いろんな問題がありつつ開幕するも、選手たちの活躍に熱い視線が注がれている東京五輪。すでに後半戦へと突入しており、2021年8月3日から6日までスポーツクライミングが行われる。ご存じ同競技は五輪で初めて実施されるもので、スピード・ボルダリング・リードの3種目の総合成績でメダルを争う。
その中でもボルダリングはここ数年で随分と身近なものになったように感じるが、ハマる人はどこに魅力を感じているのだろう。ふと疑問に思ったので聞いてみることにした。
・五輪競技になったのと関係する?
今回、話を聞かせてくれたのは30代後半男性(以下、Kさん)。ボルダリングを始めたのは2017年、つまり今から4年ほど前のことである。いつしか毎週のようにボルダリングをやるようになり、今でも時間さえあればジムへ行くというKさん。何がハマるキッカケだったのか。もしかして五輪競技になったからとか?
──2016年8月にスポーツクライミングが五輪の追加種目となったのが、ボルダリングを始めたことに関係するのでしょうか?
Kさん「そのことを知ってはいましたが、直接関係はありません。とはいえ、私がボルダリングを始めた頃、時期的にジムが一気に増えていたので関係あるといえばあるのかも(笑)。まぁ、もっとも大きな理由は趣味探しです」
──ふむふむ。
Kさん「昔からこれと言って趣味がなくてですね。いろいろ試してみたんですけど、長く続くものがなかなかなくて……。当時は暇さえあればパチスロ『まどかマギカ』をやってました。それに代わるものを探していたところ、偶然見つけたのがボルダリングでした」
──どのあたりがよかったのですか?
Kさん「まずジムがいろんなところにあるのが大きかったですね。あと、ボルダリングは屋内でやるので天候に左右されにくいのもポイントが高かったです。ちょっと天気悪くても今日はやめとこうとはならないし、これだって思いました」
──なるほど。ビビビッとくるものがあったんですね。
Kさん「それに加え、もともと木登りなど高い場所に登ることが好きだったから相性がよかったんだと思います。ただ、年齢も30歳を超えていたので激しい運動をやるのは怖かった。そんな体力のない私でもマイペースでできるのがよかったです」
・ハマった理由
──確かに。ボルダリングは世代を問わず老若男女がやっているように感じます。ちなみに今も継続してやっているあたり、その魅力は何でしょう?
Kさん「最初は登れなかったのに工夫して登れたときの達成感ですかね。最初の頃は失敗を恐れて周囲に上手な人がいるとやりづらいと思ったりもしましたが、教えてもらったりしているうちに知り合いも増えてって……(遠い目)。
コロナ禍の今、ボルダリングジムに行った後にみんなでお酒を飲みに行くことはできなくなりましたけど、ボルダリングを始めて生活が一変しました。これはもうパチスロやってる場合じゃないなと」
──そういえば体もかなりガッチリしていますね。
Kさん「私にとってボルダリングは筋トレも兼ねています。1人でも楽しめますし、登る場所も多いので時間さえあれば行っています。今じゃすっかり趣味になりました」
・ハマらなかった人の声
以上がボルダリングにハマった理由の話だ。もちろん、ボルダリングを一度やってみるもハマらなかった人もいる。何を隠そう私がそうなのだが、理由は高所恐怖症だから。
怖いと話をすると笑われるのだが、恐る恐る登っていたら結構な高さ(普通の人からしたら低い)にいて降りるのに勇気が必要だったのだ。恥ずかしながら高さが原因でやめてしまった経緯がある。
……とまぁビビリの私のことは置いといて、五輪のスポーツクライミング競技において日本は強豪国の1つ。メダルも期待できるだけに、今後さらにジムの数が増えていく予感(すでに増えまくっているけど)がする。趣味が欲しい、運動したい人はジムを覗いてみて自分に合うか一度試してみてもいいかもしれない。
参考リンク:東京都、東京五輪
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.