コロナ禍に突入する前、飲食業界はもっと元気だった。たとえば、焼肉・ステーキ業界。1人焼肉の「焼肉ライク」が台頭し、ふらんす亭の跡地に「ステーキマックス」。そして松屋のステーキ店「ステーキ屋松」もまた、存在感を増していった。
現在は多くの店舗がテイクアウトに力を入れているわけだが、今回取り上げるのはステーキ屋松の『ハッシュドビーフステーキ弁当』。こちらは東京・三鷹店の限定メニューで、お値段はなんと税込1000円! お札1枚のステーキ弁当の実力はいかほどのものか、たしかめてみた!
・松屋のステーキ店
ステーキ屋松は2019年3月に三鷹店がオープンし、同年10月に下北沢店、11月に吉祥寺店がそれぞれ誕生。それから2年を経て新しいお店はできていないものの、新メニューの投入などでお店の存在を定着させている。
現在はイートインを継続しつつ、テイクアウトメニューも拡充しており、三鷹店では限定メニューも販売中。その1つが、ハッシュドビーフステーキ弁当だ。
弁当にはライスとハッシュドビーフ、それに100グラムのステーキがついている。ちなみにイートインの場合はこれにサラダとスープがついて、ランチタイム(11~17時)は100円引きの税込900円。
・主役はステーキ?
持ち帰ってフタを開けると、芳しいブラウンソースの香りが広がる。煮込み料理は松屋の真骨頂だ。「ごろごろ煮込みチキンカレー(通称:ごろチキ)」や「シュクメルリ」などのヒット商品を生み出している。このハッシュドビーフからも、その実力の片りんがうかがえる。めっちゃいいニオイ!
そして見た目は、ハッシュドビーフの印象が強い。ハッシュドビーフステーキ弁当なのだから当然といえば当然だが、ステーキとどっちが主役か分からないほどである。
・三方良し
食べてみると、やはり想像通りにハッシュドビーフの味が強い。肉と野菜の旨味が効いていてコク深く、ひと口食べるともうひと口、さらにひと口とクセになる味わいだ。皮つきのジャガイモの食感もいい。ご飯によく合っている。
一方のステーキは、ハッシュドビーフの前では付け合わせに過ぎない。主役の座を奪われているかのよう。それほどに、ハッシュどビーフの存在感は大きい。
なお、ステーキとハッシュドビーフを合わせて、ご飯と一緒に食べてみたところ、これが1番美味しい食べ方であると気が付いた。まさに商売上の哲学といわれる「三方良し」(売り手によし、買い手によし、世間によし)の状態に導くことができた。あぶないあぶない、ステーキ弁当なのにもう少しで「ステーキいらないな……」と思うところだったぞ。
さて、2021年の飲食業界はどうなるのだろうか? コロナ禍が過ぎた後に、再び以前のよう賑やかなニュースが飛び交うのだろうか? 半年先も見通せないけれど、みんなが安心して外食を楽しめる日が早く来ることを願っている。
・今回訪問した店舗の情報
店名 ステーキ屋松 三鷹店
住所 東京都武蔵野市中町1-1-8 HN28ビル
時間 11:00~20:00(テイクアウト22:15 L.O.21:45)
参照元:ステーキ屋松
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24