仙台出身の友人に「仙台の知られざるホットなスポットを教えてほしい」と頼んだところ、「『ウジエ』というスーパーの一部店舗にあるカフェが、都会と比較すると安価で大量にフルーツを食べられるのでプチ人気」との回答であった。
「大人気」ではなく「プチ人気」と表現するあたりに “知る人ぞ知る感” がにじみ出ている気がしなくもなく、これは非常に期待が持てそうだ。さっそくウジエスーパーへGOしてみた!
・ウジエスーパーとは
先述の友人いわく、仙台市民にとってウジエは「ちょっと田舎にある信頼度の高いスーパー」といった位置付けらしい。Googleマップで調べると、たしかにどの店舗も絶妙な郊外にある。仙台駅から徒歩で行くのは「無理じゃないけど少し疲れそう」って感じだ。
今回私が訪れたのはウジエスーパー長町店。最寄駅から徒歩で5分強。
入店して、まず驚くのが海産物の豊富さと安さ。東京のスーパーなら1000円くらいしそうな巨大干物が400円程度で買える。お刺身も安い。仙台名物の牛タンは、わりと普通。
そんなウジエスーパーの片隅にあるのが、席数にして20弱の小さなスペース『U cafe』である。カフェというよりフードコート風。「買い物ついでに立ち寄りました」的な雰囲気の客が多数だ。
ところでメインメニューとおぼしきドリンクが……なんというか、スゴい。いかにもロケットニュースが取り上げそうなネーミングとビジュアルではあるが、あまりに清々しいボケっぷりに若干の気恥ずかしさをおぼえたため、不用意にツッコむのはやめておこう。
バナナ、キウイ、りんご、パインなどがラインナップするなか、この日たまたま半額だった『おとん おかん みかん』(480円 / この日は240円)を注文してみた。待つこと数分……
すごいのきた。
みかんスムージーから突き出る超ロングストローに、皮ごと串刺しのみかんが3つ。このバカ長いストローは一体どこで買えるのか?
店内には皿、スプーン、お手ふきなど必要なものが全て設置されており、心ゆくまでみかんを剥き剥きすることが可能。みかんは飾りかと思いきや、普通においしい個体であった。480円なら相当安いし、スタバの100倍は映えてる。雰囲気もよくて、席は広いわ、とにかくポテンシャルが高い。マジでスゴイ穴場だと思う。
……にも関わらず、不思議と「インスタに載せよ」って気があまり起きないのは、ここが仙台のスーパーに併設されたフードコートっぽいカフェだからだろうか? 「映え」の意味について考えさせられる空間である。
・おにぎりも映える
ちなみにU cafeメニューでもうひとつ、「えっ?」となるのがおにぎりコーナー。
左上から『焼サバ×明太』(税込378円)、『デカ×2えび天』(税込378円)、左下が『う!なぎ!』(税込540円)、『すてきなステーキ』(税込540円)。
おにぎりにしては結構いいお値段なのだが、1個でお腹いっぱいになるくらいのサイズであること、また具材の豪華さを考えると全然アリ。問題は “食べにくそうなこと” だが……
死ぬほど食べにくくて笑った。特にステーキに関しては、おにぎりというより単に「ステーキと米」と呼ぶのが正解な気もする。ただし肉は上質で焼き加減も絶妙。ステーキが食べたい時にはオススメだ。
対して、おにぎりとしての完成度が高いのはやはり『天むす』や『明太子』といった既存系。元も子もない話をすると、白米を大量に食べるなら、やっぱ味の濃い具材に限るなぁ。
私のオキニは明太子1本と焼きサバ1切れを豪快に乗せた『焼サバ×明太』。この量の明太とサバで、あと3倍は米食える。個人的に過去に出会ったおにぎりの中で一番好きかもしれない。
フルーツだけでなく、安価で大量のおにぎりも食べられることが判明したウジエスーパーのU cafeは、近所にあったら確実に通っちゃうワンダーランドであった。仙台へ行ったら絶対に押さえておくべきスポット!
(※ おにぎりは丸2日かかってようやく完食しました)
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.