正月くらい私も何かいいものが食べたいな……ってことで、福袋記事の合間をぬって、初売り初日に伊勢丹新宿の地下食料品売場に行ってみた。

時間は午後4時ごろ。食品の福袋は軒並み売り切れ。まあそらそうだよね……と思いながらフロアを歩いていたら……。

あった! ひっそりと1つだけ、福袋が売っているではないか!

「残り物には福がある」とは昔からよく言われることである。果たしてそれが真実なのか? たしかめるべく、私はその福袋を買った。

・旬果瞬菓 共楽堂 共楽堂 ニューイヤーバッグ(1000円)

和菓子売り場のすみでひっそりと売られていた小さなハッピーバッグ。「残りわずかです〜」と言う店員さんの声もこころなしか小さく聞こえる。

寡聞にして知らなかったのだが、福袋を売っている旬果瞬菓 共楽堂は「ひとつぶのマスカット」や「ほくほ栗」、「柿中柚香」といったお菓子を販売する広島県のお菓子メーカーとのこと。

ハッピーバッグの価格を尋ねると1000円とのことだった。安い! たぶん伊勢丹の福袋の中でもダントツで安い! なのに売れていないなんて……。どうして?


・いざ、開封の儀

中に入っていたものは……

・ほくほ栗
・ひとつぶのマスカットから生まれたジャム
・広島チョコラ
・日本抹茶ちょこら
・「ひとつぶの乙女の涙」引換券


という全5品が入っていた。公式サイトなどを見て計算してみたところ、だいたい1600円分ほどのお菓子が入っているようだ。

ちなみに、この「ひとつぶマスカットから生まれたジャム」は単品販売されておらず、ふるさと納税の返礼品か、贈答用のセットにしか入ってないようなのでレア物のよう。ざっくり計算したところ1瓶1000円近くするようなので、なかなかオトクだと思う。

それに、引き換え期間が1月20日以降と少し先ではあるけれど「ひとつぶの乙女の涙」というトマトを使ったお菓子ももらえるのだ。めっちゃいいじゃん。



・福袋の合間にお菓子を食べてみた

てんやわんやの大忙しのなか、一息つくためにお菓子を食べてみることに。お菓子をお皿に盛って、福袋に入っていたコーヒーを淹れて……。デスクでちょっとブレイク。

「日本抹茶ちょこら」はしっとりとした抹茶チョコの生地の中に、濃厚なチョコクリーム入りで美味しい! なんでも、このお菓子は広島限定で、通販とかもしていないらしい。ラッキー!

秋冬の期間限定だという「ほくほ栗」も、濃厚な栗の味わいが口いっぱいに広がって幸せ〜。あ〜、コーヒーにも合うわ。

「ひとつぶマスカットから生まれたジャム」はヨーグルトにかけると美味しいらしいし、明日の朝ごはんの楽しみまで出来てしまったわ。幸せ〜。


・なぜ売れ残っていたのか

たった1000円の小さな福袋、そこには幸福がつまっていた。しかし、気になるのはこれだけが残っていた理由である。

たしかに伊勢丹新宿の地下には、錚々たる有名メーカーが並んでいるが、これがポツンと売れ残るのは解せない。だって1000円だよ。


一生懸命、理由を考えてみたのだが……

「値札がついてなかったから」じゃないかと思う。


というのも、この共楽堂があったのは、真後ろは羊羹でおなじみの「とらや」、斜め後ろは懐石で有名な東京吉兆……という高級&老舗エリアだったのだ。

そこで小さな福袋が値札なしで売られていて、しかも残っていたら、誰だって「これ、高いんじゃないの?」ってひるむんじゃなかろうか。勇気を出して値段を聞いてみてよかった。

共楽堂、知らないブランドだったけど、ファンになってしまったぞ。さすがは天下の伊勢丹、残り物にはバッチリ福があった! 買ってよかった〜。


参考リンク:旬果瞬菓 共楽堂
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.