鬼の居ぬ間にタイトル奪取──。今週末の東京競馬場では、2020年のG1開幕戦・フェブラリーステークスが開催される。春のダート王を決めるレースながら、ダート界の2強ともいえるクリソベリルとゴールドドリームは海外遠征で不在。
しかし抜けた馬がいない分、どの馬にもチャンスが広がる一戦といえそうだ。特に注目すべきは新たなスタイルで3度目の正直を狙う、あの馬です!
・ペースを握るのはインティか
日曜東京のメインはダート1600mで行われるフェブラリーステークス。29日に行われるサウジカップにクリソベリルとゴールドドリームが招待されたこともあり、今年は少し手薄なメンバー構成となった。
昨年は緩い流れからインティが逃げ切ったが、今年の展開はどうだろうか。是が非でもハナに行きたいという馬は出走メンバーに見当たらず、それほど早いペースになるとは考えづらい。
競りかけてくる馬がいなければ、武騎手のインティが自然とマイペースで逃げる形になるのではないだろうか。となれば昨年の再現という可能性もあり、とりあえずインティは最低でも押さえておく必要がありそうだ。
・サンライズノヴァ、今年は違う!
しかし筆者はフェブラリーステークス3度目の挑戦となる⑨サンライズノヴァを推奨したい。過去2回の挑戦は4着と7着。だが今回は馬が違う。
以前は追込一辺倒だった同馬だが、近2走は早めの競馬。前々走の南部杯では前寄りのポジションから上がり最速の脚を使い1着。ゴールドドリーム、今回そこそこ人気しそうなアルクトスらを抑えて初の交流G1勝利を手にした。
前走の武蔵野ステークスでは追込勢が上位を独占する展開のなか、2番手に付けて5着を確保。斤量も59キロを背負っていたことを考えれば、敗れたとはいえ評価できる内容だった。
この脚質に幅が出てきた点が、インティの作り出す緩いペースの中でいきるとみた。元々東京マイルは得意にしている舞台で、当レースに相性の良いゴールドアリュール産駒でもある。きっかけ一つで変わり身を見せる可能性も充分あるといえないだろうか?
・一世一代の勝負を
あとは休み明けでどうかという点だが、3カ月ぶりで南部杯を勝つなど鉄砲は利くタイプ。過去2回は根岸ステークスを挟んで負けているだけに、ローテ変わりはプラスに捉えたい。今年だけで既に重賞3勝と勢いに乗る松山騎手の起用など、さらに好材料は揃う。
そして何より強調したいのが、この馬にとって一世一代の大勝負になりそうな点だ。何度も言っているようにクリソベリル&ゴールドドリームの2強は不在。6歳という年齢を考えても、今回のフェブラリーが中央G1を獲る最大のチャンスになる。
陣営のコメントなどからもメイチの勝負ムードが漂うだけに、今回は⑨サンライズノヴァに託してみたいと思います。馬券は馬単で勝負。⑨サンライズノヴァを軸(1着固定)にして、相手は②⑤⑩⑫⑮。
競馬ファンにとっては待ちに待ったシーズン最初のG1レース。今年は新型コロナウイルスも流行しているだけに、競馬場へ行かれる方はマスクなどの感染症対策にも気を付けていただきたい。それでは良い週末を!