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2700円する高級弁当の正体は…… / 渋谷『レイカカオ』

2021年7月1日

市販のお弁当といえば普段食べるものは安ければ数百円、高くてもせいぜい1000円ちょい程度ではないだろうか。コンビニなどでもバリエーション豊かで、色とりどりのおかずが入ったお弁当が数百円で売られている。

ところがこの度、渋谷にて税込2700円もする高級なお弁当を発見してしまった。しかも、見た目はシンプルな日の丸弁当。そんなシンプル弁当がなぜ2700円もするのかと思いきや、その正体を知ると納得の逸品だった。早速食べてみたよ。

・意外と腹持ちもいい

突然だが、次の写真に写るお弁当AとB、どちらが2700円のお弁当だと思うだろうか。ご飯の上に梅干しのようなものがポツンと乗っていておかずも目立たないAよりもBの方が大きくておかずも豊富なため、パッと見るとBの方が2700円に見えやしないだろうか。

ところが、2700円するお弁当はシンプルなAの方だ。Bはコンビニで購入した税込598円のお弁当。しかも夜遅く買いに行ったおかげで50円引きになっていたものだった。パッと写真を見て、2つのお弁当に4倍以上の価格差があることを見抜ける方はそういないと思う。

では何故シンプルなお弁当が2700円もするのかのタネ明かしといこう。実はこのお弁当、チョコレート専門店『レイカカオ』の実店舗にて1日50個限定で販売されている、全てチョコレートで構成された「カカオ弁当」だったのだ。

お弁当のおかずとして入っているのは様々な種類のチョコレートにトリュフ、アーモンドやドライフルーツがチョコに乗ったマンディアンや、柚子やクランベリーにチョコレートがかけられたものたち。

そして、日の丸弁当然としていたご飯と梅干し風のものの正体は、ホワイトチョコレートのかかったライスパフと紅色のボンボンショコラだった。これぞまさに、チョコレート専門店による怒涛のチョコレートづくし弁当。

ちなみにカカオ弁当、商品説明では「チョコレートの詰め合わせ」とのことだった。しかし「チョコレートだけで出来たお弁当」だなんて夢のようなもの、せっかくならちゃんと「お弁当」としていただきたい。ということで、晩御飯としてお箸でいただいてみた。

『レイカカオ』は職人が選び抜いたチョコレートを使用しているというだけあって、舌触り滑らかでクドさが一切なく何個でも食べられそうだ。見た目は似た色のチョコであってもチョコの種類が違うのか、チョコ自体の香りや風味のバリエーションも豊かで食べ飽きない。

そして何より、ライスパフめっちゃ美味しい……! 本来であればご飯はおかずのお供という感じだが、カカオ弁当のご飯はこれだけでも主役になれそうな存在感。ホワイトチョコの滑らかさと甘さやチョコの厚みが絶妙で、ライスパフの軽やかさと物凄く合っている。

軽やかながらお米の噛みごたえは残されており、ライスパフを食べていたら心地よい満腹感を感じてきた。チョコレートだけにも関わらず、美味しくいただけて1食分として十分な満腹感を得られるならば「お弁当」の名は伊達ではないと言えるだろう。

唯一カカオ弁当の弱点を挙げるならば、ライスパフがお箸では掴みづらいことだけだろう。その掴みづらさは凄まじく、筆者愛用の「何でも掴みやすくなる」という福井・鯖江産のチタン製お箸ですらまともに掴めないほどだった。ライスパフはお箸でなくスプーンで食べよう。

・チョコを食べたらカカオが植えられる

ちなみにカカオ弁当を1つ購入すると、チョコレートの生産地にカカオの苗木3分の1本分の購入サポート金が寄付されるそうだ。チョコを食べたら未来のチョコが増えるという取り組みはなかなか面白い。

美味しいチョコレートを堪能できるカカオ弁当、チョコレートだけで心地よくお腹を満たしたい方は是非。

・今回訪問した店舗の情報

店名 チョコレート専門店『レイカカオ』
住所 東京都渋谷区道玄坂1-12-1 渋谷 東急フードショー① 1階
営業時間 11:00〜20:00(※当面の間)

執筆:伊達彩香
Photo:RocketNews24.
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