歳をとると何でも忘れやすくなってしまって困る。昨日の晩飯も翌朝には忘れ、人の名前も1度では覚えられない始末。人生とは老化との戦いではないかとさえ思えてくる。

つい最近も、私(佐藤)は2年前のちょっとした失敗をド忘れしていて、同じあやまちを繰り返してしまった。そのあやまちとは、「珈琲西武」という喫茶店で、ほんの軽い気持ちでプリンを注文してしまったこと。今回は2019年9月末にオープンした2号店ではあるものの、やはり軽い気持ちでプリンを頼んではいけなかった……。

・創業55年の老舗の2号店

珈琲西武は、東京・新宿3丁目のメトロ会館にある老舗喫茶店である。創業55年の歴史あるお店で、店内は “昭和”を感じさせるたたずまい。いわゆる純喫茶である。

その2号店が、9月26日に西新宿にオープンした。令和の時代にふさわしい、新しい設(しつら)えのお店なのかと思ったら、1号店の流れを踏襲する古めかしい造り。天井にはステンドグラス装飾があり、開店1カ月も経たないのに昔からここにあるみたいじゃないか!


だがしかし! 昭和の喫茶店では考えられない制約がある。それは、全席禁煙(喫煙ブースあり)であること。これも時代の流れか。昭和と令和で唯一違うのはここだけだ。


店構えは格式を感じさせるものの、店内は真新しい。「ここでプリン食ったらうめえだろうな~」と、ふと頭をよぎってしまった。私はメニューをきちんと見ることなく「プリンください」と言ってしまったのである。自分でも悔しいほどプリンが好きだ。だから、すっかり忘れていた……


………珈琲西武のプリン(税込1300円)がスゲエことを………



し、しまった。ここは新店とはいえ、珈琲西武。2号店とはいっても珈琲西武であることに変わりはなかった。あいにく、またしても昼食後であったため、デザート感覚で注文したのだが、これはガッツリ腹に来るヤツ


ちなみに、1号店と2号店のプリンを比較してみると、ほぼ一緒。多少あしらわれているフルーツに違いはあるが、盛り付けに大きな違いはない。


まるでフルーツとクリームの盛り合わせに見えるが、コア(核)の部分にチラリとプリンがある。主役のはずなんだが……


・どう食べるのが正解なんだ

さて、どこから手をつけるべきか。



フルーツをどう食べるかも問題なのだが、1番厄介そうなのが、器に横たわるコーン付きのシャーベットである。


手を汚さずにコレを食うのは困難だった。初めてこのプリンを食べてから2年も経っているのに、正しい食べ方がいまだにわからない


・プリンは固め

外堀を固めるフルーツを撃破して、ようやくコアにたどり着いた。ここまでで結構お腹が満たされていることは、言うまでもない。


プリンそのものは固め、いまどきの緩いが許せない! という人にとっては、きっと理想的な固さではないだろうか。私は個人的には “緩め派” なので、好みの固さではなかったが、これぞ昭和! と言いたくなる正統派プリンだった。


ぜひとも珈琲西武2号店のプリンを食べてみて欲しい。ただし、心とお腹の準備を怠らないように。決して軽い気持ちで注文してはいけないぞ。


・今回紹介した店舗の情報

店名 COFFEE西武 西新宿店
住所 新宿区西新宿7-9-16 西新宿メトロビル2F
営業時間 7:30~22:30 (日・祝 8:00~22:00)

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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