て、て、て、店長〜! ど、どうなってるんですか〜! こ、この福袋の中身は……一体どんな発注ミスだったんですかーーーーーーーー!!
……という気持ちになったのは、私がAmazonで購入した「店長おまかせ福袋」を開封したときのこと。
その名のとおり中身が “おまかせ” の福袋なのだが、普通のおまかせ系福袋とはちょっと違うのだ。というのも……
・完全に店側の都合
Amazonの販売ページにて、「店長おまかせ福袋」は以下のような内容が記載されている。
・完全に店側の都合で中身を決める
・入っているのは「在庫が多い商品」、「賞味期限間近の商品」、「勢いで入荷しすぎた商品」など
・訳あり品もアリ
・食品ロス削減目的で中身を詰め込む
・中身はむちゃくちゃお得
・中身のリクエスト、アレルギー対応、お届け日指定、どれも不可
・食べ方や調理法は自分で調べて
──そう、 “おまかせ” とは言っても寿司屋のそれとはちょっと違い、「余ったものを詰めますよ」と公言した上での “おまかせ” 。
超オススメのものを入れているわけではないから、人によってはネガティブな印象を抱くかもしれない……が、私はむしろポジティブな印象の方が強かった。
あまり大きな声では言えないけれど、過去に福袋を開封して「これは絶対あまりもの詰めただけだろ」と感じたことは1度や2度ではない。
しかし「店長おまかせ福袋」は堂々と言っており、もうそれだけで誠実さを感じた。
ちなみに、こちらの商品の正式名称は「食の達人 店長おまかせ福袋 何が入ってるかは届くまでのお楽しみ 福袋 食品」といい、購入時の価格は5980円。
購入ボタンをポチっとしてから数日後、ダンボールが届いた。いたって普通のダンボールなのだが、隅の方に小さく「店長おまかせ福袋」とある。
文字サイズといい書く場所といい、控えめすぎるだろ。そう思いながら中身を確認すると……
いいじゃん!
これもいいじゃん!!
……と歓喜する商品がいくつか。内訳を以下にまとめてみよう。
【店長おまかせ福袋(5980円)の中身】
・鮭骨なし切り身(10切れ、計450g / 原産国:日本)
・新大えびフライ(5尾、計310g / 原産国:ベトナム)
・カニ味フライ20本(※魚肉 / 原産国:インド)
・あなご蒲焼き刻み(450g / 原産国:ペルー)
・殻付きあさり(250g / 原産国:中国)
・ハッシュポテト(620g / 原産国:カナダ)
※福袋の性質上、中身は袋ごとに異なります
──開封してまず思ったのは「1人暮らしの時に購入してたら詰んだな」ってこと。
たとえば、刻みあなごを見て欲しい。
量が多いのは嬉しいけれども、小分けにされていないから解凍後は早めに食べなくてはいけない。ただ、この量を一気にとなると……数日間はあなごばっかり食う覚悟が必要だろう。しかも、賞味期限は2024年の2月。もうすぐだ。
あと何より気になったのは、油で揚げなくちゃいけない系の食品がちょくちょくあること。エビフライに加えて、カニ味フライもそう。
1人暮らしだと、そもそも揚げ物を作ったことないって人が結構いるのでは?
私も似たようなもので、数ヶ月前に人生初の揚げ物調理を経験したばかり。まだ慣れてないのだが、今回人生2度目のフライをしてみることに。
まずは「カニ味フライ」からいくか。
まぁまぁいい感じかな?
実際に食べて見たところ、美味いけれどちょっとしたモヤモヤが。というのも、何のフライかが分からないのだ。
カニ味とある通り味は「かにかま」っぽいのだが、原材料名のところに「魚肉」としかない。
なんの魚だろう? っていうか、これを余るほど仕入れたヤツ誰だよ(笑)。
──とツッコミながら味わえるのが、この福袋の魅力の1つな気がするがする。
それからシンプルに魅力的だったのが、デカいエビフライ。
味はいたって普通のエビフライなのだが、「新大えびフライ」という食品名のとおり何といってもサイズがデカい。
満足感もデカかったから、良い意味で「店長を呼んでくれ」と言いたくなった。
──という感じで、ところどころツッコミながら味わったものの、先にも述べたように店側の都合だけで中身を決めていることはAmazonに記載されている。
分かって購入したので「損した」とは全く思わなかったし、むしろギャンブル要素が大きいだけに福袋らしい福袋と言えるかと思う。
裏を返せば、袋によって内容が大きく異なるとも言える。なのでどれだけ参考になるかわからないが、私の場合は「鮭の切り身」と「特大エビフライ」と「あなご蒲焼き刻み」で、ほぼ元は取れた計算。
残っている「ハッシュポテト」、「カニ味フライ」、「殻付きあさり」はタダみたいなもの。厳密ではないが、大体そんな感じ。
だからお得なことは間違いないと感じたが、Amazonに記載されているように「むちゃくちゃお得」と言っていいかどうかは判断が分かれるように思う。
おそらくだが、開封時にツッコミながら楽しめる人なら「むちゃくちゃお得」なのではないか?
この福袋、私は来年も購入するだろう。実は本記事を執筆している2024年1月22日19時の時点ではまだ購入可能なのだが、連チャンで買う気にはならない。
だけど、1年に1回は買いたくなる……気がする。「店長おまかせ福袋」は、私にとってそんな存在である。
参考リンク:Amazon
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼賞味期限の長さはバラバラで、上で述べたように「あなご蒲焼き刻み」のように1ヶ月ほどしかないものもあれば、鮭のように2025年まで持つのもあった