国内唯一の2階建て新幹線車両で、上越新幹線の「Maxとき」や「Maxたにがわ」で知られる「E4系」が2021年10月1日に定期運行を終了する予定だ。これによって新幹線の2階建て車両がひとまず終わりを迎えることになる。
そして現在、JR東日本は「Maxありがとう」なる特設サイトを公開し、E4系Maxの魅力や思い出を振り返っているのだが……実は、東京駅構内に『E4系エスカレーター』も登場し、ファンの間で話題になっているらしい。てことで、新幹線エスカレーターに乗ってきました!
・東京駅にE4系エスカレーター登場
E4系は1997年に東北新幹線、2001年に上越新幹線で営業運転を開始。16両編成の定員1634人は、高速鉄道として世界最大とのこと。さすが2階建てである。一方で……という話は後回しにして、東京駅にやって来たぞ。どうやら改札内に噂のエスカレーターがあるらしい。
さらに詳しく場所を説明すると、東京駅地下の「丸の内地下中央口」と「八重洲地下中央口」を結ぶ通路の真ん中あたり。
エスカレーターを目指して歩いて行くと「24年間ご利用いただきありがとうございました!」や「乗れなくなる前にもう一度あの感動を」といった感じで、ポスターがラストランを盛り上げている。
そして……
これが……
『E4系エスカレーター』だ!
手作り感あふれるラッピングはめちゃめちゃ愛にあふれている。すごくいい。
そしてたしかに、このエスカレーターの形状は新幹線向き。水平部があるおかげで、手すりの湾曲が新幹線のように見える。ってか、よく気がついたな。
ちなみに最近、ラインカラーが「黄色」から「朱鷺色」にリニューアルされたらしいぞ。気持ちが込められているなァ。
実際にエスカレーターを利用すれば、2階建てを行ったり来たりする気分……にはなれなかったが、私以外にも多くの鉄道ファンが、撮影を終えた後に一応エスカレーターに乗っているようだった。
24年走り続けたE4系は、車両の老朽化に加え、最高時速が240キロと他形式に劣ることから輸送の効率化が課題となっていたという。ちなみに現在、東北新幹線を代表するE5系は最高速度が320キロ。効率化という点では仕方ないのかもしれない。
JR東日本は大々的にポスターや関連企画、記念グッズを投入し、ファンも “最後の花道” を盛り上げるべく思い出のエピソードをSNSに投稿。それらが特設サイトで紹介されているのだが……眺めていると本当にちょっと感動してしまう。
同じく「Maxありがとう」の気持ちを込めたプロモーション動画も、たった30秒ながら破壊力抜群。これ系の動画に弱い人は確実に涙を流すだろう。まあとにかく、東京駅に行く機会があれば、E4系Maxのフィナーレをエスカレーターでも実感してみてほしい。
参考リンク:JR東日本「上越新幹線E4系Max 2021年秋、ラストラン!」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]