動物とのふれあいって癒される。昨年、ノースサファリサッポロに行って目覚めた私(中澤)。その癒しを求めてまた北海道に行きたくなっているレベルなのだが、よく考えたら近所にも動物園があるじゃないか。上野動物園という日本で1番有名なヤツが。
そう言えば、近所に住んでるのに行ったことがない。というわけで、存在は子供の頃から知ってるのにどんな場所なのか一切知らない上野動物園に生まれて初めて行ってみた。
・思ってたより安い
上野公園の広場に正門がある上野動物園。目の前まで行ってみると、当日券の行列がグネグネ曲がって3重くらい出来ている。これまではそれを見て面倒くさくなっていたのだが実際に並んでみると……
3分ほどで券売機までついた。正門の列がはけるのは見た目のイメージより早い。一般600円で年間パスポート2400円って安いな。入場料1500円くらいとられるのかと思っていた。しかも、都内在住・在学の中学生は入園無料って地味に凄い。
・思ってたより……
動物園って大体街から離れたところにあるから1人では行けないイメージだったけど、こんなに街中で無料は動物に興味なくても来るレベル。なんにもなかった田舎の中学生時代を思い出して都会の中学生が羨ましくなった。ただ、入ってみると衝撃……
動物が遠い。ポツンとしている。猿山とか屋久島で見た野生の猿よりも遠いし、檻の死角に引きこもるクマはのぼりべつクマ牧場ほど生の勢いを感じられない。どちらかと言うと博物館的な要素の方が強く感じられた。
ノースサファリサッポロって稀有な動物園だったんだな。改めてそう痛感したが、もちろん、どちらが良いとか悪いとかはない。立地とか客の多さでも適したやり方は変わるだろうし、これは動物園にほぼ行ったことがない私が意外に感じたポイントというだけである。シンプルに思てたんと違った。
・パンダ見れず
ところで、客の多さと言えば、正門で並んだだけあって園内も人でいっぱい。以前話題になったシャオシャオとレイレイなんて70分待ちだ。2年経ってるのにまだフィーバーは続いている様子。
70分も待っていたら他の動物を見る前に閉園の時間になる。でも、上野公園と言えばパンダだよなあ。と、迷っていると、閉園約2時間前の14時25分にして観覧が締め切られた。パンダ見れず……。
・エンターテイナー
そんな中で個人的に良かったのはホッキョクグマである。まず、ヒグマよりもデカイその巨体にビビったのだが、さらに前にガンガン出てきてテンションが上がった。立ち上がったりするし。ヤツはエンターテイナーに違いない。
そんなホッキョクグマの1人舞台で元が取れた気になれたため帰ったわけだが、な~んかだいご味を分かっていない気がする。パンダ見てないしなあ。いまいち上野動物園の魅力が分からないので年間パスポートを買っていた人物に話を聞いてみることにした。
・年パス経験者に話を聞いた
その年パス経験者とは先輩のP.K.サンジュン記者である。コロナ前は年パスを購入していたとのことなので、まずはなんで年パスを購入したのか聞いてみたところ……
P.K.サンジュン「だって安くない? 1日券が600円で年パス2400円だからね。コスパが遊園地とかの比ではないっていうか」
──それは確かに思いました。でも、行く機会あります?
P.K.サンジュン「子供って動物園好きだから、レイちゃんをどこか連れていく時に良いんだよね。上野動物園って子供無料だし、俺の年パス買うだけでいつでも入れるってマジ便利。あと、ハズレを引く確率が少ないっていうのもある」
──と言うと?
P.K.サンジュン「動物だから見える位置に出てこないことも全然あるわけじゃん? 例えば、動物園によっては象だけが売りみたいな園もあったりするんだけど、その場合、象が見られないとお通夜みたいな雰囲気になるのよ。
その分、上野動物園は、パンダだけじゃなくキリンも象もクマもトラもいる。スタープレイヤーが多いから1回行ったらどれかは見られるのよ。そういう意味で動物園としての打率の高さが魅力だね」
──とのこと。確かに、私もホッキョクグマのおかげで満足はできたしな。これが動物園の打率か。さすが年パス保有者、説得力がある。
・新たなスター
また、P.K.サンジュン記者によるとトラの姿が見られた日は大当たりらしい。「トラは基本ずっと隠れてるから、まともに見られたらマジで当たり」なのだとか。
そうか、トラは当たりなのか。実は私はトラを見ることができたのだが、当たっていても経験がないとありがたみが分からないものである。
ちなみに、トラと言えば、檻のところにスマトラトラの赤ちゃんが生まれたという記載があった。10月31日から不定期に開演日の平日午後に30分程度、放飼場の練習をすることがあるのだとか。
上野動物園の公式サイトを確認したところ、これは上野動物園では26年ぶりのことで、8月31日時点で体重が9300gになったというニュースの画像が死ぬほど可愛い。
また新たなスターが誕生しつつある上野動物園。ひょっとしたら、動物園界のレアル・マドリードなのかもしれない。経験した後プロの話を聞いたことにより動物園の個性を理解することができた。今度はデジカメ持って行こ。
参考リンク:東京ズーネット
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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