ここ数年、自宅にいながら居酒屋の雰囲気が味わえる調理家電が人気だという。つまり気分だけでも外食気分を楽しみたいのだ。たしかに、ただ焼き鳥やおでんをテイクアウトするだけでは味気ない。オールシーズン使えるような万能商品はないだろうか……
と探していたところ、屋台のような味わい深い雰囲気が漂う「おでん鍋」を発見した。なんでも「煮る」「蒸す」「茹でる」「焼く」「炒める」の1台5役こなせるオールラウンダーだという。口コミ評価も上々の人気商品を試しに買ってみることにした。
・多用途おでん鍋ふるさとのれん
今回購入したのは、杉山金属の「多用途おでん鍋ふるさとのれん(4564円)」。Amazonでの評価は3.9で、約200件のユーザーレビューが集まっている人気商品だ。とりあえず口コミをチェックしたところ……
「毎年おでんの季節に使っています」「鍋本体を木枠から取り外せるから洗いやすい」「雰囲気も性能も良い」という喜びの声もあれば……「木の蓋が反り返る」「蒸気に触れる上蓋がすぐに反ってしまう」「内鍋コーティング加工に難あり」という厳しい声もある。
たしかに「おでん屋さん」的な雰囲気を手軽に味わえそう。そして問題の「木の蓋」も……レビューどおりビミョーに安っぽい質感。簡単に反り返りそうである。アルミの仕切りも薄くて頼りない。業務用としては使えないだろう。ま、雰囲気を楽しむ分には問題なし。
温度調節はホットプレート式でダイヤルを回すだけ。とても簡単。満水容量は6.5リットルなので4〜5人分は作れそうだ。
さっそくおでんを入れてみた。
うむ、ずっと温かいおでんを食卓で食べられるのは良い。雰囲気も良い。余裕で「おでんパーティー」できそうである。ただやはり気になるのが……
木蓋と外枠である。鍋として使い続けたら、当然ゆがみや反り、ひび割れなどが起きるだろう。そうなると蓋としては使えないし見た目も悪い。
・弱点をカバーしたい
そこで……100均で買ったニスを塗ることにした。サンドペーパーで研磨(やすりがけ)をするとキレイに塗ることができるぞ。
ニスを塗ったら表面に樹脂の膜ができる。汚れやシミが付きにくくなるうえに、水分を吸収しないので割れや反りを防止できるのだ。ささっと塗って乾かしたら……
もう無敵……というのは言い過ぎかもしれないが、購入時よりも格段に強い木蓋・外枠になった。
これで蒸気も怖くない。お店っぽい雰囲気の鍋でおでんだけでなく、魚の煮付けや味噌煮込みうどんも作っている。弱点さえカバーしてしまえば当分楽しめそう。気に入っている。
また、1度の使用でコーティングが剥がれてザラザラになってしまったというレビューも多かったが、今のところ(約1時間を5〜6回)私は問題なく使えている。気になった点は、温度調節がちょい難しいこと。ほどよい中火にしたいのに毎回強火になってしまうのだ。なぜ。
──というわけで、ニスを塗ったオリジナルおでん鍋は今後も使い続けるだろう。商品の弱点をカバーしてしまえば、満足度はかなり高くなるはず。これから買う方は、加工して使うことをオススメするぞ。
参考リンク:Amazon「多用途おでん鍋ふるさとのれん」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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