今月16日、ついに桃鉄の新作『桃太郎電鉄ワールド〜地球は希望でまわってる!〜』(通称:桃鉄ワールド)が発売された。友人たちと定期的に “朝まで桃鉄をやる会” を開催している身としては大変嬉しい。桃鉄ワールドの舞台はタイトルのとおり “世界” だ。
「桃鉄のおかげで日本の地理を覚えた」という人は多いと思うが、つまり桃鉄ワールドをやり込めば、世界の地理に詳しくなるのだろうか? ワールドワイドでサステナブルな人間になるため、できれば世界全196カ国の場所と首都名くらいは頭に入れておきたいもの……
ってことで寝ないで桃鉄ワールドやってみた!
・検証してみる
朝まで桃鉄をやる会のメンバーはニシダ君とジュンコちゃん。私の地元のツレである。
今回の検証で使用するのは『世界の首都クイズゲーム』という無料のゲームアプリ。ランダムで国名が表示され、その首都名を4つの選択肢から選ぶ。全20問中ジュンコちゃんが9問正解。ニシダ君は8問正解。
私は海外旅行を趣味としているためか、友人たちよりややスコア高めな13問正解。「フランス」「アメリカ」といったラッキー問題もあるが、中には「サントメ・プリンシペ」「アンティグア・バーブーダ」等、思わず「本当にそんな国、ある?」と叫びたくなる問題も。世界は広い。県庁所在地どころの騒ぎじゃない。
・桃鉄ワールドの歩き方
桃鉄ワールドのプレイ感は、前作『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!〜』とほぼ同じ。過去作をプレイしたことがある人なら何の不自由もなく楽しめるだろう。
とにかく定番システムと追加要素の配合比率が絶妙。シリーズものは新要素を追加しすぎて自滅するパターンがありがちだが、さすが桃鉄はよく分かってらっしゃるって感じ。
メッチャムカツクのは新しく登場した貧乏神『世界旅行ボンビー』と『ばらまきボンビー』の存在だ。特に世界旅行ボンビーの出現率は高く、つきまとわれたが最後、そっとコントローラーを置いて目を閉じるほかに術はない。なぜかどちらも発言がヴィジュアル系の歌詞っぽい。
ただ、代わりにキングボンビーの出現率は低下した気もする。また一発逆転的なカードが増えたこと、カードの奪い合い要素も強まり、前作と比較すると “一度転落したら二度と這い上がれない感” は和らいだ印象を受けた。現実の世界もそうあってほしいと願う。
・かなり「世界」してる
桃鉄ワールドに登場する物件駅数は366駅。大きな国だと複数だが、基本的には首都が行き先になっている。
マジで一度も聞いたことがない都市名がたくさん登場するため、『エリア飛びカード』(世界の好きなエリアに飛んでいけるカード)を使う際など、毎回「この国ってどの大陸にあるの?」ってなる。行ったことのある国を通過する時の嬉しさは異常。
物件情報でその都市の特色が分かる……のは過去作も同じなのだが、やっぱ世界版になるとワクワク感が段違いだ。旅行好きの人はマジやったほうがいい。
それから、現在戦争をしている国や治安の関係で行けない国も普通に行き来することができて、そりゃゲームの世界なんだから当たり前なんだけど、なんかちょっと……感慨深い気持ちになった。現実の世界もそうあってほしいと願う(本日2回目)。
・結果発表
桃鉄ワールドを15年間(ゲーム内時間)プレイし終え、我々は再び『世界の首都クイズゲーム』にチャレンジした。結果は……
私 12問正解(前回13問)
ジュンコ 9問正解(前回9問)
ニシダ 10問正解(前回8問)
ムムム……ほぼ変化なし! しかしながら強めに言い訳をしておくと、このアプリには “地理オタクじゃないと正解できないクラスの難問” が一定数含まれるため、一晩くらいじゃ変化が現れなかっただけと推測される。
これは断言してもいいが、桃鉄ワールドは100%確実に間違いなく、世界の地理の勉強になると思う。第一段階たる “国同士の位置関係” に関しては一晩プレイしただけでかなり掴むことができた。
短期間で爆発的とはいかないまでも、国名や首都名もコツコツと着実に、でも無意識のうちに頭に入ってくるに違いないぞ。地理を専攻している学生さん、ならびにワールドワイドな人間になりたい人なら買って損なし。
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24. / ©さくまあきら ©Konami Digital Entertainment / 世界の首都クイズゲーム