正直に言って意味がわからない。乱心したとしか思えない。吉野家が、元より1700kcal超えと化け物じみていた「スタミナ超特盛丼」に、悪魔的アップデートを実施。その結果、2000kcal超えのモンスターを爆誕させたという。

しかも「追い飯」という名で、追加のご飯までつけてくるという。何よりヤバさを感じるのは、まさかのお値段据え置き(税抜き798円)という点だ。出てくる数字と日本語が理解できなかったので、とりあえず食べてみることに。

・追い飯

販売は2021年9月30日の11時からということで、さっそく近所の吉野家にダッシュ。テイクアウトで注文したのだが、その異質さは一式が入った袋を手にした時から明らかだった。

これ、吉野家でメニュー1つだけ頼んで出てくる重さじゃねぇ……! 帰ってから容器ごと量ってみると、857グラムだった。ずっしり感が凄かったものなぁ


ちなみに内訳はこんな感じ。目をひくのは、間違いなく「追い飯」だろう。


言うまでもないと思うが、スタミナ超特盛丼にはデフォルトでしっかりとご飯が入っている。通常の牛丼並盛の3倍超だという大量の肉をかき分けた先に、ご飯は間違いなくそれなりの量が入っているのだ


吉野家のプレスリリースによると、「追い飯」以外の従来の「スタミナ超特盛丼」との違いは、主にトッピングにあるようだ。タレに粒状フライドガーリックやローストガーリックオイルを追加し、にんにくペーストのボリュームを上げているのだそう。また、食べるラー油も入っているという。

そしてインパクトしかない「追い飯」よ。吉野家内部に、密かに人類総メタボ化計画とか、なんかその手の怪しげな企みを画策する一派でも居るんじゃないかと疑いたくなる仕様である。


・ご飯が進む

トッピング等を全て施したのがこちら。なおのこと「追い飯」の異質さが際立つように感じる。筆者は普段から1食で大体2人前ほど食べるが、「スタミナ超特盛丼」はそんな筆者でも1杯でお腹いっぱいになる。そんなデカ盛りの横に、さも当然のように白米が待機しているというシュールな光景。


ぶっちゃけこんな「追い飯」などされても、あまりにパワープレイすぎてついていけないだろ……。吉野家は日本人の胃袋をなんだと思っているんだ? まあ、「追い飯」は明日の朝食用にすればいいか。そう思いながら食べ進めていたのだが、途中で異変に気付いた筆者。


ご飯が……足りない……だと?


量と仕様の特異さにばかり気を取られていたが、「スタミナ超特盛丼」自体ははっきり言ってかなり美味い。そして、肉とご飯をほどよいバランスで食べ進めていくと、かつてないほど肉が余ることが発覚。

これはご飯が少ないからではなく、トッピングのリニューアルが、よりご飯の消費速度を上げたせいではなかろうか。特に食べるラー油の実装はデカい気がする。マジで白米が進む。

だけどちょっと待てよ。こんなに肉が余っちまってどうす……


_人人人人人_
> 追い飯 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄


なるほど……! そういうことかァァアアアア!! 追いぃぃィィィイイイイイ!!


飯ぃぃいいイイイイイイイイアアアアアアアアアアアア!!!!


……


……


……


……


・正しかった

なんということだろう。内心ひき気味な目で見ていた「追い飯」だが、むしろそれは正しい存在だった。追い飯をアドすることによって、パーフェクトなバランスで肉を食べきることができた。

しかしここで一つ重大な問題が発生している。言うまでも無いことだと思うが、摂取したカロリー量と、物理的な腹部の圧迫感である。これは一般的に、一回で食べる量ではないように思う。

2回くらいに分けて食べるのがちょうど良いんじゃなかろうか。テイクアウトしたから良かったものの、店内で食べていたらズボンのファスナー全開で腹を出したまま帰るしかなく、いろんな意味でアウトだったかもしれない。恐るべし「スタミナ超特盛丼」。

ちなみに一部非販売店舗があるので注意していただきたい。

参考リンク:吉野家(PDF)
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.