2024年5月28日から、全国の はま寿司で「はま寿司の北海道厳選旨ねた祭り」が始まった。公式HPを見ると、初っ端から回転寿司ではそう見ない魚がピックアップされている。
私は基本的に、面白い魚が出てきた時にしか寿司屋に行かない。そして、これは面白い魚だ。ようし、さっそく食ってみるか……!
・クロソイ
今回の目当てはクロソイだ。メニュー的には「北海道水揚げ 塩〆黒そい(165円)」となっている。
珍しくはなく、日本全国にいると思われる底魚だ。東京湾でも釣れている。養殖はされているが、漁業としてこれを狙った漁は行われておらず、値段はやや高めで安定している。
関東では加熱調理されている方がコモンな気がする。かくいう私も、から揚げしか食べたことが無い。もちろん味は美味い。
なぜか回転寿司ではあまり見ず、とにかくレアだ。はま寿司でも “初登場します” と書かれているので、恐らく初めて扱うのだろう。
日本で最も人権を持つ魚は紅白カラーの鯛……つまりマダイだと思うが、北海道ではこのクロソイがマダイ的な地位にいるらしい。
マダイの獲れない北海道(マダイの現在の北限は青森県)において、同じくらい美味い魚がクロソイだからだとか。実際の道民たちの認識については不明だが、関東ではこの説をよく聞く。
北海道系のフェアでピックアップされたのは、そういう背景があるからではなかろうか。
・炙りが美味い
オーダーしたのがこちら。ノーマル版と
炙りVerがある。
なるほど……これが生のクロソイか! 淡白でコリコリしていて食べやすい。脂のノリもけっこういい。個人的には、炙りVerの方が香ばしさが増して美味い気がする。
これはどんな食べ方にも対応できるタイプの魚だろう。これなら、もう少し色んな寿司屋で恒常入りしてもいい気もする。
・優勝
こうして好奇心が満たされた。これだけ食って帰るのも微妙なので、ついでにその辺のコモンな寿司でも食っていくか。例えばそう、この「北海道水揚げ 塩〆にしん(110円)」だ。
こいつにも炙りVerがある。
食べてみると……う、うめぇ!! なんだこれは。シュッと締まった身ながら、脂もトゥルットゥルでバチクソにうめぇぞ!!
春にとったやつの冷凍だと思っていたが、もしかしたら今年の夏ニシンの当たりを引いたのかもしれない。いやしかし、いい夏ニシンが入ったならそうだと宣伝する気もするし、ぶっちゃけよくわからない。
わかるのは、とにかく美味いということだ! 北海道の鯛ことクロソイをワンパンし、ニシンが優勝している。マジかよニシン!
元からコモンな魚で、今年の春は豊漁だったのか特に値下がりしてなおのこと恒常低レアキャラ化が進んでいたニシンが、ここにきてこうも美味いとは思わなんだ。
全体でこうなのか、たまたま神ロットを引いただけなのか……様々な可能性が考えられるが、とにかく今日はニシンが優勝。
参考リンク:はま寿司
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
▼もちろん他も食べてみた
▼「北海居酒屋のつぶ貝キムチ(110円)」今シーズンの酒のつまみ枠
▼「ちゃんちゃん焼き風4種盛り(528円)」とにかく焼かれている。味噌ダレ風味。1番美味いのはホタテ。
▼「地中海産本鮪頭肉(319円)」1ミリも北海道と関係ないが、期間限定で売られている。マグロの頭肉は美味い。あったらお勧め。
炙り柚子塩Verが最もクセと美味さのバランスがいい気がする。
レアステーキもある。