週末に横浜中華街を歩いていたら「招福門に出前だじょ〜」なる看板を発見した。どうやら日清のインスタントラーメン「出前一丁」が2023年2月に発売55周年を迎えたらしく、香港飲茶の専門店「招福門」とコラボしたストアを期間限定でオープンしているらしい。
歩き疲れていたので立ち寄ってみると “出前坊やのまかないラーメン” をテーマにしたイベント限定メニューが目にとまる。限定メニューとは、出前一丁をベースに香港飲茶で使う食材や調味料などを使ってアレンジしたもの……せっかくだから食べてみるか。
・出前坊やの香港屋台
みなとみらい線「元町・中華街駅」から徒歩2〜3分の場所にある人気店「招福門」が出前一丁とコラボ。「出前坊やの香港屋台」は2023年4月2日までの期間限定イベントだ。香港の街並みを再現した店内や限定メニューを通じて “香港の出前一丁” が体感できるらしい。
というのも実は、出前一丁は40を超える国と地域で販売されていて、中でも香港での人気が凄まじいという。インスタント麺の売上はナンバーワンで、40種類以上のバリエーションがあるそうだ。もはや出前一丁は「香港人のソウルフード」と言っていいだろう。
調べたところ、出前一丁おなじみの「出前坊や」は、香港では「チャンチャイ君(清仔)」と呼ばれているようだ。広東語で「日清の子供」という意味らしい……驚くほどそのままだった。とにかく、そんなチャンチャイ君が入口に座っている。
チャンチャイ君だと思って見ると、なんとなく香港人に見えてくるから不思議。てか、チャンチャイ君と呼んでいるけどかなり年上なんですね。それはさておき、店内には55年の歴史を紹介した年表や世界や香港で人気のフレーバーなどを紹介したコーナーなどがあった。
ひと通り見学した後にイベント限定メニューを頼むことに。「角煮一丁ドッグ」が完売していたのが残念だったが……「角煮麺」「出前一丁まん」「出前坊やのラムネソーダ」を注文。ちなみにすべて550円だったぞ。
・イベント限定メニューをいただきます
まずやってきたのは「出前一丁まん」。出前一丁のスープで煮込んだ麺やメンマ、卵が入った中華まんだ。チャンチャイ君の焼印がかわいい。「肉まん」ならぬ「ラーメンマン」は出前一丁の味が染みていてうまかった。卵が丸ごと入っていて豪華。
ラムネソーダはチャンチャイ君をイメージしたドリンク。杏仁豆腐とイチゴゼリーの上に、青いハッピをイメージしたラムネ……さらに黄色い髪の毛をイメージしたマンゴークリームと赤い鼻をイメージしたチェリーをのせて完成だという。なるほど、写真映えする一品だ。味はそのままだった。
角煮麺はまさに香港屋台らしいメニューである。スープは鶏ガラをベースに金華ハムの旨みを加えて本場感を出しているのが特徴だ。パパッと作ってすぐに出てきた割には、豪華なビジュアルだし香りも良い。屋台定番のフライドエッグと油芯菜も乗っているようだ。
角煮はとにかく分厚い。柔らかくて美味しいし、出前一丁の「ごまラー油」が効いた懐かしい味わいのスープともよく合う。どことなく素朴で香港旅行を思い出す味。中華まんとラムネと同価格だったので少しナメていたが、出前一丁の主役はやはりラーメンだった。
なお、角煮麺のほかに「鶏そば」「海老ワンタン麺」もあるもよう。中華街に行く機会があれば、出前一丁の香港アレンジを気軽に楽しんでみてはいかがだろうか。てか、今度香港に行ったら現地の出前一丁を色々食べ比べてみたいな〜。皆さんもぜひ!
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名:出前坊やの香港屋台(招福門 横浜本店)
住所:神奈川県横浜市中区山下町81-3
時間:平日11:30〜17:00 / 土日祝11:00〜17:00
休日:2月(毎週火曜) / 3月(7日・14日) / 4月(無休) ※イベントは2023年4月2日まで
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.