急に方向性を変えすぎだろ……と私はマクドナルドのレジ前で思った。正確に言うと今回から急に変わったのかどうか分からないが、前のインパクトが大きかったがゆえにギャップも大きい。
何の話かというと、マクドナルドのハッピーセット。本記事を執筆している2024年3月25日時点で展開している おもちゃの1つが『ボタンの図鑑』なのだ。これは渋い!
・カービィのハッピーセット
マクドナルドのハッピーセットといえば、ちょっと前のカービィを思い出す人が少なくないはず。人気がありすぎたがゆえに発売後すぐに品切れ・転売・炎上という負の三連コンボでSNSで話題となり、ニュースにもなった。
マクドナルドからしたら苦い思い出となったことは想像に難くなく、当然ながら教訓を活かそうとするはず。
次は絶対に速攻で売り切れないヤツを……という基準で選ばれたのかどうかは定かではないが、『ボタンの図鑑』はこれまでのマクドナルドのハッピーセットの中でかなりニッチな部類に入るだろう。
でもだからこそ目を引く。数日前にマクドナルドを訪れた私は、『ボタンの図鑑』を読みたいという気持ちを抑えることができなかった。
表紙に「絶対に押すな!」とあるけど、もうすでに押してぇ……あぁ押してぇ……という気持ちに負けてハッピーセットを購入した。
そのままマクドナルドの店舗でハッピーセットのナゲットやらポテトやらを平らげたあと、家に帰って『ボタンの図鑑』を開く。結論から言うと、これが大人でも楽しめるヤツだった。
ネタバレになるので詳しく書くのは控えるが、基本的にはボタンの種類やら歴史といったウンチクが紹介されており、なんというか『タモリ倶楽部』的な面白さがある。
ニッチかと言われたらめちゃくちゃニッチではある。ただ、「公衆電話はどのようにかけるかな?」といったクイズとともに読み進められるのはポイントが高い。
あと、子供と一緒に読むのが楽しそうなところがいくつもある。たとえば、先の公衆電話のくだり。
お父さんが子供の頃にはテレホンカードってものがあってな。駅の公衆電話から家に電話して迎えに来てもらったりしてたんやで……という思い出話が止まらなくなりそうだ。
で、それらのクイズの1つが、本記事のタイトルにある「マクドナルドのレジにあるDCBはなんのボタン?」。
お察しの人もいるだろうから答えを言ってしまうと、これはダブルチーズバーガー。注文が入ったらボタンが押され、そこからハンバーガーが作られていく様子が紹介されている。実に興味深い。
とまぁ、ハッピーセットの割に全般的に大人向けな印象を受けたが、シールを付けることで子供が夢中になる仕様にしているのはさすが。
バスに乗ったら絶対に停車ボタンを押したがる私の娘(2才)は、そのシールだけで数ヶ月……下手したら1年くらい楽しみそうな気配である。
・他にもある
ちなみに、マクドナルドは『ボタンの図鑑』のほかに、『ドラえもん』『かいけつゾロリ おたからいただき! 大さくせん』もある。むしろ、メインは『ドラえもん』かと思われるが、個人的には『ボタンの図鑑』を推したい。
いずれにしても数量限定だから気になる人はお早めにどうぞ。今回はカービィのようなことにはなっていないが、それでも早い方がいいぞ。
参考リンク:マクドナルド「ハッピーセット」
執筆:和才雄一郎
Photo:©Shogakukan / RocketNews24.