冬のコンビニの風物詩といえば「中華まん」である。最近では夏の終わりくらいから中華まんを発売している店舗も少なくないが、やはり中華まんの旬は冬であろう。蒸されすぎて皮がビチャビチャだと死ぬほどガッカリするよね!
それはさておき、コンビニにずらりと並ぶ中華まんの中でも、最も手を出しづらいのは近年よく見かける『高い豚まん』ではないだろうか? 今回はコンビニ大手3社の『高い豚まん』を食べ比べてみたのでご報告したい。
・大体200円くらい
「特製豚まん」「本格肉まん」「大入り豚まん」……などなど商品名こそ違うものの、コンビニにはワンランク上の “プレミアム豚まん” が存在する。価格はどれも200円が相場で、通常の豚まんよりも一回りサイズが大きいのも特徴的だ。
ノーマルのものと比べて60~70円お高い計算になるが、ぶっちゃけ私はこれまでほとんどプレミアム豚まんに手を出していない。大きいことはわかるが通常の豚まんでも十分に美味しいため「200円払うのもなぁ」とためらってしまうためである。だがしかし……。
今回「セブン」「ファミマ」「ローソン」のプレミアム豚まんを食べ比べてみたところ、考えがガラリと変わった。むしろ「こっちの方がお得なのでは……?」とさえ感じている。その理由は以下で説明しよう。
・セブンイレブン: もちもちずっしり大入り豚まん(213円)
ノーマルの肉まんも美味しかったセブンであるが、特製豚まんはその比ではない……激ウマである。大きめにカットされた豚肉、玉ねぎの甘み、そしてムッチムチの生地──。完全に “中華街レベル” と申し上げていいだろう。
特に感心したのは肉の歯応えがしっかりと感じられたところ。豚まんでありながらも「肉を食ってる感」が最後まであった。通常の肉まんと70円違うが、その価値は絶対にある。そもそも大きいし。
・ファミリーマート: 極旨黒豚まん(198円)
セブンの特製豚まんがあまりにもウマすぎたためハードルがかなり上がってしまったが、ファミマの黒豚まんも負けず劣らずウマい。特にゴロゴロと大きい豚肉は、セブンよりもわずかに存在感があった。
生地はムチムチ系で、動物系の旨味と玉ねぎの甘さも十分。強いて言うなら他社のプレミアム豚まんよりやや小ぶりではあるが、こちらも十分に中華街で戦える。130円のノーマル肉まんも悪くなかったが、素材の良さは黒豚まんが圧勝だ。食べた瞬間にわかる。
・ローソン: 特製豚まん(198円)
ノーマルの肉まん篇では「例年よりやや残念な結果」と評したローソンだが、特製豚まんはめちゃめちゃウマい。むしろ「こっちで本気を出していたのか」と勝手に納得した。
シャキシャキと噛み応えのある大きめカットの肉、玉ねぎの甘み、しっとり系のなめらかな生地。こちらもセブン、ファミマと同じく “中華街レベル” に達している。紛れもなくウマい。
どのプレミアム豚まんもハイレベルだったため、順位を付けるのは非常に難しい。「大きめカットの豚肉」は全ての豚まんに共通しており、そのどれもがウマかった。個人的にはローソンの特製豚まんが好きだったが、置いていない店舗が多いことが悔やまれる。よって勝負は “ドロー” としたい。
・コンビニの商品だと思うな
ただし1つだけ言えることは、どのコンビニのプレミアム豚まんも、通常のものより明らかに美味しかったということ。新車と中古車、天然ものと養殖もの、スマホとガラケーくらいの差があった。しかも大きさを考えると「プレミアム豚まんの方がコスパがイイ」と感じた次第だ。
コンビニで並んでいるとどうしても「ちょっと高い」と感じてしまうが、プレミアム豚まんの相手はもはや専門店なのだろう。専門店と比較するとメチャメチャ割安なので、ぜひ「コンビニのプレミアム豚まんはあらゆる意味でガチ」とご記憶いただきたい。
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]