天候にもよるが、ほぼ毎週、埼玉奥地の山の中にそびえたつ「ロケット荘」こと100万円で買った古民家に通っている。もちろん修繕のためだ。それなのに、どうして記事が更新されないのかというと……ずばり!
ひたすら地味な作業が続いてるから──。
詳しくはそのうち書こうと思うが、その後も物置小屋を重機(ユンボ)で解体 → 出たゴミを仕分けして、黙々と袋に詰めていく……という、見栄え的にもあまり変化のない作業を繰り返しているからである。
しかし、この日は、珍しく記事になりそうな作業をした。私(羽鳥)とYoshioに加え、紅一点の亀ちゃん(亀沢郁奈)の3人は、ゴミはゴミでも鉄のゴミだけを仕分けてして、
トラックに持って行き、
荷台がいっぱいになるまで積み込む……
を約半日ずーっと繰り返し……
やっとこさすべての鉄ゴミがトラックに! そしてここで、今日も化粧が眩(まぶ)しい我らが解体リーダー “IMAZUさん” が口を開いた。
「よし、売りに行くべ!」
IMAZUさんの話によると、こうだ。鉄や銅、アルミなど金属のゴミは、すべて “売れる” のだという。それらを専門に買い取るリサイクル業者が存在し、量が量ならけっこうな額になるのだとか……。
「ホームレスがアルミ缶を集めるのも売れるから。廃品回収業者が『無料で引き取ります』と古い家電とかを引き取るのも金になるから。銅線が盗まれるのも売れるから。
ひどい話になると、稼働中のエアコンの室外機ですら勝手に外されて持っていかれちまう。もちろん室外機として使うのではなく、中に売れる金属が詰まっているからさ」
──価格は「金」と同じく常に変動しており、その時の世界情勢(需要と供給)が影響すると。たとえばウクライナとロシアの戦争が始まった時には、鉄の価格が急上昇。それについてIMAZUさんは
「戦争ってのは、さまざまな理由で鉄などの金属が必要になるんだ。だから価格が上がること(高く売れること)が、喜ばしいことなのか悲しむべきことなのか……ってことにもなる」
と神妙な面持ちで語ってくれた。なんとも深い話だ。
そうこうしているうちに、我々のトラックは買い取り業者へ到着した。手順としては、まず、鉄ゴミを荷台に載せたままの状態で、トラックごと “デカい体重計” みたいなところに乗って重量をはかる。
その後、ゴミ捨て場に行き、
ドシャーーーーッ! っと捨てて、
ふたたび “デカい体重計” みたいなところに乗ると、鉄ゴミだけの重量がわかるという寸法。その結果、我々が今回ヒイコラしながら集めた鉄の量は……
_人人人人人人人人_
> 640kg! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
この日の鉄の単価はキロあたり45円なので、28800円。そのほか、年代物の洗濯機が50円。あとは雑線が540円ぶん売れたので、しめて合計──
_人人人人人人人人人_
> 29390円! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
──の売り上げ(?)となったのであった。
我々が捨てた、いや、買い取ってもらった鉄屑たちが、その後どこに行くのかは、わからない。ただ、売れるということは需要があるということ。こうして世界は回っているのだなと、ゴミから学んだ我々なのであった。
参考リンク:有限会社豊美園(ホービエン)
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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