多くのファストフードチェーンがそれなりに影響を被っているストロー問題。各社それなりなムーヴをみせてきたが、ここにきてKFCが変革を起こした。これは現時点で最も優れた答えの1つだろう

実際に試してみてそう感じたのが、2024年6月5日からKFCが導入を開始し、12月末までに全店に行きわたらせる予定の「ドリンキングリッド」だ。これは頭いいし、こういうので良い。

・ストロー問題

勝手にストロー問題と名付けたが、要は従来のプラストローのかわりに何を使うかという話だ。それなりに広まっているのは紙ストローだが、好評だった時は一瞬もないと思われる。

私個人は全く気にしていないのだが、世間の皆さんの声は把握しているし、理解もできるつもりだ。唇が貼りつく感触が嫌だとか、ふやけた紙ストローが不快だとか、そういうヤツだ。

結局のところ、従来のペラいプラスチックのストロー以上に優れたストローは、まだ登場していないように思われる。

それに対するKFCのアンサーと思われるのが、6月5日から順次導入されていく「ドリンキングリッド」だ。近所の店舗で初日から導入されていたので、さっそくゲットしてきた。


・飲み口付きの蓋

それがこちら。特にこれを指定するとかそういう必要は無いようで、導入店舗ではこれが標準になっているように思われる。


パッと見た感じは、何か縁がヘラのような形状になっている蓋だ。



よく観察するため、外して軽く洗ってきたのがこちら。


それではよく見ていこう。


なるほど。各部位のデザインのうち、消費者側にとって重要なのはホットコーヒーなどを頼んだら出てくるリフトアップ式と同じタイプであることと


飲み口側の縁の、このヘラみたいな構造だろう。飲む際にちょうど口にあたる部分だ。これがどう機能するのだろうか?



実際に飲んでみたところ……


_人人人人人人人_
> 飲みやすい <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄


まずはリフトアップ式の恩恵で、蓋無しでカップからダイレクトにいくよりも液体の流れるルートが固定される。

そして蓋の縁のヘラのような構造のおかげで、下唇への当たり具合が優しい。通常の蓋の縁が当たっても言うほど不満はないが、どちらが快適かとなれば、このヘラの方だろう。いい感じに下唇に密着する。

既存のリフトアップ式に、口にあたる部分の縁への些細な工夫によって、ケンタは良い感じにストロー問題を解決している。これは謳い文句の通り、ストロー不要で飲める蓋だ。

リリースによればこの蓋自体も通常のものより薄いそうで、プラスチックの使用量の削減に成功し、さらに25%は “使用済みペットボトルをもとに生産されたポリエステル繊維「再生ペット」” を使用しているとか。

具材が無かったり、粘度の低い飲み物は、おおむねこの「ドリンキングリッド」でやれる気がする。

参考リンク:日本KFCホールディングス株式会社
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

▼ちなみにドリンクはクランベリーレモネードソーダ。

[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]