ロケットニュース24

ケニアの「ごく一般的な結婚式」の難易度が高すぎる! ヤギ10頭・牛2頭は必須 / カンバ通信:第224回

2022年11月17日

ジャンボ〜。ちょいちょいリクエストボックスに「ケニアでの一般的な結婚式の様子を教えてください」って質問が届いているんだ。たしかに、マサイ族の結婚式マサイ族のルカがよくレポートしていたけれど、一般的なケニア人の結婚式については報じられていなかったね。

ということで、つい最近、知人が結婚式を挙げたんで情報共有しておくね。まぁ、ひとくちに「一般的」といっても様々だけど、あくまでも「ケニアにおける伝統的な結婚式」だと思って聞いてくれ。

・夫側が4ヶ月かけて準備する

まず「結婚式をあげよう(結婚しよう)」となったら、それぞれの両親へ挨拶しに行かなければならない。これは当然だよね。日本でも同じだと思う。そして、同意が得られたら、いざ結婚式の準備となる。

「ケニアの伝統的な結婚式」の準備にかかる期間は、だいたい4ヶ月くらいかな。というのも非常に多くのことをやる必要がある。また、多くの支援者を集める必要もある。ちなみに準備するのは「夫側」だけね。

夫や夫の家族、そして夫の友人たちは、皆で協力しながら以下のものを用意しなければならない。箇条書きで書くね。


・ヤギ 10頭
・牛 2頭
・とうもろこし 2袋
・豆 2袋
・ソーダ(ジュース) 10箱
・ビール 5箱
・砂糖 5キロ
・茶葉 2キロ


だいたいこんな感じだ。特にハードルが高いのが「ヤギ10頭牛2頭」だよね。これは本当に金がかかるから。

ちなみに、ヤギ10頭牛2頭の使い道だけども、まず結婚式でヤギ1頭は食べることになる。のこり9頭と、牛2頭は、妻の家族(両親)への贈り物となる。


で、結婚式で食べるヤギ1頭だけど、この料理も夫側が用意しなければならない。だいたい夫の友人たちも協力して1頭のヤギを調理する。これもまた伝統なのだ。

そして、メシを食って、あとは踊る。この「踊る」も、それぞれの両親のために踊るという意味合いが強い。「幸せになります」や「幸せになってください」みたいな気持ちで踊るんだ。新郎新婦以外にも、みんな踊る。

あ、そうそう、夫婦最初の共同作業としての「ケーキ入刀」もあるよ。え? 日本も同じことやるの!? それは面白いね。世界共通なのかね、ケーキ入刀。

でもまあ基本的にメシ食って踊ったら、結婚式は終了だ。これがケニアで最も一般的とされる伝統的な結婚式。決して簡単なことではないので、できる人もいれば、できない人も当然いる。オレはやったよ。何年か前にね。クワヘリ!


執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

▼動画サービスもあるようだ

▼スピーチもやったよ

▼記念撮影とかもね

▼末長くお幸せに!

リクエストボックスに質問などを送ってもらえるとチャオス喜びます。よろしくお願いします!

モバイルバージョンを終了