関東地方を中心に店舗を展開しているスーパー「肉のハナマサ」では、業務用だけでなく一般向けの商品も売られている。その中でも一際お得なのがプライベートブランドの「プロ仕様」だ。
価格が安い上にちゃんとしたイメージがあるのだが、ちょっとした不思議な現象が起きているのに気づいた。なんと とんこつラーメンだけで種類が棒、袋、そして「半生」とあったのだ!
・ちょい高めの半生
以前、当サイトでは棒と袋のとんこつラーメンを比較したことがある。2024年4月現在、その頃よりも値段が少しばかり上がっていて、今回利用した店舗だと棒(4食入り)が355円、袋(5食入り)が301円となっていた。
まぁそれでも安いのに変わりないのがハナマサのスゴさだが、半生は2食入りで322円とちょっと次元が違う。他のインスタントの倍ほどするのもあって、どれくらい違いがあるのか気になった。てことで!
値段がより近めな棒ラーメンと比較してみよう。同時に作って並べてみたところ……
ふむ、とんこつラーメンという同じジャンルながら見るからにスープも麺も違うのがハッキリと分かる。では味はどうだ。これで同レベルってことはさすがにないだろう。
・棒ラーメンとの味比較
まずは棒ラーメンの方を食べてみた。小麦粉の味がしっかりしており、スープも攻め気味な印象でインスタントの中でも素直にウマい。1食あたり約89円という値段を考えると、かなりイケてるのではないだろうか。
以前の記事でも書いたように、まぶたの裏にロードサイドのラーメン屋がうっすらと浮かぶような……値段が値段だけに高級感こそないものの、本場の味を思い出すようなとんこつラーメンだと言える。
続いて半生といきたいところだが、もう先に結論から言ってしまうと全然違った。というのも、ツルモチとしっかりした麺に始まり、ちょっとピリッとしたスープはクリーミー&濃厚で……
っていうかコレ……
ちゃんぽんソックリの味なのだ!!!!
あくまで個人的な感想ではあるが、半生を食べると遠い昔に九州で食べた「ちゃんぽん」の記憶が蘇ってきた。ラーメンを食べたはずなのに不思議とちゃんぽん。スープも麺もそうとしか考えられない!
一体、この半生とんこつラーメンはなんなのだ──。あまりにも想定外な味に動揺していたところ、さらに “あるもの” を見つけてドキリとする自分がいた。
・驚きの製造
ピリッとしているのは香辛料が入っているからかぁ〜と裏パケを見ていたら、なんと製造しているのがまさかの……
長崎!
長崎といえば言わずもがな ちゃんぽんで有名。今回、ちゃんぽんのように感じたのは、つい ちゃんぽんイズムが入ってしまったから……なのかもしれない。
ハナマサで売られている「とんこつラーメン」という同じジャンルでありながら別ものだったこの両者。それぞれ特徴があるも、個人的には棒の方が本場のとんこつラーメンらしく安いから好みだった。
ちなみに余談ではあるが、興味深かったのが棒ラーメンを製造しているのが「南島原のたなか物産」、そして半生ラーメンを製造しているのが「南島原の小林甚製麺」と南島原の違う会社だということ。
何がどうなってハナマサと南島原が繋がっているのか。そしてなぜ同じところに製造を依頼していないのか。いろいろと気になる食べ比べでもあった。
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
▼ちなみに半生はザルを使ったり、作り方がちょっとだけ面倒ではあった