口もいつもと違ってた。歩いて来たゆえの発見はある。と思いきや……
佐藤英典記者がたまたま同じタイミングで幕張PAに行っていた……
しかも……
行ったの私の翌日やんけ!!
いや、それだけにとどまらず……
同じ写真撮ってるゥゥゥウウウ!!!!
意気揚々と被り散らしていた。国土交通省の2023年の資料(pdf)によると、全国のPA・SAは886箇所ある。その中で被るだけでなく、1日違いで歩いて訪れるなんてことがあろうとは。
・奇跡
後日、佐藤英典記者に緊急インタビューしてみたところ、「有名なところならまだしも、まさか幕張PAが被るとは」とうろたえていたことを追記しておく。
そんなわけで、徒歩の旅路を知りたい方は佐藤英典記者の徒歩記事で確認いただけると幸いだ。1日違いとは言え、めっちゃ晴れてるから旅っぽさもある。いやあ、こんなことあるんですね。
出発時点では意味はあったのだが、色んな状況が奇跡的な偶然が重なり撮れ高ゼロになってしまった本記事。客観的に考えると読む人によっては「時間を返せ!」と言われそうな内容のため、暇な人だけ読んでくれればと思いタイトルに「見るな」と入れさせてもらった。激流の世の中、乗れば飲み込まれるのがオチである。のんびり行こうよ、歩いてもいいじゃない。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.