弘法筆を選ばず……じゃなくて、プロのミュージシャン楽器を選ばず! そう言いたくなるような “弾いてみた動画” が YouTube に投稿された。一体、どういうことかというとプロが100円ショップの玩具ギターを演奏したというのだ!
玩具のギターって、弾くとペチペチって音がするヤツでしょ? それっぽい形はしてるけど、とても演奏できるような代物ではないはず。それがプロの手にかかるとどうなるのか、答えは動画「If T-cophony plays a $ 1 guitar (100 Yen)」にある。
・プロが100均ギターを演奏した結果
動画に映し出されるのは100円ショップの売り場だ。0:22頃、1人のミュージシャンが先ほどの玩具ギターを手にして現れる。そしておもむろに弾き始めるのだが……何だこれは!?
実際にお聴きいただければ一発だが、玩具とは思えない音色が奏でられているのだ! アコースティックギターの音とは異なるものの、ウクレレに近い? 目を閉じればそこは完全にライブハウスである。
・ミュージシャンの正体
演奏しているのは日本人ミュージシャンのT-cophony(ティーコフォニー)さんだ。ダブルネック・ギターというネックが2本あるギターを演奏することで知られている。
ダブルネック・ギターは元々ギタリストが楽器を持ち替える手間を省くために考案されたというが、彼の手にかかると……まるで複数人が演奏しているかのようでソロプレイとは思えない豊かな音楽が奏でられるのだ。
100均ギターの動画もすごいけど、そもそもそんな神ワザを持つミュージシャンだったのかぁぁぁぁあ!
・T-cophonyさんに聞いてみた!
こんな素敵なアイディアを聞いてしまっては、自分も試してみたいと思うもの。T-cophonyさんレベルというのは恐れ多い話だが、やってみればできるものなのだろうか? どこの100均で買ったのかも気になる! 本人を直撃してみた!
──どこの100円ショップで購入されたのですか?
T-cophonyさん
「数年前にダイソーさんで購入させて頂きました」
──まさかのダイソー! 実際に100均ギターを演奏されて、一般的なギターと比較して異なる点や感じられたことはありますか?
T-cophonyさん
「実は説明欄にも英文で記載しておりますが、ちょっと改造しております。そのままだとペグ(弦を巻く部分)がぐらぐらで音が安定しないので裏をボンドで止めたり、そのままだと音が小さすぎるので撮影の際はピンマイクを中に入れて音を拾ったりなど色々大変でした笑」
サラっと弾いているように見えて、T-cophonyさんほどの技量でも一筋縄ではいかなかったようだ。だったら素人が真似してみたいというのは無謀なことなのだろうか? コツや演奏のポイントはあるのだろうか? 思い切って聞いてみたところ……
T-cophonyさん
「パッケージの裏側に『これはおもちゃですので演奏はできません』と注意書きがあるとおりで、実際にそのままの状態で楽器のように使うのは結構難しいと思います!改良した上でも、強く押さえすぎると簡単に音程が変わってしまったりコツを掴むのに苦労します。みんな演奏できると思って買ってみたら全然弾けないってなると思うので注意が必要です!」
とのこと。そして
T-cophonyさん
「やはり値段は重要だなと感じました笑 その辺りを是非通常の演奏動画と聞き比べて頂けたらと思います!」
なるほど、本物を知る人の観点だ。実際に聞き比べると違いをハッキリと感じることができる、そして改めて100均ギター動画を見ると玩具をここまで弾きこなすスキルに圧倒されるはずだ。
参照元:T-cophony Official Website、YouTube
執筆:沢井メグ
Screenshot:YouTube T-cophony 公式チャンネル,used with permission.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]