夏が終わった。暑かった夏が。日中もすっかり涼しくなり、空にはイワシ雲が浮かぶ。兵(つわもの)どもが夢の跡……そんな気分で私(中澤)からお贈りする本記事は、夏アニメの振り返りだ。夏草や、アニオタどもが夢の跡。
・夏を走り切った3本
毎クール全てのアニメの1話をチェックしている私。と言っても、そのまま全話見続けるわけではなく、大体の場合、週が進むごとに見る本数は減っていく。
内容がダレたり作画がいまいちだったりで、残る本数はそんなに多くない。2019年夏クールで言うと、2クール作品を抜きにして完走したのは3本。その3本が以下である。
・その1『ダンベル何キロ持てる?』
夏クールのダークホースだった本作。以前の記事で、台風の目になる可能性があるとお伝えしたが、あの後勢いが死ぬことはなく、さらに勢力を増す結果に。
「社会現象」とまではいかないが、毎週の生きがいになっていた人も多いのではないだろうか。それほどに話自体も面白く、独特の空気感はクセになるものがある。一緒に楽しめる日常系という感じだ。
・その2『荒ぶる季節の乙女どもよ。』
いまいち『ダンベル~』の影に隠れてしまった気がしないでもないが、『荒ぶる季節の乙女どもよ。』も最後まで良かった。少女たちの青春を鋭さでエグッてくる感じは、さすが原作・岡田麿里さん。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のようなキラキラしてるけど刺さる作風は相変わらずだ。
そして、11話の「これ次で終われんの?」というストーリーの流れも岡田麿里さん。そんなドタバタのうちに着地するもの凄く岡田麿里さんなアニメである。少女以上に展開が荒ぶっていたので、賛否あると思われるが、個人的な欲を言うなら2クールで見たかった。
・その3
さて、最後の1つだが、まさにこれを見つけるために全話チェックしていたのかもしれないと思える作品が夏アニメにはあった。その名も……
『女子高生の無駄づかい』
……である。これ最高じゃなかった? え? 見てない? そっか……。
軽い笑いありちょっとした涙あり。ダメな女子高生を描く本作は、回を追うごとに強烈なキャラが登場し、全く飽きることがなかった。なんとなく見ていて完走してしまった作品ではあるが、気づけば『ダンベル~』以上に『女子高生の無駄づかい』難民になっている。
全話完走した作品が少なかった私の2019年夏。振り返ればバカがいる。これぞ本当の日常系。ゆっくりでいいので2期を作ってもらいたいものだ。
参照元:女子高生の無駄づかい
執筆:中澤星児
▼『ダンベル何キロ持てる?』本PV
▼TVアニメ「荒ぶる季節の乙女どもよ。」第2弾PV
▼TVアニメーション「女子高生の無駄づかい」PV第2弾