ロケットニュース24

片道4時間! 八王子から新宿まで「シェアサイクル」で出勤しようとしたら…開始1時間でいきなり大ピンチになった

2024年5月30日

最近のロケットニュース24は、情報サイトとしてあまりに充実しすぎている。生活に役立つ記事がこれでもかと掲載されている。つまり、意味で満ち溢れている。意味の洪水である。

私(あひるねこ)は問いたい。物事には必ずしも意味が必要か? 「くだらないことをとことん追求する」が我々のミッションではなかったか。よって今回は原点に立ち返り、八王子から新宿にある編集部までチャリで出勤することにした。

意味? そんなものはない。だからやるのだ。それでは出発!

・東京の西方から

というワケで、スタート地点のJR八王子駅にやって来た。正確に言うと私の最寄りは八王子ではないのだが、都外にお住まいの方でも東京の端っこであることが何となくイメージしやすいかと思い、ここを出発地とした。


駅近くでシェアサイクルを借り、新宿にある編集部まで向かう算段だ。ちなみに街中で自転車をレンタルするのは今回が生まれて初めて。「HELLO CYCLING」というサービスを利用することにした。レンタルの30分前から予約できるらしい。


アプリでステーションを探したら……


自転車を選んで……


予約確定。


東京都(板橋区を除く)の料金は最初の30分が税込130円で、それ以降は15分ごとに税込100円。12時間までなら税込1800円で借りられるそうだ。


お、ここがステーションだな。


解錠ボタンをタップすると……


カシャン!


それでは新宿目指して出発!


……と言いたいところだが、どうもここだと八王子感が希薄なので、ちょっと遠回りして駅前まで移動することに。よし、このあたりでいいだろう。では改めて……


チャリで会社行く。



・出発

撮影やら何やらしていたら11時になってしまった。安全運転をしつつ急がなければ。駅前の繁華街を抜けて、国道20号をしばらく直進。すると……


この日、初となる「新宿」の案内標識が。


到着までどれくらいかかるだろうか? まだ出勤していないが、適度に休憩を取りながら走っていきたい。


さて、ここから先は日野バイパスをしばらく直進する。暑すぎず涼しすぎず、過ごしやすい天気だ。私も気持ちよくペダルを踏んでいたのだが……ここで事件が起きる。


スタートから1時間も経っていないのに、バッテリーの残量が「3」から「2」に減ったのである。

・早くも大ピンチ

な、何ィィィィイイイ!? 嘘だろ、ここまだ日野市やぞ! 八王子を出たばかりなのに、もう残り半分くらいなのかよ!?


初めて利用したので知らなかったのだが、サイトによるとバッテリー残量0の状態から満タンにするには、約10時間かかるそうだ。もしかするとこの自転車は充電途中だったのかもしれない。



乗っている途中でもし残量が0になった場合、ステーションを探して乗り換えるという手段もあるようだが(一度清算の必要あり)、この時の私は、なぜかそういった選択肢が頭に浮かばなかった。

残り残量で何とか新宿に辿り着かねばならないという謎のサバイバル思考により、「なるべく電源オフ&使う時はエコモード」という、電動アシストの恩恵があまり感じられない走り方にシフトしたのである。


で、このエコモードが重いのなんのって……。これなら普通のチャリの方が速いし楽なんじゃ? と思うことが何度もあったが、とにかく今は気を取り直して走っていきたい。

・出勤再開

ひたすら日野バイパスを直進したら、右折して多摩モノレール通りへ。新井橋を渡り……


浅川サイクリングロードをしばし爆走だ。ただ、この時間にこの道を走っているのはガチの自転車乗りばかりで、みんな私の30倍くらいのスピードで横を走り抜けていく。なかなかの場違い感である。


その後、府中四谷橋を渡っていると……


おおおお! 日野市と府中市の市境に出くわしたぞ!! パッと見ただの道路だが……ちょっと感動だ。


橋を渡った後も、変わらず川沿いの道を走っていく。するとここで「多摩川」と書かれた看板を発見。浅川沿いを走っていたつもりが、いつの間にか多摩川に合流していたらしい。


ちょうど川岸に降りられる道があったので、少し寄り道をしてパシャッと1枚。


チャリで多摩川来た。



そこからはまた何もない道を進んでいく。途中にバーベキュー場があり、テントを張ってのんびりしている人たちの姿が見えた。めちゃめちゃ気持ちよさそうだ。うらやましい。


さらにその先で、大きく立派な案内版を発見するも、遠いからだろうか? いまいちよく見えないな。もっと近くに寄ってみたところ……


結局読めんのかい!


どうやらここは調布市が管理している「武蔵野の路(二子・是政コース)」という道らしい。再び直進し続けた後、ようやく川沿いから街中へ。


いよいよ甲州街道入りだ。



あとは新宿目指して一直線である。後半戦に備え、電気通信大学前のコンビニでエナジーチャージ。まあ、まだ何も仕事はしてないんだけども。


しばらく走っていると、自分がいつの間にか調布市内に入っていることに気付いた。府中との市境を見たかったのだが、どうやら知らずに通り過ぎてしまったようだ。なので代わりに……


チャリで調布警察署来た。


──これで良し。そういえば関係ないけど、甲州街道の道幅の狭さは異常である。車道も歩道もやたらと狭い。自転車ナビマークがあったので車道を走ろうとしたら、車との距離が3cmくらいで死を覚悟したぞ。無理だろあれ……。


ただ、走行自体は至って順調で、そろそろ調布を抜けて世田谷区に入ろうとしていた。ついに23区内突入である! 新宿の背中が見えてきたァァァァアアア!!


が!!


・迫る終わり

ここで恐れていた事態が発生する。ふとバッテリー残量を見てみると……ひ、瀕死ッッ! MajiでTenに召される5秒前……!! 待て待て待て! まだそっち側に逝くんじゃねェェェェェエエエエエ!!


果たして私は無事に編集部まで辿り着けるのか? 激走の行方は次のページへGO! GO! GOOOOOOOOO!!

参考リンク:HELLO CYCLING
Report:レンタチャリ師・あひるねこ
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:HELLO CYCLING、Google Map(iOS)

・杉並区入り

三途の川の手前でバッテリーを引き止めつつ、私自身はついに環八通りまで到達していた。一応「チャリで環八来た」はやっておいたが、その心中は穏やかではない。いつバッテリーが無になることやら……。


お、なんか都心に近付いた感じ。


ここから先は首都高の下道を走っていくことになる。案内標識に書かれた日本橋や渋谷、永福町という文字を見て、いよいよゴールが迫っていることを実感。ほら、明治大学まで来たぞ。あともう少しだ! 


環七の交差点でふと顔を上げると……


そこには新宿と八王子の文字。


いやぁ、よくここまで来たよ。道中、なかなかスピードが出なくて苛立つこともあった。何でエコモードやねんと思うこともあった。足よりお尻がとにかく痛くて、しばらく立ち止まることもあった。



仕事と育児ばかりの生活で運動不足気味のアラフォーにとっては、なかなかにハードな道のりであったが……ついに。


ついに……!


つ・い・に……!!


新宿までやって来たぞ……!!!

・ゴールへ

さあ、ここまで来れば編集部はもう目と鼻の先。あとは元気に出社するだけだ! そして、いよいよ歓喜の瞬間が訪れる。


私、あひるねこ、ただ今ロケニュー編集部に……


到着ゥゥゥゥゥウウウウウ!!

・目標達成

八王子駅近くのステーションを出発したのが10時40分。で、現在の時刻は……14時55分。つまり八王子から新宿まで約4時間かかったことになる。撮影等の時間を除くと3時間弱といったところか。近いのか遠いのかよく分からんな。



途中で新しい自転車に乗り換えていたらもっと早く着いたのかもしれないが……いや、後悔はない。私の心は達成感で満たされていた。となれば、最後に一発キメておくべきだろう。

さあさあ、みんな集まって! いきますよー!! せーの……


チャリで会社来た。


よし……帰るか。これから自転車を返却して、子供を保育園にお迎えに行かないといけないんでね。それじゃ、お先でーす。

・チャリを返却

再びアプリ上で返却可能なステーションを探して予約。返す時も予約は30分間有効だ。車種によって返却できるステーションが異なるので注意が必要である。


ここだな。


ステーションを発見。施錠したら……


アプリの返却ボタンをタップして完了だ。

・即退勤

さて、無事に返却が終わったので私はJRで帰ります。それにしても八王子で乗った自転車が新宿で返せるって、何気にスゴイことだよな。これなら「今日は気分転換にチャリで帰るか」なんて思いつきも、簡単に実行できそうである。


ただ、私は改めてこうも思ったのだ。


電車は神。


・文明ヤバイ

苦労して約4時間かけた道のりも、ただボーっとしているだけで30分ほどで着いてしまう。しかも運賃は500円もかからないときた。繰り返す。やはり電車は神。



意味のない記事を書こうとした結果、電車のヤバさが浮き彫りになってしまったのは予想外だったが、なかなか楽しかったので今後もこういった無意味な記事を率先して書いていこうと思います。引き続きよろしくお願いします。それでは、お疲れ様でした。

参考リンク:HELLO CYCLING
Report:レンタチャリ師・あひるねこ
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:HELLO CYCLING,Google Map(iOS)

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