日本全国、その土地でしか売っていない「ご当地パン」というものが存在する。私の故郷 静岡県では、『のっぽ』という名の商品がご当地パンとして有名だ。

全長34㎝の細長いパンの中にたっぷりとクリームが詰まっていて、優しい甘さで食感が軽い。それが『のっぽ』の特徴なのだが、この度トンデモナイ新商品が出たとの情報を入手した。

そして実際に買ってみたら……いい意味でブッ飛んでいてスゴすぎる商品だったので紹介させていただきたい。

・のり弁当?

『のっぽ』は1978年に販売開始されて以降「のっぽパン」の愛称で親しまれている。静岡県で知らない人はいないとされる大人気な菓子パンである。

人気の理由としては、ボリュームとその味。パンの中に入っている『クリーム』がとにかく美味しい。味の種類もたくさん用意されているので、県民にはそれぞれ推しの味があることであろう。


さてさて、そんな『のっぽ』の新商品は販売元である「バンデロール」の工場直売所限定で販売されているとのこと。てなわけで足を運んでみたのだが、そこにあったのは、まさかの……


『タルタルのり弁 のっぽ(税込550円)』

……はぁ? のり弁当味だと!?


私の知る のっぽ は甘いクリームが詰まった菓子パンだ。想像を遥かに超えた新商品を前に、思考がフリーズしてしまった。


にしても、パン なのに のり弁当……。考えれば考えるほど意味が分からない。さては、のり弁味のクリームでも入っているのか? それともまさか……な。



・まごうことなき『のり弁』

ちょっと調べてみたら、静岡発祥のお弁当チェーン店『どんどん』とのコラボ商品とのこと。静岡で生まれ育った身からすると、テンションが上がる組み合わせだ。


早速、袋から出してみると……まさかの、のり弁当が「そのまま」パンに詰まっていた。ヤリやがったな……。それにしても、手に持ってみるとボリューム感がスゴい。


メインの具材を詳しく見てみよう。大きな白身魚フライ&ちくわの天ぷら。その上にタルタルソース。シバ漬け に きんぴらごぼう。で、その下には


ぎっしりと敷かれた のり! 

なるほど、よく分かった。これは、まごうことなき『のり弁当』だ。パン だけど のり弁当だ……。



・で、気になる味はというと


率直な感想としては『アリ!』だ。


ちくわの天ぷらは、モチモチしていて軽い食感のパンと合う。よくよく考えたら「ちくわパン」なる商品が存在するくらいだから、もともと相性は良いのだろう。


無論、白身魚フライともベストマッチ。タルタル&シバ漬けの程よい酸味とよく合っていて最高だ。まぁ、言ってしまうとフィレオフィッシュに近い味で美味い。


ただ!


口の中で、きんぴらごぼう と のり の風味を感じた瞬間、一気に『のり弁当』側へとベクトルを持っていかれる。こうなると困ったことにお米が欲しくなってしまう。

いっそのこと、おにぎりを用意して一緒に食べたら『最強のセット』が完成するのでは? と感じた次第だ。



それにしても、ワンハンドでのり弁当を味わうことなんて後にも先にもコレが最後であろう。なんだかすごい体験をした気がする。

全国にご当地パンは数あれど『タルタルのり弁 のっぽ』以上に、挑戦的でブッ飛んだ商品は滅多に見当たらないのではなかろうか。静岡に来たのなら一度は試してほしい商品だと感じた。

それに、お土産として買っていったらすごく喜ばれることだろう。気になった方はぜひ、直売所まで足を運んでみてほしい。

なお、直売所の商品は夕方までに全て売り切れになってしまう可能性が高いので、訪れる際はご注意を。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 バンデロール工場直売所
住所 静岡県沼津市西島町20-2
時間 11:00〜17:00
休日 火曜定休

参考リンク:バンデロール工場直売所
執筆:イナバタクヤ
Photo:RocketNews24
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