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【王将じゃない】熊本には「餃子の王国」という餃子がある / 気になる味はなんと…!!

2021年5月31日

餃子の早押しクイズで店名を答えなさいという質問があるとしよう。餃子の王……とお題が出てきたら、この時点でボタンプッシュ。続く答えは「王将」という人がほとんどだろう。しかし、この世の中そうじゃないケースもあるらしい。

というのも……なんと熊本には「餃子の王国」というお店があるのだ。王将じゃなくて王国! しかも、熊本の餃子とは珍しいから気になるではないか。これはお取り寄せしてみるしかあるまい!!

・読者リクエスト

「餃子の王国」の存在を知ったのは読者リクエストから。教えてくれたのは和歌山在住の「はなだ」さんで、なんでもお取り寄せで ひいき にしているらしく、周囲に宮崎の『ぎょうざの丸岡』好きが多いなか断然『王国』派を貫いているとのことだ。

ぎょうざの丸岡よりも推せる……それすなわち相当な実力者ということ。すぐさま調べてみたところ、HPには こだわりの文言がズラリと並んでいた。すべて九州産の野菜を使用していて肉も国産。そしてその特徴は肉汁だという。

メニューを見て「どでかドン」という3倍サイズの餃子もあってどれにするか悩むも、オーソドックスで1番人気と書いてある黒豚生餃子60個(15個入×4パックで2505円)を注文。ラー油入り餃子のタレ×10袋入り(216円)も合わせて合計2721円、それに送料が1320円だった。

届いた餃子はどちらかと言えば小さくて「一口サイズ」という表現がしっくりくる。このあたりは九州のルーツと言おうか、隣の福岡では一口が主流だけに似ているように感じる。


・お味の方は?

それではさっそく食べていこう。フライパンに油を多めに引いて熱湯を注ぎ、きっちり蒸らして焼いて裏返せば……

ホイッ!


キレイな焼き餃子の完成だ! 作る前から餃子の粉(おそらくコーンスターチ)がわりとついていることで羽根ができるとは思っていたが、見た目からパリパリしていてウマそう。さて、味の方はどうだろうか。

先に餃子生活を100日続けたこともある編集長のGO羽鳥から食べてみる。いつもならズバンと的確なコメントをしてくれるところだが……

GO羽鳥「うおっ……これは……」


GO羽鳥分からん(笑)まぁウマいね。ただ、ウマいんだけど特徴が分からない。表現する言葉が見当たらないよ。バランスがよすぎるのかなぁ。何かが突出していないから、タレをつけてもなんて言えばいいのか分からなかった」


──珍しく煮え切らない! 思わぬ展開に驚いたが、数々の餃子を食べてきた舌がそう証言しているから本当に分からないのだろう。続いて、真相を確かめるべく私も食べてみた。パクリンチョ!


これは……


難しいぞ……!!


福岡県出身の私はそこはかとなく九州っぽさを感じたのだが、結果として羽鳥と同じく最後まで「コレ」といった特徴をつかみきれず。マジのマジで「ウマい」以外の感想が出てこなかった。

大抵の餃子には何かしら “つかみどころ” があるもの。ある餃子はニンニクが爆弾みたいに入っている、ある餃子は皮が分厚い、まるでクロワッサンみたいな餃子……などなど。

しかしながら、餃子の王国は何もない。悪いところもなければイイところもなく、ただただウマいの一言に尽きる餃子であった。そうだなぁ……

分かりやすく例えるならばイケメンだろうか。イケメンはイケメンでも単なるイケメンだったら印象に残らないように、整っているがゆえに特徴がないことになってしまうのだ。

溢れ出す肉汁が人気と説明書に書いてあったのでそこに期待するも、肉汁をウリにしている餃子に比べるとパワー不足。ニンニクやニラ、キャベツの存在もほとんど感じなかったし、全体がキレイにまとまっているバランス型ゆえに特徴を見つけるのが難しかった。

・世代性別を問わずに好かれる餃子

こうは言っても、タレはなくてもウマかったし、つけてもウマいあたり完成されていることは間違いない。老若男女、誰が食べてもウマいだろう。それこそご飯にも合うしビールにも合うから、万人受けする餃子ではなかろうか。

名前だけ聞くと王の力で押してくると思いきや、フタを開けてみると優しい世界だった「餃子の王国」。尖った餃子はあまり好きじゃなく、普通にウマいものを食べたいような人にオススメしたい。

参考リンク:餃子の王国
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.

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