目が悪くなり始めたのは小学校高学年の時。見えない時だけメガネをかけるようになったのは中学生の時。メガネを常にかけるようになったのは高校生の時。1つ1つのタイミングをハッキリ覚えているのはとても嫌だったからだ。
手術なしでなんとかする方法はないのか? そう思い続けて幾星霜。出会いはダイソー。私(中澤)の0.1以下の視力が捉えた。「トレーニングメガネ」という商品を。マジかよ!? こんなのあったのか! 視力が悪すぎて見えてなかったー!!
・医学会め
レンズ部分が透けておらず、代わりに小さい穴がぽつぽつ空いてるこのメガネ。トレーニングの仕方は、このメガネをかけて1日3分間、目を上下左右に動かすだけのようだ。いくら時間なくても3分だったらできる!
でも、これって効果あるんだろうか? もし、こんなので視力が回復したらレーシックが流行る意味が分からない。ダイソーで100円だしなあ……否!
私のようにみんながみくびっていて誰も検証していない可能性がある。ノーベル賞ものの発明であるにもかかわらず、「100均だから」「ダイソーだから」という理由で検証されず秘匿されている可能性が! 医学会めェェェエエエ!!
・今の視力を眼科で検査
ならばガチでやるしかあるまい。それが私のジャーナリズム。というわけで、まずは眼科に行き、ガチで今の視力を測ってみたところ……
右が0.08で左が0.07だった。もうほとんど見えてないやん。ちなみに、眼科の先生に事情を話したところ、「近眼については世界中の人がずっと研究しているが、治るトレーニングは開発されていない」とキレ気味に教えてくれた。うん、良いんだ。医学会が気づいていないだけかもしれないんだから。
・トレーニング方法
さっそく、その日の晩からトレーニングを開始。寝る前がちょうど良かったため、3分間目をグリングリン動かしてみると……
スヤァ…
いかんいかん。眠りそうになってしまった。私は寝つきが悪い方なのだが、やってるうちに瞼が重くなってくる。視力が回復するかはひとまず置いておいて、リラックス効果は本当にあるのかもしれない。
・ガチトレーニングした結果
あと、やってみて分かったのは、視界の上下左右に目印を決めた方がやりやすいということ。例えば、私の場合、壁の桁とか天井の染みを目印を決めたら、眼球が運動している感じがして良い塩梅だったぞ。というわけで、そこから来る日も来る日もトレーニング。
1日3分でも継続するのは面倒くさい……と思いきや、私の場合前述のように眠くなるので、寝る前の習慣として全然苦ではなかった。睡眠への準備運動みたいなものである。
・32日後、検査した結果
そして、32日が経過。はたして、目は良くなっているのだろうか? 再び眼科でガチ視力検査を受けたところ……右0.1左0.1!
数値上は上がっている。しかし、先生に話を伺ったところ「近視は少し進んでいる」とのこと。え? マジで……?
言われてみれば、最初に測った時も0.1以下は看護師さんが手でパネルを持っての検査になった。0.1以下を正確に数値化するのは難しいのかもしれない。つまり、誤差である。ガッカリ。
・衝撃の真実
とは言え、これが0.2とか0.3になると医学会も無視できないだろう。寝やすくなるし、やっぱり本当は凄い商品なのかもしれない。そう思い、改めてトレーニングメガネのパッケージを確認したところ衝撃の事実に気づいた。
視力のトレーニングとはどこにも書かれてねェェェエエエ!
一番それっぽい表記は注意事項の「この商品は見づらくなった手元の文字などを見やすくすることを目的に作られています」の一文。ただ、これはメガネをかけた時に生じるピンホール効果の話のような気もする。
というわけで、一体、何のトレーニングなのか不明なトレーニングメガネ。しかし、1カ月前は気づけなかった真実が見えたのだから心の視力は鍛えられたと言えるだろう。睡眠前のルーチンとして今後も常用したい。これで視力が0.3とかになったら改めてご報告します。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.