もうクタクタだ……。今日は取材で遠方に行き、訳あって都合3時間も歩くことになってしまった。青天ではなかったけど気温は30度を超えており、歩いている間中、汗が止まらなかった。おかげでTシャツはビショビショ。飲んでも飲んでも飲み足りないほど、飲み物を欲していた

ようやく地元に帰ってきて、自宅までの道すがら、もう1本ドリンクで水分を補給しようとしたところ、130円のドリンクが130円で買えない事態に遭遇! 頼む、もう1本飲ませてくれ……。

・130円で買えない…

私(佐藤)が飲みたかったのはポッカサッポロの「キレートレモンUP」である。渇きを潤すだけなら、水でもコーヒーでも紅茶でも白桃ジュースでもよかった。

だが、その時の私はキレートレモンじゃなければダメだったのだ。


クエン酸2000mg・ビタミンC1350mg・ローヤルゼリー150mg、それらが私の疲労を癒してくれる気がしてならなかった。

何より「瞬感リフレッシュ」の文字が眩しく見える。飲んだその瞬間に、弾ける炭酸が爽快にさせてくれるはずだ。まだ飲んでいないのに、一気に飲み干して「プハーッ!」とやってる自分の姿が見える


もうコレしか飲む気がしない。飲ませろ、早く飲ませてくれ。頼むよ、何でもいうこと聞くから……



財布から小銭を取り出して、震える手で投入口に100円玉1枚と10円玉を、1・2・3枚投入。入金額は130円で間違いない


ところが!



キレートレモンは無反応だ。たしかに130円入れたよな? 表示金額は130円だもんな。隣の白桃は「ハイ!」って返事してるみたいにランプが光っているもの。間違ってないな、うん。


キレートレモンは「スーン」としてる。まるで、隣のデカいサイズのブラックコーヒーと肩を並べているように

「130円? 俺をそこいらの下級戦士と同じように、安く見積もってもらったら困るなあ(失笑)」


そんな風に言ってる気がしてならない。

おい、キレートレモン。お前の値札は130円だろ! 呼ばれたのに返事をしないとはどういうことだ。白桃を見習ってちゃんと返事をしろ!



ったく、仕方のないヤツだ。もう10円入れてやる。


すると……


ランプが着きやがった! 140円で返事するバカがいるかよ!!


チキショー、お高く止まりやがって。130円で無視したクセに、140円で納得して出てきやがった。飲んでやる! 俺の渇きを癒してみろ!


ということで、無事に購入して飲み干しましたとさ……。



……この話には続きがある。

実はこの自販機は、馴染みのタバコ屋さんに設置してあるものだった。値段が違っているので、女将さんに「間違ってますよ」とお伝えすると、10円返してもらえた。


おかげで正規の値段で購入することができた次第である。ちなみにこの自販機は業者が管理しているそうなので、明日には値段が直っていることだろう。それまで、私のように130円買えない人が出ないことを願っている。

執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24