ここ数カ月、本当に暗い話題ばかりだ。コロナがヤバイ。経済もヤバイ。世界が元に戻るか分からない──。だからこそ、ファミリーマートにて2020年5月12日より(沖縄県は5月19日から)販売が始まった新商品『唐揚10個ドーン!』の底抜けの頭の悪さは大きな意味を待つ。

そもそも『唐揚10個ドーン!』という僅かな知性も感じさせない商品名の時点で正気ではないが、いざフタを開けてみると、こちらが思っていた以上に『唐揚10個ドーン!』としか言いようがない状況でクラクラしてしまった。しかし……今はこのアホさ加減が心から最高である。

・ファミマの新商品

そういえばファミマは、先月も『とんかつおむすび』とかいう ひたすら頭の悪い珍品を発売していたな。大丈夫だろうか? それはさておき、この新商品『唐揚10個ドーン!(税込598円)』は、一見すると唐揚げ単品のようだが実はお弁当だ。


開封すると……



まずはその圧倒的な茶色さにたじろぐ。


容器内に隙間なく唐揚げが敷き詰められる一方で、彩りに関するすべての責任を負わされたかのような紅生姜と緑のバランには同情を禁じ得ない。あまりにもブラック……いや、ブラウンな職場ではないか。少しは紅生姜さんの気持ちも考えろと言いたい。


ただ、だからと言って……



紅生姜があった場所に別添のマヨネーズを投入してしまうと、いよいよ男子校の食堂みたいになってしまうため注意が必要だ。インスタだと間違いなく嫌われるので、画像を投稿する際はなるべくツイッターにしておくことをオススメする。


・マジで唐揚げのみ

個人的には、唐揚げを箸で持ち上げた時に『唐揚10個ドーン!』の潔さを感じ取った。こういう系の弁当は普通、ご飯の上にキャベツを敷きがちだ。しかし『唐揚10個ドーン!』の場合……



気持ち程度の海苔だけで、唐揚げの下はご飯とタレのみ。「ヤサイ、ダメ、ゼッタイ」というファミマ側の強い意志を感じずにはいられない。さて、ここで肝心の唐揚げについても触れておこう。基本的には醤油とニンニクが効いたスタンダードな味付けながら……



同時に、お弁当の大定番『チキチキボーン』を思わせるスパイシーな味わいが特徴だ。そしてこれが、先ほど投入したマヨネーズと非常によく合う。唐揚げとマヨの相性の良さは言わずもがなとしても、特にこの弁当に関してはマヨネーズが必須であろう。思わず追いマヨしかけてしまったぞ。



・時代が求めたアホ

『唐揚10個ドーン!』という中学生が考えたようなネーミングからは やはりインテリジェンスの欠片も感じられないが、少なくとも2020年5月においては、そのとびきり頭の悪さが福音として響く。こういったアホさこそ、今はもっと必要なのではないか。

参考リンク:ファミリーマート
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.