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浅草の老舗レコードショップで「カセット音源のオススメください」と尋ねたら、予想を超える展開が待っていた!

2019年11月13日

最近カセットテープが流行っていると知り、私(佐藤)はプレイヤーを購入して、約20年ぶりにテープの音を聞いた。デジタル音源の無機質な音と違い、アナログの音はどこか温もりを感じさせる。そして耳が疲れないのが、とても良い。

だが、ひとつ問題がある。それは中古テープであるがゆえに、伸びてしまっていることだ。劣化しているため、音が間延びしてしまって気持ち悪いのである。そこで、新曲のテープ音源を聞くために、東京・浅草のレコードショップに行きオススメを尋ねたところ、予想を超える展開が待っていた。たまたまテープを買いに行っただけなのに、恐縮です!

・中古テープは劣化している

当編集部で記事を執筆している時は、できるだけテープの音を聞いていたい。耳への負担が軽く、心安らぐものを感じるからだ。だが、先述の通り、中古テープは劣化している。購入したものが古すぎるために、キーがオリジナル音源よりも低くなってしまっている。オマケに曲のスピードが少し遅い。これこんな曲だったっけ? となってしまうのだ。


私が聞きたい80年代後半から90年代のロック作品は、劣化したテープしか存在していないはず。したがって良い音で聞きたいと思えば、CDかデジタル音源に頼らざるを得ない。残念だが、「当時の作品をキレイなテープ音源で」というワガママは諦めることにする。

しかし今の作品なら、キレイなテープ音源を求めることができる! そう思い、浅草のレコードショップ「音のヨーロー堂」を訪ねたのだ。


・浅草の老舗レコードショップ

このお店は、浅草寺・雷門から徒歩約1分のところにある。浅草を訪ねたことがある人なら、お店の前を何度も行き来しているはずである。お店は大正元年創業とのこと。大正・昭和・平成・令和と107年もの長きにわたって、商売を続ける老舗中の老舗レコードショップだ。


私も何度も足を踏み入れたことがあり、CD・レコードだけでなくカセットテープが販売していることも知っていた。ここに行けば、最近の新作テープを購入できると思った次第だ。


・オススメの新譜カセットを尋ねると

店内に入ると、カセットテープのコーナーはたしかにある。だが、自分が勝手に想像していたよりも、ずっと限られたスペースだった。最近支持を得ているとはいえ、カセット需要は小さい……。それでも、新譜コーナーにはCDだけでなくテープもしっかり並んでいる! 演歌に限られるものの、レコード会社は高齢者がカセットデッキを使用していることを、良く心得ているようだ。


さて、どの作品を買うべきか?


私は演歌をほとんど知らない。歌手の方々の名前くらいは知っている。昔のヒットソングなら口ずさむこともできる。でも、今の誰が活躍していて、どの曲がヒットしているかはまったく知らないのだ。これはもう、お店の人に聞くしかない。そう思い、正直にこう尋ねた。


「カセット音源でオススメはありますか?」


多分、怪訝(けげん)に思われただろうけど、新譜のテープを聞きたいから仕方ない。すると、オススメ頂いたのが、2019年11月6日にリリースされたばかりの、男性演歌歌手の福田こうへいさん『アイヤ子守唄』。そして、11月13日リリースの花咲ゆき美さんの『恋樹氷』だ。


2つの作品を購入した段階で、驚くべき事実をお店の方に告げられた。それは、なんと花咲ゆき美さんがお店の2階で『新曲歌唱キャンペーン』で来店しているというのだ。しかも、今まさにサイン会 & 2ショット撮影会を実施しているという。「今、上に行けば、サインもらえるわよ」というのだ。

え? そんな、今買ったばっかりで、そんなサインとか申し訳ない。そうは思いながらも、せっかくなのでサインを頂き、オマケに2ショット撮影までして頂いた。2階会場にはファンと思われる方々がいるというのに、たった今来た若造(私)が、2ショット撮影してもらっていいのだろうか? そんな疑問を抱きつつも、しっかり撮影して頂いた。


お店の皆さん、快く撮影に応じて頂いた花咲さん、ありがとうございました



・演歌ってスゴイ!

持ち帰って聞いてみると、さすが新品のカセットテープだ。音がイイ! 伸びてない!! テープに刻まれた音には厚みがあり、低音量でも1つひとつの楽器の音色をしっかりと聞きとることができる。音もさることながら、福田さん・花咲さんの歌唱レベルの高さに度肝を抜かれる。恥ずかしながら、今に至るまで演歌というジャンルの音楽を、きちんと聞いて来たことがなかった。その歌声に耳を傾けると、高い技術をお持ちであることは当然として、表現力が素晴らしい。歌詞の一語一句に魂が宿っている。


演歌ってスゴイな。改めてそう思い知らされた。なんとなくカセットテープを買いに行っただけなのに、まさかここまで演歌のスゴさを実感するとは。しかも2ショット撮影までして頂いて。何だか、カセットテープには、デジタル配信では得ることのできない、人のぬくもりとロマンがある気がする。今後もカセット音源を買い求めて行きたいと思う。


参照リンク:音のヨーロー堂福田こうへい公式サイト花咲ゆき美公式サイト
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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