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【大相撲】ときは超相撲ブーム! 乗り遅れたアナタへ「ココを押さえときゃOK」な力士トレンドを手短に解説 / 明日から秋場所スタート

2019年9月7日

大相撲ファン歴10年の私……などと話し出せば、必ず食い気味に「ワシは50年じゃ〜!」と割り込んでくる“永遠の先輩”。彼らは恐らくどの業界にも存在しているのだろう。長く見てこないと分からないことがあれば、初めてだから見えてくるものもあるはずである。

大相撲ってドラゴンボールみたいだ。白鵬という絶対的存在が支配する世界。そこへ遠藤っていう救世主が降臨。コイツ強ぇのに超イケメンなんだ。すると逸ノ城っていうバケモンが別の星からやってきた。こりゃ誰も勝てねぇや! ……ところが今度は照ノ富士っていうドデケェ力士の登場だ。一瞬で横綱になるぞ! 今度こそ連載終了! と、思ったスキに琴奨菊っていうずっと努力してきたヤツが決勝で逆転スリーポイントを決め……あっ、それは別の漫画か!


今年も秋場所が明日8日より両国国技館でスタートする。私の記憶では約5年前に始まった今回の大相撲ブーム、今だ観戦チケットの熾烈な争奪戦が継続中である。『大相撲ブーム10年周期で一瞬訪れる説』はファンの間で囁かれる法則だが、今回のヤツはちょっと非常事態だぞ。

大相撲に興味はあるが「どこから手をつけていいか」と二の足を踏んでいる、まだファンじゃないそこのアナタ。相撲界のトレンドが今どんな具合か、私の主観ではあるが今日は手短にお伝えしようと思う。とりあえずココを押さえとけば上司に相撲の話を振られても安心だ!

・イケメン勢・小兵勢が好調

好みが人それぞれであることは重々承知のうえ、トレンドという観点において今場所の『イケメン力士』トップ3を挙げるとすれば遠藤、阿炎(あび)、炎鵬である。相撲ブームが起きるきっかけとなった人・遠藤(28)は長く低迷していたが今場所ついに自己最高の地位へ戻ってきた。

阿炎(25)はキャラもスゴイ。その破天荒さに最初はギョッとしたが、周りの反応など関係ないといった様子で自分のスタイルを貫く姿に、みんな夢中になっていった。女の子みたいに可愛い顔をした炎鵬(24)は幕内最軽量の98キロ。イケメン力士というか「普通にイケメン」である。


イケメン勢が揃って好調なことに加え、小兵勢の台頭も目覚ましかった先場所(7月)。個人的な体感として、小兵力士というのは男性ファンに多く支持される傾向にある気がする。「小さい体で大きい相手をなぎ倒す」という図式は、少年漫画や映画でも王道だもんね。

注目の小兵力士には琴恵光(ことえこう)、炎鵬、照強(てるつよし)が挙げられる。なんと今場所、全員が自己最高位の番付だ。彼らは細い体を活かした相撲、つまり「スピードが速い」「技が多彩」といった特徴を持っている。要は小兵力士の取組みは「面白い展開になる可能性が高い」から人気なのだ。


さあ、今場所のトレンドが「イケメン力士」と「小兵力士」であるとお分かりいただけたところで、賢明な読者はもうお気づきだろう。そのどちらにも属している力士が1人いることに……そう、炎鵬だ。

総合的にみて現在、一番 “旬な” 力士は炎鵬だといって間違いない。「98キロ」と先ほどサラッと述べたが、幕内に100キロ未満の力士が登場したのは7年ぶり、ここ30年で4人目という快挙なんである。小さくて面白くて若くて強い男前。こんなもん話題性しかないだろ。


……と、いうわけで上に紹介した力士が、現在ノリにノっている人たちである。「相撲に興味はあるけど全部見るのはキツイ」という人は、とりあえず彼らに注目しておこう。

ちなみにこの記事は『幕内』に限った話で構成されている。幕内とは16時〜18時ごろに取組みを行う階級のことで、簡単にいうと「横綱と同じグループ」で上位力士の集合体だ。イケメンだ小兵だのと話してきたが、幕内にいる時点で全員「強い」のは大前提であるということをお断りしておきます!


・大関から陥落の貴景勝

ところで心配なのは貴景勝(23)である。今年4月に行われた世論調査によれば、一般男女に聞いた「好きな現役力士」は貴景勝がぶっちぎり1位であったという。昨年11月、22歳の若さで果たした初優勝も記憶に新しい。さらに今年春をもって大関に昇進したのだから「ニュースター誕生」と世間が騒いだのも当然だ。

しかしそれから状況は一変した。5月場所に怪我で途中休場し、翌7月場所は全休。史上最短のたった2場所で、大関の地位から陥落してしまったのである(2場所連続で負け越すと陥落するルール)。「陥落した場所で10勝すれば大関に戻れる」という措置が今場所なのだが……。

貴景勝の本来の実力をもってすれば、10勝はそう難しくない数字だ。万全であれば優勝候補筆頭と断言していい。しかし「右膝内側側副靱帯損傷」という、何やら深刻そうな怪我から復帰したばかり……てゆーか本当に復帰していいの? 貴景勝……貴景勝は大丈夫なのかっ!?


……そんな感じで、貴景勝の体調と大関復帰の行方を全相撲ファンが心配しているというのが、今のところ最新情報である。ひとまず貴景勝の初日の取組みは絶対にチェックすべしだ。


・白鵬ついに日本国籍取得

さて今月3日、横綱白鵬の日本国籍取得が発表された。モンゴル出身の白鵬が優勝すると、今後は「日本人が優勝した」ということになる。

現役を引退後、相撲協会に残る(親方になる)ためには日本国籍が必要なのである。歴代最多42回の幕内優勝回数を誇る大横綱も34歳。相変わらず強いが、全盛期と比べれば下位力士に不覚を取ることが増え、休場も目立つようになった。日本国籍取得が「引退後を見据えてのこと」だと考えれば少し寂しいような。

白鵬は力だけでなく心も異様に強い。「国籍も変更したし、いっちょやったるか」と決めたらマジで全勝しちゃうような人物であるからして、今場所も優勝の大本命であることは揺るぎない。しかし近年ウソみたいにあっさり負けることもあるので……こちらも序盤に注目だ。


・言うのはタダ! 優勝予想

大相撲において『優勝予想』ほどナンセンスなものはない。なぜなら横綱が優勝する可能性が圧倒的に高いからだ。逆を言えば優勝しまくってきたから横綱なんであり、横綱が優勝するのが普通なのである。

なので、ここでは「これが競馬だとしたらどれに賭けるか」というルールで話すことにしよう。横綱の倍率は1.01とかなのでナシ。だとすると大関……となりそうだけど、ここ最近でいえば上位力士もみな怪我や不調など色々抱えているので、横綱以外の倍率はわりとフラットな気がする。

ちなみに私は、ピアノが得意の24歳『友風』の優勝に賭けようと思う。根拠はないし特別ファンでもないけれど、なんとなくだ。なんとなく、大活躍しそうな気がするのである。入門して2年の若手が優勝レースを引っ掻き回したら……これは大変なことになるぞォ……!

……ってな具合に、少し慣れてきたらそういうことを考えてみるのも大相撲の楽しみ方だ。念のために言っとくが金銭を賭けるのは絶対にダメだぞ!


・もう少し欲しい方へ

ここまできて大相撲に興味がわいてきたという方へ、今場所の注目ポイントを独断でもう少しだけお伝えしておくとすれば……


・大関たちは大丈夫?

・朝乃山 三役になりたい

・安美錦 ピカピカの親方デビュー


の、3本です!


これ以上知りたいという人はもう相撲にハマっちゃってるので、あとは各自の好みを見つけてほしい。私個人的には昭和生まれの力士たちの頑張りに期待したいな……。

始まってみれば何が起きるか分からない本場所。新たなスターが誕生するか、老兵の狂い咲きが見られるか……秋場所の展開に序盤から目が離せない。大相撲中継はNHKかabemaTVで視聴可能だ。


ちなみに『相撲』が「秋の季語」だということは、あまり知られていない豆知識だよ! コレ使っていいからね!

参照元:一般社団法人中央調査社
Report:亀沢郁奈
イラスト:稲葉翔子
Photo:RocketNews24.

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