日本中を熱気の渦に巻き込んでいる「ブレイブ・ブロッサムズ(BRAVE BLOSSOMS)」ことラグビー日本代表。ここまで4戦4勝の負けなしで決勝トーナメントまで勝ち進み、2019年10月20日には優勝候補の一角「南アフリカ」と運命の一戦を迎える。
おそらく、私、P.K.サンジュンを含め、ラグビー日本代表の活躍に胸を躍らせている人はメチャメチャ多いことと思う。だがしかし、ラグビーは素人にとってはやや難解なルール及びテクニックが多く、まだ理解できていないことも多いに違いない。中でも個人的によくわからないのが『ジャッカル』だ。
・ジャッカルがわからない
ぶっちゃけ、ラグビーのルールはそこまできっちり把握できていないものの、観戦自体に大して支障はない。反則があればテロップで表示されるし、ボールをポロリする「ノックオン」や、倒れてもボールを放さない「ノットリリースザボール」くらいは何となく理解できた。
だがしかし『ジャッカル』だけは、わかるようでわからない。姫野和樹選手がとんでもなくジャッカルが強いことはテレビでもやっていたが、具体的にどのプレイがジャッカルを指すのかはVTRを見てもゴチャゴチャしすぎていてチンプンカンプンなのだ。
そこで当編集部のラグビー経験者「原田たかし」にジャッカルを解説してもらうことにした。原田さん、ジャッカルってなんですか?
「タックル直後に相手の手から直接ボールをもぎ取るプレイをジャッカルといいます。ちなみに、空中で相手のパスを奪うプレイはインターセプトですね」
なるほど。相手が持っているボールを直接奪うプレイがジャッカルか──。ただ、ラグビーって倒れたらボールを放さなきゃいけないんじゃなかったっけ? その辺りはどうなんでしょうか、原田さん。
「その通りです。なのでジャッカルは、相手がボールを地面に置く前に勝負を決める必要があるんですね。ラック(倒れた状態)が成立してしまうと、選手は足しか使えなくなります。多くの場合、相手にジャッカルさせないように味方がサポートにきます。
ただ、間に合わないこともあって、素直にボールを渡してしまったらその瞬間から相手の攻撃になってしまう。そんなときはボールを持っているプレイヤーもギリギリまで粘ります。その結果 “ノットリリースザボール” になることも多いので、ジャッカルは相手の反則も誘える有効なテクニックなんですね」
ふむふむ。たかがジャッカル、されどジャッカル。奥が深い。でもジャッカルがそこまで有効なテクニックなら、倒れた相手に総動員で四方八方からジャッカルしまくればいいんじゃないですか?
「それは反則です。タックルが成立すると、選手は自軍の後方からじゃないとボールにアプローチできないんですよ。横や後ろからジャッカルするのは反則なんです。いかに相手にジャッカルさせず早いサポートができるか。ラグビーではこれが重要になります。タックラーが1の矢としたらジャッカルする選手は2の矢。タックルが成立した直後、両者の攻防を見ると面白さが増すと思います」
……なんてことを聞きながら書いていたら、ラグビーワールドカップ公式Twitterが「姫野和樹選手のジャッカル動画」をツイートしていた。今ならわかる、何がジャッカルなのかが。そして姫野選手のジャッカルの凄まじさが。
というわけで、ジャッカルとは「相手の手から直接ボールを奪うプレイ」だと覚えておけばいいハズだ。1つでもルールやテクニックを覚えてから試合を観ると、ラグビーはさらに楽しい。姫野選手が相手ボールに絡んだらすかさず叫ぼう「ジャッカル!」と。日本 vs 南アフリカの一戦は10月20日(日曜日)に行われる。
参考リンク:ラグビーワールドカップ
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼こちら、姫野選手のジャッカル動画。ナイスジャッカル!
8️⃣姫野和樹が得意とする「ジャッカル」‼
✅倒れた相手から瞬時にボールを奪う💥
✅仮に相手がボールを離さなければ「ノットリリースザボール」の反則となる✋
✅カウンターのチャンスをつくるor相手の反則を誘う瞬間技💪#RWC2019 #JPNvSAM #RWC豊田 #ジャッカル pic.twitter.com/hursv8T1vA— ラグビーワールドカップ™ (@rugbyworldcupjp) October 14, 2019
▼画像で説明しようと思ったが、全員へっぴり腰で何が何やらわからなくなってしまった。
▼それでもラグビー最高です! 頑張れ日本代表!!