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【レビュー】UCCドリップポッドを使ってみた / よく見る「コーヒー定期購入でマシン無料」サービスって実際どうなの?

2020年7月2日

家にいる時間が長くなって、コーヒーの消費量が増えている。これまでも定期購入はいくつか試していて、過去記事でご紹介した『PostCoffee』も楽しかったし、「1杯19円」でおなじみのブルックスで箱買いしていた時期もある。

定期購入サービスの代表格といえばネスレだろう。「バリスタ」や「ドルチェグスト」といった人気のコーヒーメーカーが無料または安価でレンタルでき、エスプレッソ式ならチョコチーノや宇治抹茶ラテなどカフェ顔負けのメニューが自宅で楽しめる。

とはいえ、このような「カプセル式コーヒーマシン」は割高なイメージがないだろうか。筆者もずっと手が出なかったのだが、最近「UCCドリップポッド」を使い始めたら、もう手放せなくなってしまったのでレビューしたい。


・UCC「選べるBOX便」

筆者が利用を始めたのはUCC上島珈琲の「選べるBOX便」という定額サービス。専用カプセル72杯分を税込4899円(送料無料)で定期購入することで、コーヒーメーカー「ドリップポッド DP2」を無料でもらえる。12回以上の継続が条件となり、途中でやめる場合は解約金がかかる。

72杯というのは6箱分にあたり、好きな組み合わせ(一部の高級コーヒーは対象外)で注文すればよい。同じ味を6箱でもよいし、すべて違う味にしてもOK。定額制なのでサブスクリプションの感覚に近い。お届け頻度は毎月か隔月かを選べる。

本体はかなり小さく、小型の電気ポットくらいのサイズ。セットも超簡単で、電源コードを差せば、ほぼそのまま使い始めることができる。

水タンクの容量は750mlだ。コーヒー4杯分くらいだろうか。このコンパクトさがいい!

使い方もシンプル。カプセルを開封してセットする。


湯量は70mlから200mlまで7段階調整できるが、カプセルにお勧めの設定が書いてある。あとは抽出ボタンを押すだけ。秒速でお湯が沸いてコーヒーが抽出される。

終わったら使用済みカプセルを捨てる。後始末はフィルター部分や水タンクを洗う程度で、シンプルな構造が活きている。

味は筆者には十分に美味しい。豆を挽くところから始める人にはかなわないと思うが、誰でも失敗せず安定した味で淹れることができる。


・できること、できないこと

「ドリップポッド」は、その名の通りドリップタイプのコーヒーメーカーで、圧力をかけて抽出するエスプレッソタイプではない。お湯を沸かして、粉を蒸らして、静かに注ぐという人間の手作業を機械が代わりにやってくれるイメージ。

そのためライバル・ネスレの十八番である「ラテ系メニュー」はできない。UCCでも煎茶、紅茶、ジャスミンティーはラインナップにあるものの、メニューのバリエーションという点ではネスレに軍配が上がる。

ただし、ドリップタイプのメリットもある。抽出はほぼ無音で静か。また、フィルター部分を交換すれば、手持ちのレギュラーコーヒーを使える。この機能はかなりいい! 好みの濃さで淹れたいときや、これまで使っていたコーヒー粉が余っているときなどに重宝する。(インスタントコーヒーは不可。)


氷を入れるとアイスコーヒーもできる。すべてのカプセルでできるが、アイス専用カプセル「鑑定士の誇り アイスコーヒー」がお勧めとのこと。


個人的に惜しいのは、カプセルによっても異なるが、抽出量が140ml〜160mlとコーヒーカップサイズなところ。パソコンの脇に置いてたくさん飲む筆者としてはマグカップ用の大容量カプセルが欲しい。


・あえてUCCにした理由

前述の通り、ネスレはエスプレッソメニューの豊富さ、多機能なマシン、スターバックスとのコラボなど、このジャンルでは第一人者だと思う。筆者も密かに憧れていた。何度も「申し込もうかな」と電卓を叩いたことがあるのだが、結局注文には至っていない。なぜかというと……

ネスレの場合、定額制ではなく商品ごとに価格が設定されている。例えばマシンをもっともシンプルな「バリスタ」にして、最安のカートリッジにした場合、コーヒー1杯あたりわずか13円となる。これはかなり安い! コンビニでコーヒーを買うのが馬鹿らしくなる値段だ。

しかし、コーヒー豆を少しよいものにすると「1杯あたり約29円」「約36円」と価格が変わってくる。コーヒーだけでなくラテメニューも飲みたい、となると今度はマシンを上位機種に変えなければならない。

UCCと同じカプセル式マシン「ドルチェグスト」になるとさらに複雑だ。マシンが無料になる定期購入プランの場合、カプセル4箱以上なら○%、6箱以上なら○%と複数の割引パターンがある。

1箱のボリュームは「6杯分」から「60杯分」まであり、もちろん価格も異なる。つまり同じ4箱を買っても、24杯分にしかならない組み合わせや、240杯分になる組み合わせがある。


…………


この時点で筆者は「どう組み合わせたら、自分の飲みたい量を、何円で注文できるのか」と頭がパンクしてしまうのだ。そもそも損得にこだわるから、こういうことになるのだが……。

というわけで、72杯分で4899円、どの味を選んでもいいよ、というUCCのシステムは筆者にとってはシンプルでわかりやすかった。UCCの1杯68円に対し、ネスレはもっと安価なカプセルもあるのだが、安心感を優先した形だ。


・満足している

あれこれ思案したものの、これまで飲んでいた市販のドリップパックよりは高いし、ましてやペーパードリップで淹れている人にとっては「無駄」の一言かもしれない。しかし、いつでもお湯が瞬間的に沸いて、ボタンを押すだけでいろいろなコーヒーが楽しめるのはかなり幸せだ。構造がシンプルで、思っていたよりもお手入れが簡単なのも嬉しかった。

もしかしたら本体だけ購入して、あとはディスカウントショップで安くカプセルを買う、という裏技もあるのかもしれないが、筆者の知る限り公式ほどの品揃えはないし値引き販売もほとんど見かけない。しばらくはサービスを継続してみようと思っている。機会があればネスレも利用して比較してみたい。


参考リンク:UCC上島珈琲株式会社ネスレ通販オンラインショップ
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.

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