元気ですかーーー! 元気があれば何でもできる。元気があれば富士そばにも行ける。そして1000円あれば富士そばで大満足できる!! シリーズ『最高な1000円の使い方』の第13回は、立ち食いそばの「富士そば」が登場だ。
立ち食いそばを舞台にした戦いは初となるが、果たして参加者たちはどんなオーダーを見せたのか? 考えに考え抜いた『最高な1000円の使い方 富士そば編」を以下でご確認いただきたい。
・1000円を使い倒せ
まずは本企画の概要を説明しておこう。『最高な1000円の使い方』はその名の通り、最も有効的な1000円の使い方を模索する企画である。1001円になったら即失格! 何より「1000円のポテンシャルを最大限に引き出すセンス」が試される企画だ。
富士そばは店舗によってメニューや価格が微妙に異なることでも知られているため、参加者たちはホームページのみならず店頭でも悪戦苦闘! かつてなく “出たとこ勝負” の側面もあったハズだ。
ある意味で自由度が高い富士そばで、参加者たちが見せた自由自在のオーダーとは? 己の意地とプライドを賭けたベストな注文は以下の通りである!
・GO羽鳥「せいろ2トップを一度に楽しむ3in1の欲張りセット」
鴨せいろそば: 580円
しゅんぎく天ぷら: 170円
イカ天ぷら: 160円
温泉たまご: 80円 …… 合計 990円
「そばメニューの2トップといえば、「天せいろ(天ざる)」と「鴨せいろ」であると私は思う。立ち蕎麦ではない蕎麦屋なら、どちらも必ず1000円超えの豪華メニュー。それを1度に楽しめるのが、いわゆる「立ち蕎麦」の良いところ。
まずは「鴨せいろそば」を普通に楽しむ。つゆ濃いめ & しっかり出ている鴨だし & 油多めのワイルド系なので、本格的な手打ちそばでなくても戦える。
そんなつゆに天ぷらをドボンして、そばと一緒に楽しんだら……そう、これぞまさに「天せいろ」。なお天ぷらは、しゅんぎく天で野菜をとり、イカ天でタンパク質をとる作戦。
そして、とどめとばかりに半熟の温泉たまご。器の中に、濃いめのつゆを少し入れ、黄身の中に蕎麦をくぐらせたら……ちょっとした「月見そば」にもなってしまうのだ。
つまるところ、2トップ+1の「3in1」な欲張りセットがコレ。もしも普通の蕎麦屋だったら、3000円に迫るのではないかという、量より質の超豪華メニューである」
そば屋でのアルバイト経験があるGO羽鳥は「鴨せいろそば」を軸にしたオーダー。確かに1000円で3パターンを楽しめる組み合わせは説得力も十分だ。丼ものに頼らないオーダーは吉と出るのだろうか?
・中澤星児「漢の唐揚げカレーライスセット」
カレーライスセット: 740円
俺の唐揚げトッピング: 220円 …… 合計 960円
「富士そばのコスパ勝負でそばだけ頼むバカいるかよ! 富士そばはカレーライスセットなんよ。トロトロカレーをうめうめしつつ、おまけでそばをツルッといったらもうこれだけで優勝なんよ。
ただ、せっかく新宿店に来たから「俺の唐揚げ」も注文してやんよ!! 注文したことある人しか知らないと思うけど、この唐揚げシンプルにデカイんよ。唐揚げをカレーライスに乗せて俺の唐揚げカレーを作るのもまた漢なり」
立ち食いソバの達人・中澤はカレーライスをぶっ込んできた。中澤が言うと「富士そばはカレーライスセットなんよ」という言葉も謎の説得力で満ち溢れている。店舗限定の「俺の唐揚げ」を知っている辺りも流石の一言だ。
・原田たかし「富士そばはカツ丼屋さんですセット」
カツ丼セット: 870円
ほうれん草のおひたし: 120円 …… 合計 990円
「個人的に富士そばはカツ丼屋さんだと思っている。それくらいカツ丼のクオリティが高く、お店に行ったら頼まずにはいられないのだ。
そして1000円あるならサイドにセットでそば、それから健康を意識してほうれん草のおひたしも置いておきたい。とにかくカツ丼さえあれば一気に食事の質が高まるのが富士そば。
富士そばではカツ丼、これ絶対!」
そばメインではなくカツ丼で勝負をかけた原田たかし。確かに富士そばのカツ丼はクオリティが高く「富士そばではカツ丼、これ絶対!」も頷ける話だ。カツ丼票を抜かりなく押さえられるだろうか?
・和才雄一郎「体ポカポカほぼ全部のせセット」
赤富士そば: 680円
いなり寿司: 160円
かき揚げ: 150円 …… 合計 990円
「正直なところ、私は富士そばについてあまりよく知らない。というか、そば より うどん派なので、そば自体あまりよく知らない。私が唯一知っていることといったら、そば屋では “粋” であることが大事だということ。
ってことは……だ。券売機の前で悩んでいたら粋じゃないし、その時点で失格ということになる。よって私は即決。おすすめ品のマークがある赤富士そばに決めた。あとは かき揚げをプラスし、いなり寿司も買ったら合計990円。
実際に食べてみると、赤富士そばは ちょい辛で体がめちゃくちゃ温まる上に、豚肉や温泉たまご、わかめなど色々のっている。ただでさえ具だくさんなところに、かき揚げだ。これは贅沢の極み。さらに、赤富士のちょい辛風味が ほんのり甘いいなり寿司とめちゃくちゃ合う。
終わってみれば、完璧なトリオであった。なお、赤富士そばは期間限定メニューらしく、どの店舗でどれだけの期間販売されているかは不明。そのあたりの一期一会っぷりもまた粋でよし」
富士そば初心者の和才は「そば・天ぷら・いなり」の定番トライアングルをオーダー。富士そばに限らず、立ち食いそばにおける いなり寿司はこの上なく有能であることは間違いない。いなり寿司票を取り込めるのか、注目だ。
・P.K.サンジュン「無限に食える紅生姜天セット」
純レバ丼セット: 790
紅生姜天: 150円
ねぎ追加: 50円 …… 合計 990円
「富士そばは店舗によって品揃えが若干違う。私が訪れた店舗では「純レバ丼」や「からあげ丼」のセットがあった。
基本セットは何でもいいのだが、そこに合わせるのは絶対に紅生姜天! コッテリとさっぱりを併せ持つ紅生姜天は、理論上「無限に食える天ぷら」と考えて間違いない。
とにかく富士そばでは何を注文しようと紅生姜天をぶっ込んでおけば間違いなし!! なぜなら理論上は無限に食べられる天ぷらなのだから」
前世で紅生姜天に助けられたのかと思うほど、私は紅生姜天に目が無い。普段から食べたくなるワケではないものの、あるとオーダーせずにはいられないのだ。紅生姜天が大好きな人、ポチッと投票おねがいします。
・御花畑マリコ「レアな乱切り蕎麦で攻めた健康とジャンクの間」
辛たぬき肉つけそば(乱切り): 510円
ほうれん草のおひたし: 120円
コロッケ: 150円 …… 合計 770円
「富士そばほとんど行ったことがなく、店舗によってメニューが異なることや、カウンターで単品の揚げ物を注文することなど、かなり戸惑った。
今回はHPを見て「乱切り蕎麦」を提供している上野のしのばず店でお店オススメの辛たぬきを注文してみた。ほうれん草のおひたしとコロッケを添えて彩りよく。乱切り蕎麦は食感が弾力あって美味しかったし、そばに天かすと薄切り肉、ラー油が絡んでほどよくジャンクさが楽しめる」
富士そばビギナーであるものの、店舗限定の「乱切り蕎麦」を見つけ出した御花畑マリコは強運であろう。初心者らしくお店のオススメに従うあたりも好印象だ。富士そばは店舗によってジャンクなメニューも楽しめるのである。
・あひるねこ「パトレイバー伝説の “立ち食いそば回” を再現セット」
コロッケそば: 540円
生玉子: 80円
ホワイトベルグ: 330円 …… 合計 950円
「機動警察パトレイバーの初期OVAシリーズ第5話に、主要キャラの一人が立ち食いそば屋でそばをすする有名なシーンがある(うどん説もあり)。コロッケ、生玉子、いなり寿司と追加していくファンにはお馴染みのエピソードだ。
実は今年、富士そばは『パトレイバー』とコロッケそばをフューチャーしたコラボ企画を実施しており、その流れに乗って私も同シーンを完全再現しようとしたのだが……肝心のいなり寿司が売り切れていた。マジかよ終わったわ。
仕方がないので昼からホワイトベルグをかっ食らっておいたが、このグダグダ感もまた富士そばっぽいと思わなくもない。コロッケそばに何かしらのロマンを感じる人は試してみてほしい」
“Mr.酒” こと あひるねこは結果的にホワイトベルグをチョイス。大好きなパトレイバーで失敗しても、やはり酒に戻ってきてしまうようだ。今回も安定の酒票を獲得できるだろうか?
・佐藤英典「カツ丼食いたすぎて100円損したセット」
カツ丼: 580円
かけそば: 390円 …… 合計 970円
「やっちまった。富士そばで1000円を組み立てるのに、アレコレ考え過ぎた挙句に、「1番食いたいものを食うべきだろ!」と、ついカッとなってやっちまった。カツ丼ミニのセットがあるのはわかっていたんだけど、ミニは許せん。「譲歩する気はない!」と、仮想敵とのせめぎ合った挙句のこの組み合わせ。
注文商品を受け取って席についたその瞬間、私の目に飛び込んできたのは、「カツ丼セット(そば・うどん)870円」の壁ポスター。ミニセットという譲歩案を選ばなくても、レギュラーサイズで100円引きというお得な選択肢があったようだ。
後悔はない。カツ丼を食えたんだから」
原田と「カツ丼被り」をしてしまった挙句、100円引きまで見逃してしまった佐藤英典。本人も「やっちまった……」とボヤいている通り、痛恨のミスと言わざるを得ない。が、それでもいいさ。カツ丼を食えたんだから。
・砂子間正貫「ラーメン大盛り後悔なしセット!」
大地の濃厚味噌ラーメン(ミニカレーセット): 780円
大盛り1.5玉: 140円 …… 合計 920円
「ほとんど行ったことのない富士そばの券売機で「ラーメン」を発見してしまった。「富士そばってラーメンもあんのかよ……」と思いながら注文したのがこの組み合わせ。私は常々、予想外の発見にも臆することのない勇気を持って仕事をしたいと考えている。
おそらく他のメンバーは、みんなが大好きなソバに天ぷらかコロッケを乗っけて笑顔で写真を撮っていることだろう。無難なセットを否定しているわけではないが、私は立ち止まりたくない。あと100円を損するような男にはなりたくない」
富士そば初心者の砂子間は、ラーメンを軸にするという奇策に出た。……が、中澤によれば「そばよりラーメンの方が美味しい店舗もある」とのこと。今回は特に佐藤のことをディスっているが、まさかのラーメンで金星は掴めるのか?
・Yoshio「死ぬまで浮気はしませんセット」
冷し特撰富士そば: 540円
ほうれん草: 120円
サッポロ ホワイトベルグ(第3のビール): 330円 …… 合計 990円
「中学生の時から富士そばに行くと必ず注文するのは「冷し特撰富士そば」。ネギ、温泉卵、たねき、きつね、ワカメ、カニカマの6種類の具材が絶妙なハーモニーを奏でる。最高かよ。
そんな「冷し特撰富士そば」に今回はほうれん草をトッピング。野菜が高騰しているなか、120円なのも有難い。最後はビールでシメ。子供の時は1品しか頼めなかったのだが、大人になってビールまでつけちゃうなんて! なんだか感慨深い。ありがとう富士そば」
掟破りの “酒被せ” で勝負したYoshioの仁義なきオーダー。ただし「冷し特撰富士そば」への思い入れは本物のようで、事務所でも「ウマかったなぁ……」と口走っていた。酒票も上手く取り込みたいところだ。
以上がロケットニュース24編集部がフルパワーでお届けする「最高な1000円の使い方 富士そば編」である。特に打ち合わせ等はしていないものの、今回もそれなりにバラけたオーダーになったのではないだろうか?
というわけで、今回も勝者を決めるのは読者のみなさんです! 自分ならどれを真似したいか? どれが1番参考になったか? お気に入りのオーダーに清き1票をよろしくお願い致します!!
参考リンク:名代 富士そば
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.